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かなしいことを口にしたら雲が風任せにすばやく流れていた
ミネストローネのスープ色をして
逆上がりの途中でぐるんとかき混ぜてみた
急いで脱ぎ捨てた夏の終わりは
ドットが三つ歯切れの悪い調 ....
地面に捨てられた
おもちゃ花火の燃えがらは思い出となり
やがて
夏の命も尽きて
土に帰っていく
雑草に埋もれかけながら
雨の無い長い夜をすごした日々は終わり
一つ二つ ....
紫色の 煎餅蒲団
昔 父の姿が 其処に有ったような
煙たい空気ばかりを 思い出すような
不思議な 感覚
時の隙間を 超えて
押入れの中から 取り出せば
ちょっとだけ 黴臭い けれど
....
――――夏の初めだった――――
おばあちゃんが他界した。
おばあちゃんは、どこにでもいるような
ごくごく普通の田舎のおばあちゃんで
真面目で頑固で亭主関白な大正生まれのおじ ....
夏 木陰からの風がほしいのに
木漏れ日だけで充分なのに
冬 すきま風でも厭なのに
日向ぼっこだけで満足なのに
どうして あまのじゃくなんだろう
コスモスの花芯 ....
「人の温もりがないと眠れないの」
と始まった添い寝生活
真夜中のチャイムが鳴らなくても
ヒールの音で君だってわかる
高鳴る鼓動、加速する想い
そしてドアを開ける
俺のTシャ ....
「宇宙愛」
木の若芽
海宇宙と木宇宙と光って揺れて波広がる
あの時の白い手再び降りて来てわたしをやさしく洗い始める
宇宙の海水で
光の手がわたしの魂を包んでやさしく ....
人生は担保されない
しかし生きねばならない
窓の外には緑の木々
葉末葉末に光が舞う
人生は担保されない
しかし
「今」だけは担保できる
「希望」によって担保できる
希望さえあれば恐 ....
何の気なしに言われた 褒め言葉
自分を呼ぶ 名前
それが嬉しくて
微笑む代わりに 聞こえない風が吹く
その 空気管は ちょっとだけ くすぐったい
感動する瞬間ばかりを集めたなら 兵器 ....
ひねくれてたって
いいじゃないか
君のココロは
広い空と
深い海が
ちゃんと
受け止めてくれるよ
そして
君を想う僕も、ね
ほら
空には
まっすぐな
飛行機雲
120825
AKBも大ファンでと
初老の男が声を高めた
テレビ中継でないから
顔が見えない
歳が声に現れないよう
やけに若作りに話題を ....
たとえ一人でも
木の若芽
「わたしはたとえ一人でも咲きます」と
どの花も
ゆりも てっせんも ほうせんかも ひまわりも
最初の祖先が生まれた時から宇宙に誓った ....
朝は不思議なことがいろいろわかる時です
昼間 木は木なのですが
朝 木は宇宙だと感じるように
でも夜はまったくわからない謎の時です
いったいわたしが木なのか 木がわたしなのか
** ....
セラファン と言う言葉を眺めると
セラミック・ファンヒーターなんて言葉が 浮かんでくる
そんなもの 本当に 有るのか無いのかも 分からないけれど
ずっと 悩んでる
悩み過ぎても 脳みそ ....
さよなら
はちみつのような思い出たち
あなたのほほの熱を
忘れられないままに
さよなら
はちみつのような思い出たち
あなたが決めた道を
....
嗚呼
今宵もまた上弦の月
この月を見ると
あなたを思い出す
いえ
常にあなたを思っています
今も
隣りにあなたがいるという
この日、七月七日
それだというのに
どこかう ....
この目で見ていこうね
この耳で聞いていこうね
この口で笑っていこうね
この手で触れていこうね
この足で歩いていこうね
この心で感じていこうね
....
愛するほどに遠くなる
貴方は私をやさしく傷付けて
飛ぶ鳥は振り向かないからと言って
背中だけ向けて私の知らない世界へ歩き出す
あの花束は
もう枯れたでしょ ....
誰にも好かれなくてもいいから
誰にも嫌われたくないと
願うあなたは誰でしょう
いつからですか
そんな風に思ったのは
いつからですか
好かれるのをあきらめたのは
いつからですか ....
きっかけは女の子がいれた一杯のコーヒーだった
「エスプレッソが苦いって誰が決めたの?」
その余韻は記憶となり小生意気な声で
私を侵食して何かを変えた
その時感じたフルーツのような新鮮な酸味 ....
ねえ 何か 見える
断定系に見えるのは
クエスチョンマークが
足りない性
そんな所為にして
何でもないと笑うことにも
慣れた頃
塔が 引っくり返った
そして
悪魔が 笑った
....
北と南の別れ道で
南に向かう理由は
誰にも秘密にしていた
いっきに 林を抜けると
町の灯りが広がり
右回りの緩やかなカーブで
あのありきたりな言葉が
言える瞬間が 好きだ
いつまでたっても電信柱のようにたっています
恋は百万遍すどうりしてほかの誰かをむすんでます
それでもけっこう嬉しかったりするのですが
もうちょっといい脇役にもなりたかったりして
ギ ....
120823
ふと考えた
藪から棒に驚いたのさ
藪から小綬鶏が走り出し
頭上高く飛んでったのさ
突然のこと
驚かしたのは当方の無頓着な歩行
....
山ぶどうに覆われた丘陵地沿いに車を止め
アキアカネの静止
止みきらない雨
昼から夕へ傾むいてゆく
キリギリスたちの単調なコーラスに
ヒヨドリの絞り出すような歌声が響いていた
この辺りの ....
意気地なし!あなたは意気地なし!
あなたは紺のスーツに身を包み、髪の毛を整えた。
メガネをかけて、りりしい瞳で部屋を一瞥する。
その風景の中にはわたしは存在していますか?
あなたの目に映る ....
大吉さん 二年続けて やって来た
北向けば 洗濯途中の 枕有り
相談を ヘラで返して 見上げた空の 夕暮れは
藍色の帯 海は亡きかな
ピリ辛の ゆず胡椒を ふりかけて 炒めました
....
読んだふりして投げ出した恨みも捨てにブックオフ
いまさら人生の意味なんてと言いながら尾崎豊を聴いている
じゃんけんに勝ったら寝るよと言った娘のおそだしのズルを言えなかった夜
恋人にな ....
あなたとわたし。
言葉の交わしっこ。
君はとても美しい。
あなたはとてもりりしいわ。
お互いに声をそろえてこう言うの。
((痩せたらね
君もがんばって。
あなたもがんばって。 ....
ヒマワリが咲いた
この幼き大輪は今日も探している。
自分の振り向く方向を
ヒマワリが咲いた
もうすぐ夏は終わるのだ
こっち、こっちだよ
と私は 東を向いて太陽を指さししてみた。 ....
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