すべてのおすすめ
僅かな希望の芽を摘み取る
君の手は狂気に染まっていた
少し透明な爪が痛々しい
心に閉じ込めれた過去
出会いの中にいくつ別れを感じればいい
答えのない質疑を繰り返す
木々 ....
言いたいのは
たった四文字
伝えたいのは
いろんなこと
声にならなくて
もどかしくて
言葉にしたくて
うまく纏まらなくて
いっぱい ....
これでも頑張ってるの。
頑張ってバカやってるの。
みんなに、笑われても
嫌われても
一生懸命バカやってるの。
大人になったとき
あぁ、あん時バカやったなあ。
って
笑いながら、言えるよ ....
一生青春、なんて言わずに
人生には
朱夏
白秋
玄冬
とあるのだから
たまには
真っ赤に染まる夏も
白くおおらかな秋も
奥深い黒の冬も
あっても良いな
りんりん、と
風鈴が鳴る
目蓋の裏に
広がる風景
日本家屋の
優しい縁側
そうめんに
氷を浮かべて
酢の入った
ところてんは
食欲を誘う
かき氷
甘い匂いと ....
雨が降ってきた
そんな空にイライラしたのだろうか
家に置いてある
どうでもいいコップを
庭の真ん中においてみた
少しずつ
コップの中に水が溜まってくる
少しずつ
コップの中で雨が揺れて ....
笑う鳥を見たくて
空を見上げてみました
けれどもそこには
白い雲しかありませんでした
誰かが言っていました
笑う鳥は
うれしいときには鳴き
哀しいときに笑うのだと
だから
笑 ....
掃き清められた玄関先に打ち水しませんか?
天井にファンをつけても
南国特有の怠惰な湿った雰囲気は味わえない
そう、
空調で管理された夏が
置き去りにしてしまった夏もある
蝉時雨 ....
ホームランは打たなくていい
とにかく一塁ランナーを二塁へ
確実に送れ
自分が塁に出ようとは思うな
観客にかっこいいところを
見せようとは思うな
チームのために仕事しろ
このために
....
目の前を足早に通り過ぎる人々
僕なんて視界にすら入らないみたい
淋しいのは慣れっこだよね
ゆいいつ差し伸べられた手
温かくて大きくて
淋しいのは慣れっこなのに
不意 ....
かつて昔
どんなことをするにせよ
不便な世の中では
一つのことを身につけるのに
長い努力を必要とした
そこには根気と忍耐があり
常に自分と向き合い
他人とのふれあいもあった
手放すこと ....
雨音は冷やかな旋律を奏で
五線譜に無数に付いた蕾は
一瞬、水晶となり地表に還る
傘は持たないのだと
わらって言い切るきみの肩は
今頃震えていまいか
そう告げればまた
きみはわらって
....
鰤の照り焼きが食べたい
ていうから
作ってみましたけど
うっかりして
お焦げ風味になりまして
えへへ
へえ、
ぶりって
『鰤』って書くんだねぇ
なんの先生なんだろ
だれが魚に尊 ....
雨降る夏の若き葉に
雫結びて一つ落ち
下の葉受けてまた落ちる
その{ルビ音=ね}はまさに時のよう
雨降る夏の黒き地に
蛙這い出て一つ鳴き
雨水打たれまた当たる
その絵はまさに歌のよう ....
がんばろう
苦しんでいるのは
自分一人だけじゃないんだ
苦しいと言っているだけじゃ
一つも解決しないんだ
何かしなくちゃ
何も始まらないんだ
がんばろう
辛いと言いたいのは
自分 ....
パンドラの箱だったのか定かではない
黒い魔法の小箱の扉を開けてしまった
目新しい冒険談のまっただ中をうろうろ
見る物聴くものうきうき楽しくって
実体験しなくても経験値が倍増していく
....
ぼんやりとした夏の中で
ため息をつく
空気の動きは何も見えず
目の前にあるものが
ゆらゆらと揺れていて
今はただそこに
乾いた土が滲んでいる
見上げれば
青い空があるようだが
その色 ....
今日の風は西から湿り気と
憂鬱の温度を運んで
まだ頑ななガクアジサイの毬に
青、を少しずつ与える
日増しに色濃いぼんぼりを灯して
夏空の予感を語るのは
滲む青と翠と
傘の冷た ....
オレンジの夕焼けを背景に
寄り添う
小鳥のような
高校生の恋人達は
帰り道
逆光でシルエットになり
まるでひとつの
宇宙になった
確かに繋がった
純粋な手を
誰に引き離す権利な ....
雨が降ると
花は喜ぶのだろう
ごはんだね、ごはんだよ
日向がはじまると
猫は喜ぶのだろう
暖かいね、暖かいよ
空が広いと
鳥は喜ぶのだろう
気持ち良いね、気持ち良いよ
水 ....
乾いた土だらけの
広大な畑の中で
手を振る人がいる
呼ばれている人は
ずっと遥か先なのに
動きに反応して
手を振りかえしている
互いがこんなに離れても
どうしてわかるのだろう
ビ ....
いつの間に決められたスタートラインに立ち
前を行く人々をぼんやり眺めてみる
たぶん彼らが羨ましかった
自分だけが
取り残されたような気がして
想いだけが
後から後から降りそそい ....
盗んだたばこを干し呑んだ冬枯れの日
降り積むひかりを踏みしめると泣いて
頭が乾いて冷たく割れた
おんなと名乗る人に連れられ
水垢まみれのざらつく家には
もう帰らないと告げる
曼谷の ....
自分の位置を確かめたいと思うとき
とても広い世界から始まって
少しずつ小さい場所に区切りながら
ようやくわずかな自分に辿りつく
自分の位置から世界を見たいと思うとき
わずかな自分から始ま ....
いちたすいちは
にじゃないと答えたら
みんなに笑われた
でも
美術の先生だけは頷いてくれて
スケッチに出かけた
あの丘の上から
故郷の青空をいつまでも眺めていた
ずっと憧れていたこ ....
夏になると
土の倉庫から
たくさんの野菜を運び出し
ざるの中へと入れてゆく
気をつけていないと
すぐにいっぱいになる
山の水道で洗い流し
地下の水道で冷やす
この星の夏は
宇宙の台所 ....
あなたのキモチはわからない
だって
私はあなたじゃない
あなたが辛く苦しくても
私は代わってあげられない
だって
私はあなたじゃない
ごめんね
ごめんね
....
ちいさな定規で世界を測る
一ミリよりも
さらにミクロな世界があることに
普段ほったらかしていた
ものがあることに
僕をみていたものが
あることに
ちいさな定規は
うなずいて
そっと教 ....
“赤ん坊のように
手をグーにしたら
幸せはやってくるの?”
なんて考えてみたけれど
実は
わたしたちは
まだ、赤ん坊にも
満たない
無垢な気持ちは
いつでも忘れない
死ぬこ ....
僕は何も分かっていなかった
彼女が苦しんでいた事も
そのせいで去って行かなければならなかったことも
僕は理解できなかった
彼女が何を考えていたのか
何を感じていたのか ....
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