すべてのおすすめ
これが泣いている、
という行為
大粒の雨が
ぼたり、ぼたり、と
音を立てる
わかってあげられない
ティッシュを差し出すこと
背中をさすること
それしかできない
それで ....
目の前にある林檎
赤く赤く鮮やかに
もしも
私に見える林檎の赤が
他の人には
私が見ている葡萄の色として見えていたとしたら
私は他の人が見えている葡萄の色を赤だと思っていて ....
あなたがあなたであるために
あなたがあなたであることを
あなたの限り、
生きぬいてください
私はまだ闇の中
光のまったく無い
暗黒の穴の中
いくら手を伸ばそうとも
天の陽(ひ)は見えず
希望も夢も
生きる糧さえも見い出せない
....
生命(いのち)をつなぐ
赤い水
ぽたりと
真新しいノートに
染み作る
泣きたいのに
涙は出ない
代わりに赤い水が
川となる ....
ねぇ
教えて?
物語に出てくるような
キス
どうやればいいの?
ガキだからね
それだけで
結構
精一杯なんよ
そう
....
うまく思い出せない
見送った後ろ姿なら
鮮明に焼きついているのに
君の笑顔が好きだった
それは本当のこと
なのにうまく思い出せない
強がってさよならの言葉の最後に
わたし ....
お弁当忘れてるわよ
という声が
10km先のパパの会社まで聞こえて
あ、まだ作ってないんだった
という声が
10cmしか深さのないママの口からこぼれた
私はひとり
ピラフを解凍し ....
貴方に抱きつこう。
ぎゅっ。と優しく。
好き。って言葉を
染み込ませるように。
あたしに貴方が重なって
触れ合って
抱きつこう。
貴方のこと、嫌いじゃない。
好 ....
轟音 電車 闇
この世はそれだけ
そうして できあがるのは
嘘 騙し合い 猜疑心の世界
ぼくは 生きている
そんな中で 生きている
....
だまって
私を見つめて
その綺麗な指で
私の指をからめて
白いうなじにキスして
今宵 私は
あなたに堕ちる
歌わない小鳥を生かしておいても
どうなるでしょうか。
捨ててしまえ。
殺してしまえ。
生きる価値がないのなら
いない方がよいのです。
歌わない ....
ただ生きてゆくための幸せなら
わたしは要らない
もしも人が
幸せを呼吸する生きものだったら
息もできずに倒れる人が群れると思う
それほど幸せは少ない
けれど
簡単に見過ごしてしま ....
『プラットホーム』
月を見てた
満月でも新月でも
三日月でも半月でもない
月
見てたら
そのうち
ぼやけていた
....
呼吸を始めてから、にじゅうねんとすこし
手を繋ぐことを夢見ました
実際は並んで歩くこともできない私だったから
もう、きっと、
忘れられているでしょう
呼吸を始めてから、にじゅうね ....
人はなぜ生きるのか
何もないこの世界で
悲しみと切なさと野望しかないこの世界で
あなたはなぜ生きているのか
その答えを知っているのか
人はどうして生ま ....
友達が夢を諦めた時
私はホッとしました
後輩が離婚をした時
私はほくそ笑みました
先輩が恋人に振られた時
私は喜びました
私はみにくい ....
あなたのその胸に
飛び込むのが怖い
恋をしたのは
初めてではないけれど
こんなにも切ないほど
誰かに心奪われたのは
あなただけ
....
眩しい今日
雀がせわしく
朝の挨拶
魚の焼ける匂いに
ピンと張るひげ
眠気には勝てず
我輩は身体を丸めて
もうひと眠り
ぽかぽかお日さま追い掛けて
何度も寝場所を変えな ....
ルラルラニャ〜ン
ぼくは太陽の子 元気いっぱい
ぽかぽかいい気持ち
ルラルラニャ〜ン
えさは魚で十分です いい匂い
今日もアンテナ三本ぴーん
ルラルラニャ〜ン
とっておきのベストポジショ ....
{引用=縦に瞼をひらく半円形の港 回転扉を転がす
いくつもの歳月 このひっかかり具合に画さ
れカサコソ枯葉が散るから 浴槽のなかで手
拭を頭にのせ、石柱はすこしいい気分になる
てんでば ....
デジタルの時計を見ている
タイムスリップを繰り返している
1が出て唐突に2が来て
3がその上に重なっていく
分の十の位が一の位に話しかけていて
突然相手が変わったので
びっくり ....
狂ってない、今日も正常に動いてる
君は一生籠の中
皆に愛でられ息絶える
僕は一生溝の中
皆に嫌われ息絶える
「世界が平等」だと
唱える人がいるのなら
大声で否定し ....
タラテュララン
ピアノが踊る
小指の先で
タラテュララン
黒いドレス身にまとい
タラテュララン
私もうシンデレラ
時計は止まっているの
タラテュララン
....
夜中のしずけさの中で
言葉が涙をこぼしている
いたらなかったこと
おこらせたこと
言葉であるために泣いていた
言葉が化粧をするときは
ひとを欺くため
言葉が銃を持つときは
ひと ....
立ち上る煙を見ると
その先に魂を探してしまう
人ひとり死んだのに
山は頬を染め始め
わたしは焼き芋を食らう
パチパチ、と鳴る
時を刻むより不規則で
ずっと我慢していた拍手を
本当は ....
あれ?
好き って
どんな感情だったか分からなくなっちゃった
そこの君、教えてくれる?
君のこと 好き だったんだって
思い出させてくれない?
今月なのは間違い無いのだけど
確か二十日頃だったよね
金木犀の甘い香りは
あのひとの痩せた背中を映し出してくれるようで
ひとたび心離れてしまうと
あれほどに固く結ばれていた思いまで
....
誰かが遠くで歌ってる
夕日が沈み 月が光って ほら また朝が来るよ
ねえ 太陽が笑っているね
君も笑って
そんなこと言えるような私じゃないけど
君が沈んでいる日は ねえ
空に力を借りた ....
この世で美しきもの
それは稚児の顔。小さき子らが飴玉を
口にほうばっている姿。
娘さん。清潔な落ち着きのある
美しき女学生。
若き青年。青春を謳歌して
....
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