すべてのおすすめ
あなたは並んでいる
両手をポケットに突っ込んで
似たような後姿に紛れ
我先にと腰掛けた当り台に陣取り
ぎんいろの球を弾く
時間を浪費することへの悦楽と
日常とは隔絶された光と音の饗宴に ....
ときどき
コンビニでおにぎりを買っては
思ってた
おかあさんのおむすび
食べたいな、って。
久しぶりの外泊で
おかあさんのおむすびを食べた
それは
ほんのりあたたかくて
....
うん、
わたしも
ほんとはもう好きじゃなかったの
もう嫌いだったの
ぜんぜん好きじゃないの
だから、
いいよ、
さよなら。
そんな言葉も、
強がりだって
見抜けるくらい、 ....
途中だった思案を開いてみる
また白紙になっていて
今日という日があるのはそのせいだ
記憶なんて信用できないもので
記録のほうがあてになるかもしれないと
毎日、一頁ずつ
日々を書き留めていて ....
本当の涙の意味を教えて
嬉しいときに泣くのが本当の涙?
悲しいときに泣くのが本当の涙?
僕は無限の言葉を捜しても
何も言えずに微笑んだ
真面目に答えてなんて
意地悪なことを言う
....
慌ただしく過ぎる日常の時間
あなたはいつも頑張ってた
「頑張ってないよ」なんて言いながら。
しんしんと積もる雪
さらさらと流れる川
そんな時間もいつもあなたは頑張って ....
わらっていられる時間
のびすぎた爪
わたしをよぶ声
切り取られては
棄てられていく
かいざんされた記憶
またのびた爪
わすれさられた音
すべては ....
黄昏時
電信柱の影に蹲る夜を見つけた
勇気や希望 妬みや嫉み 不安や絶望
そんな物達
を飲み過ぎて気分が悪いらしい
大丈夫?
そう言いながら
背中を擦ってやると
出るわ出るわ 夜が ....
ごめんね
素直でなくて
大切なことを
君に伝えたかった
だけど
君の前に
立つと
どうしても
言えなくなっちゃうんだ
言わなければ
いけないことは
わかってないわけ
じ ....
淋しくても
つらくても
私は泣かない
私の気持ちは
今は
伝わらないかも
でも
あきらめず
いつかは
届くことを
信じます
口に
出しては
言えないほどの
たく ....
がんばらなくていい
あせることもないし
いそぐこともないよ
あなたは
あなたらしく
無理をしないで
できるだけのことを
すればいい
マイペースで
いいから
ゆっくりでいいか ....
さよならの調べが響く
雨音と重なるメロディー
過ぎ行く背中を追いかける
雨を含んだ靴は重たく
今までの罪の重さを似て
僕は自然と足を止めていた
季節外れの雨は冷たく
呟く言葉はか ....
いくら落ち目のわたしだからって
何でこんな仕事しなきゃいけないのかな
数人のテレビクルーを引き連れて
どれだけ歩いてきたんだろう
雲の上を歩かされるなんて思ってもみなかった
富士山の ....
雪が降っている
ゆっくりと
確実に
地面に
森に
山に
田畑に
人に
犬に
家々に
音も静かに
きちんと降りてくる
そんな様を見ている
景色が
無音の白にな ....
そこは 小さな駅で
ときどき SLも通る駅で
小さな改札口の前には
電車を待つ人のために
素朴な木のベンチがあります
ベンチと改札口の間は
すぐ近くにある大きな駅に行く人の
通り道に ....
毛を刈るために羊を飼うことを
今、どのくらいの人が思い出せるだろう
つやつや光る糞の転がる野原
綿が種を抱いてはじけるさまを
今、どのくらいの人が知っているだろう
大きな花と土と肥料の匂 ....
言葉の海に
失くしたものを探しても
見つからないよ
あの綺麗な景色が
見えるとこまで
連れて行ってほしい
きっとあふれる から
気まぐれな
私のわがまま
笑って
許 ....
かっちぃが積み木を積んでいます
黄色のしかくいのを二つ並べ
赤い円柱を二個
青い円柱を二個
と 上に上に積み重ねていきます
最後に三角の緑を二個乗せて
かっちぃのお城が完成しま ....
地球が滅びるとき
進化が過ぎて
全種類のいきものが
一斉に空を飛ぶ
大気圏を越えて
少し離れたところから見た地球は
丸裸になっていた
そんな夢を見てしまったら ....
そうだ
こいつが
オレのソウルだ
バンズに挟んでくれ
ソウルはよく焼いて
焦げ目がつくくらいにな
バンズも軽く焼いてくれ
トマトも入れて貰おう
レタスはいらない
新鮮かつ神聖 ....
背伸びして掴んだギリシャ文字を
ノートの隅にしたためる
方程式をプログラムした紙飛行機
その切っ先は水銀の鍵ということを
疑いもせず
七時間目の学校
屋上の手すりから放つ
サッカーボ ....
窓辺の鉢植え
赤いスイートピー
穏やかな陽を浴びて
そよ風を受け
真白なカーテンと共に
ゆらゆらとリズムをとる
この部屋とも
今日で別れ
明日には
新たな一歩 ....
隣に誰かが住んでるのは
わかっているのだ
ときおりの咳(しわぶき)
まだ夜になりかけの時間に
聞こえるラジオの音
ゆるやかにまわる
洗濯機の水音
彼は
食事を終えると
すぐに ....
幼子の手引く母の
足取りは重く
歩道の上
アスファルトに滲んでいく
いつの日も繰り返される
出掛けてしまった後悔を
抱いたまま家路を急ぐ
手に取る物がそこに在る
確 ....
なんだかゾクゾクする。
身体中の関節が痛い。
熱があるんじゃないんだろうか。
もちろんあるに決まってる。
鼻は詰まるし
喉が痛い。
咳が止まらず
食欲も失せる。
彼は医者に行く ....
孤独は
暗い
明かりが足りない
誰かの温もり
明かりにしたい
愛の実は
赤い色で揺れている
ひとつ
またひとつ
色づいて
何をどこに忘れたのですか?
駅の係員は開いた記録簿に目を落とし尋ねた
普段から乗りなれた通勤電車
それなのに今夜は何かが確かに違っていた
勧められるまま飲んでしまった新年会
赤ら顔の同僚 ....
さらさらと
お前は何しに来た
こんこんと
お前は何を話しにきた
しんしんと
お前は何を聴きにきた
さらさらと
また人々の掌に舞い降りてきた
....
君との最後にしては満足できたのだろうか
今までの経験に比べたら上手に出来たのだろうか
君の呼吸は少しずつ深く遅くなっていく
微弱な鼓動だけが僕の手を伝い届く
「ありがとう」と唇が微かに ....
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