すべてのおすすめ
先走った靴が ぼくを置き去りにし
真剣な顔で ぽっかり浮かんでいる雲
始発に乗りました
知っているのはそれだけです
一人今日に留まり
呼吸に委ねる
凍りついた世界に 小さな穴をあけ
....
幾とせ過ぎたか
このひと世
移ろう空気に
まかせる身
真夜中闇に
包まれて
白昼は日の
光浴び
宙の広がり
定まることなく
時の流れ
留ま ....
母の愛
懐かしい恋人
僕自身
僕の血がかよっていたはずの手袋が無くなって
とてもココロと懐が寒くなってでもね
怜ちゃんとドライブに行くの
羨ましいでしょう
あのうれない詩人の土屋 ....
うつせみ、と読むんだ、と知ったキッカケは
やっぱり そうちゃんだったような 気がする
解説を読んでいても
何だか 虚脱感に 覆われそうな イメージだった
何処か 楽しく 思えたのは
....
(か) 籠の中の鳥と
(き) 気狂いピエロは
(く) 腐り果てた
(け) 倦怠感の中
(こ) 孤独に散ってゆきます。
父が撮ってきた家族の写真は
いつも後ろから
母がいつも文句を言っていた
どうして正面から
皆の笑顔を撮らないのかと
でもそんな文句を言う母の顔が
妙にうれしそうなのが
いつも不思議だった ....
あのひとは
気まぐれで意地悪
あたしの気持ちを
試すかのような言葉で
揺さぶりをかけてくる
かと思うと
子供のような
愛らしさ
彼は
いつも 大気のような優しさで ....
ひさしぶりの渋谷文化村通りを歩く
フェルメールに会いに行くのだ
ハチ公前で待ち合わせて雑踏に紛れる
風は冷たくて肌に突き刺さる
沢山の愛や希望が行き交う街で怪しいふたりは浮いて ....
ふたりでいる
この静寂は なんだ
思い切り叩きつけて
ボクは
てから血を流しても
きっと後悔しない
涙を流すよりは
ましなのだから
解り合えない事こそ
悲しい事だろう。
涙の訳も解らず
離れ離れになった夜は
独りになった寂しさよりも
解り合えなかった悲しさの方が
強く心に残った。
....
――薄氷の空
貴女を攫う雪の華が綺麗で
ただ見つめることしかできない
世界を彩った、鮮やかな白
凍える大気
震える太陽
足下の街並みは雪に沈む
何一つ変わ ....
今年の漢字は“ 絆 ” ってことで
世間ではスーパーのタイムサービスみたいに
絆 絆 絆 と 声高に叫ばれている
“ 絆 ” ラーメン “ 絆 ” メイクアップ
斎場では メモリアルセット ....
僕らには永遠がある
あの眩しい午後に逃げ水のなかで君に会う
たがいの輪郭を確かめながら愛し合うのだね
じゃんけんで運命が決まるなら良いのだが
あいにく物事は因果律が支配して ....
風が吹いている気がする
おとないの人の
逆光線に佇む
寒々しい玄関に
しろい心を覚える
冬雲のその
質量感の無さが妙に泣けるね
煙突から
軽く上ってゆく水蒸気を見ている
前略、先生へ
突然ですが
『全てを背負う決意』と
『全を捨てる決意』では
どちらを選んだら、幸せになれるでしょう?
私は前者だと思って今までやって来たつもりだけれど
....
君に初めて名前を呼ばれた
出会ってもう1ヶ月
だけど
照れ屋な君にとっては
名前で呼ぶのは大変なことだったのかな
嫌いだった自分の名前を
大好きになった
僕も君の名前 ....
感覚は、何かがあることを教えてくれる。
それはその物が何であるのかは伝えないし、
その物にまつわる他のことを伝えてもくれない。
ただ何かがあることのみを知らせるのである。
(C.G.ユング ....
「恥の芯」
生きているのが恥ずかしい
死ねないことが恥ずかしい
しょせん価値など求めてないが
恥ばかりの道のりで
消えてしまいたくもなる
過去は去るまま
未来は白紙
....
車椅子に座らされて
ポツンと窓辺の席に居た
病院の中は明るく
居心地良さそうに思えた
眼を閉じて朦朧としている
あなたは……
見舞いに来た
娘たちの顔も分からない
どんよりと眼を ....
そう時間はかってにながれてゆくね
僕たちをのせて
時々思うのだけれどこの時間がとまればってね
愛を紡ぐ時間は短すぎてしりきれトンボ
なにもドラマはないままドラマはすすむのだ ....
これが最後って分かっていたなら
もっとマシなことが言えたのに
君はいつだってずるいんだよ
また いつもの悪ふざけみたく
後ろから おどかしてくれたらいいのに
君がいなくても
街は呼 ....
いつごろかなあ
泥遊びをしなくなったの
虫だっていつのまにか触れなくなったし
雨の日に
傘さすのやめて
長ぐつのなかびしょびしょになっても
きにならない
友だちと歩道の横にできた ....
針金の先端の尖った針が
心に突き刺さって血を流す
薄い膜に覆われた半透明の未来
触れると壊れそうで怖い
漠然と広がる未来は
わたしをいつも不安にさせる
指先に沁み込んだ ....
水溜りに映った 贋物の太陽
掌を伸ばせば 掴めると思った空色の毛布
わたしのHPはどんどん下がってく
生温い脱力感で 目を瞑る
極楽鳥の歌 極彩色の夢
オルゴールのネジを巻いたら
....
音だけが交差する 黒い海
波間にキラキラ 海蛍
お願いだから消えるなんていわないで 海蛍
聞こえるのは
屋根から滑り落ちる小さななだれの音だけ
加湿器からもくもく白い蒸気が上がって
湿った空気がじゅうまんする
だるいからだとひどい頭痛
おでこだけがひやりとして
細胞がた ....
あの日以来
飛ぶことが怖かった
離してくれないと
地上のせいに僕等はしていた
黄昏てばかりの僕等を
ずっと見つめていた夕陽が
かわりに沈んで
会うたびに膝を突き合わせて
会うた ....
夜のドックから走り出す多機能な女
関節を裏側にまわしてステンレスのホイッパーを固定する
ふるえる卵黄と小麦粉がはねつく
すべりだしたパーツからコルク抜きが選択されると
シールドはしぶく
....
しがない サラリーマンとか
しがない 主婦とか
しがないということは詩が 見つけられるということだ
ピカリ と
詩が
ベックのギターが朝を切り裂く
僕のともだちは紛れも無く愛
粉飾されない穏やかなもの
孤塁はもういいのだね
一人じゃないし
すべてを知ることはできないけれども
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189