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砂浜を撫でる乾いた風が
肺から循環する
感傷の毒を洗い流し
ただ瞬間だけを咲かせる
吐く息はいつも
黄痰に鎖を繋がれ
夢の欠片も存在しない
一本の座標軸に
流され惑わされながら ....
人の耳にはピチピチなんて
明るい音ではねる鰯の水揚げ
にぎわう港から鰯そのものへ視線をうつせば
全身でわななく声が 流線形のまま突き刺さる
何万もの銀の鱗が震えている
....
ハローハロー聞こえますか?
殺伐とした絵画の中で
その少女の顔だけが
まだ手をつけられていなかった
ふるびた懐中時計は
なりやまない秒針の音を
闇夜に響かせる
ふ ....
天地がひっくり変えるような出来事があった日も
バケツをひっくり返したように、とことん泣いた日も
小さな箱に閉じ込めてあった痛みが、
心を深紅に染めた日も
手首から血が流れた日も ....
客観的に見て、問題点を言ってくれる。
大事なことを気づかせてくれる。
忘れてたことを思い出させてくれる。
見ないようにしていたところに光を当ててくれる。
これ言ったらこう思われるとか抜きにして ....
本に読まれるな
本を読もう
服に着られるな
服を着よう
時間に追われるな
手玉に取ろう
難しい。できれば笑顔。目下の目標。
本気で思っていました
この恋愛には
私の人生がかかってるんだと
愛を確信していました
あなたからの本物の愛を
いま
ふられて初めて気づきました
私は狂っていたんだ!!
分けもわからず
戦いの中で消える灯を眺めて
そこから沸き上がる
闘志の前に話し合いど意味をもたなかった
わからずやのペンギンは
空を自由に飛ぶなどといった
たわいの ....
夏祭りですくった金魚は
10年以上経った今でも元気で
水槽の中を気ままに揺らぎ
ときどき思い出したように
視線を合わせてくる
特に感情は見受けられない
小さな家の小さな水中で泳ぐお ....
投げかけてしまうのは
簡単なことだけど
それでおしまいじゃないって
みんな、知っている
自分の足で立つことが
どれだけ大切かなんて
色んな人が色んな言葉で
語ってきたこと
それ ....
広い草原からは
笛の音が響き
音をかぜにのせては
明日に流した
深海では一寸の光も入って来ずに
光という存在をまだ確認したことがない
余りにも酷すぎるものたちで溢れ ....
ちょっとだけ、わかったかもしれない。
「頑張れ」「頑張ってね」と言われると苦しい。
認めてもらえてない気がして。エゴだよなあって思うけど。
「一緒にがんばろう」
言われて軽くなった ....
わたしは空に興味がありますが
そこに住む鳥も
そこを通る飛行機も
特に興味がありません
だけど、あなたが
「あ、飛行機だ」
というと
今の時代
さして珍しくもない
飛行機など ....
踊りあかすは
月のミラーボールの下で
なんだかんだと言い訳や
愚痴が増えてきたけど
一晩踊りゃそんなの
場外ホームランだよ
だけど早くしないと朝日が登る
時間 ....
しなびたような風にはたはたと
力なく揺れている黄色い旗
近くの小学校からだろう
校内アナウンスが外に漏れ聞こえる
時折キンとした音が混じりながら
光化学スモッグ注意報が発令されました ....
「明日の予定は?」
という
金曜日の夜の口癖は
もしかしたら
生涯無くならないかもしれない
あなたがわたしより
先に死なないかぎり
専業主婦だって
毎日遊んでいるように見えて
....
イトしくて
カナしくて
仕方ないから
わたしは「夢」を視る
捉えどころのない
その想いを
苦い香の紅茶で飲み干して
白と黒の兎を
透明な「夢」
染まらない世界で追う
....
いってきますを言う前に「今日は母の日だよね」って。
靴履きながら聞いてみた。
そしたら後ろで「はははは」って笑ってた母。
ギャグみたい。
ちょっと和んでいってきますを言う。
きっとまだ
折り返しにすら着いていないと思う
それでも
人生の半分以上
きみがいた
裁縫の授業が苦手で
いつも居残りしていた
なかなか針が進まないわたしを
いつもこっそり手伝っ ....
普通に分かると思っていた
この没落された国家が
何の機能もしていない
パンドラの箱だということを
沸点をこしてもまだ沸騰しない
涙のアパートは
決して崩れるといった選択 ....
青空
もういいかい
まあだだよ
雲さん かくれんぼ
鬼さん こちら
とう かぞえるよ
お日さま ひとりぼっち
あか鬼さん
夕がた 来たら
たき火もするよ
....
朝、目が覚めたら
右の手のひらがチクンとした
キップだった
日付はちょうど1年前の今日
行き先は書いていなかった
チクン
今度は胸が痛かった
その日付を忘れるはずがない
忘れら ....
前は、会う時は少しでもかわいく見られたかった。その日の一番ベストな状態であなたに会いたかった。
あなたの気持ちが手に取るようにわかったから。今日もいいなと思われて私も嬉しかったよ。
だけど ....
つかまえることの出来ない
角の取れた風が丸く波打つ
花ごと落ちてしまったつつじが
こつ、こつと小石にぶつかり
涼しい上流から泳いできた
花街にいる女性の唇のような
程よく熟した艶の ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです
大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
私たちは自由で
行こうと思えば
どこまでも
どこまでも
行けるんだ
雑踏の中
現在地を見失いそうになるけれど
やりたいことは
全てできる
だって
....
ふいに春風が吹き
桜ふかれそして舞い
その花びらに巻かれ
いつしか春は過ぎてゆく
大人になったら分かると思っていた
自分の存在は今もわからないまま
残酷なように秒針 ....
くるくるの髪型になったの。
羊の毛みたい、そう言ってわたしの髪をもてあそんでくれたらなおうれしい。
雨の日は耳に栄養剤入れて散歩に行くの。
シャッフルして流れてくるお気に入りの音たち。
....
上澄みをそっとすくう
余分なものはなく
柔らかくしなやかで
手のひらからさらさらとこぼれる
太陽の光で酸素を作り
葉は濃緑を強める
表面の細い産毛には
小さな雫が張り付いている
....
生きることは
漂流することだ
海路は
はっきりと見えるものではなくて
だから時々迷ってしまったり
沈んでしまいそうになる
大波にさらわれたら
口からぷくぷくと細かな泡を吐き出し
....
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