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すこしの未来から
この腕の中へ
孕みきれずに通り抜ける風
逡巡の末に口をついた言葉は
よるべなく
冷えた石畳へ滲み込んでいく
たった十五センチの命
声が 風にのるのは
....
夏は恨めしかった太陽が
こんなにも恋しいだなんて
朝もやの景色に舞い降りる太陽の光が
こんなにも美しいだなんて
そんな何でもないことにふと気付いたら
なんだかふんわり幸せでし ....
私は深い深い湖の底にいるみたい
そこは光も届かなくて
でも
ずーっとそこにいる。
淡い淡い
小さな泡が
私の周りを取りまいている。
もう
もがいたりしない。
神様、
助 ....
暗い部屋で
かすかな雨の音を
聞いている
そっくりそのままの
わたしを好きって
その言葉を
信じよう
たとえ
あの梢の烏のように
お互いが飛び去るにしても
広い海に一隻の船
行き着く先は光か闇か
運命という名の舵を取るのだ
想い出はいずれ風化していく
全てが朽ち果てていき
鎖もいずれ壊れるだろう
都会に住みはじめ一番変わったのは
靴が汚れなくなったこと
母に駅まで長靴持ってきてと頼んだのは
実家に帰った際の笑い話しとなったし
でこぼこ道に足をとられることもなくなった
色とりどりに ....
このまま行けば
東北だけど
宇都宮で降りてしまった
理由はない
餃子が食べたかったわけじゃないわ
雨でした
つめたい雨
季節が都会ではわからないなんて嘘
道行くひとの服のいろ
空 ....
何の変哲もない
小さな町の
小さな踏切が
いきなりニュースに登場したから
びっくりだ
あの日
小さな町の
小さな踏切で
一つの命が消えてった
あれは、確か
16の冬 ....
ささやかな
息づかいさえ
聞こえそうな
初めて
ふたりきりの夜
言葉があふれそうで
触れればはじけそうで
ふたりとも
静かに息をして
背中をつけて
うずくまってる
....
ブラウン管の中に広がるのは
現実味のない現実
一秒数える間に
消える命がある
現実味のない現実
「恵まれない子供達に愛の手を」
現実味のない現実 ....
散歩に行こうって
ドアを閉めた
右手をのばしかけて
気づいた
もう
右側にはだれもいない
わたしのあとを
誰かが埋めようとしているあなたの
手のぬくもりが欲しいの
....
あなたは
空を見ている
そして
夢を見ている
希望とか
理想とか
明日へと
将来へと
光射す未来へと
繋がる何かをつかまえようと
空を見ている
わたし
....
自慢話うまいひとって羨ましいな
自分のこと話したくても
つい口ごもったりして
自信が無いだけなのかな
たとえばカラオケに行っても
わたしの番になると
他のひと達世間話なんかはじめた ....
19歳とハタチの間に引かれた一本のライン
昨日までが子供の私で、今日からが大人の私
そんなのおかしいんじゃない?
だって
昨日と今日じゃ、私は1ミリも変 ....
煙草って
吸ってる人より、その周りにいる人の方を
早く殺すんだって。
嗚呼、それでもいいなって思えるの。
貴方の煙草になら
殺されてもいいって
そう ....
ヒトは生きている
その過程で
何かを話したいのかもしれない
今ここにいるのはなぜか
とか
それはたまたま誰にも話せなければ
....
燃える水滴たちは
河の中で流れながら
ここにいるよと
会いたい者へ 点滅
からだで示している
ティンパニーの連打に
はねうつ 飛びうつ ....
小さい頃は、世界は狭く
繋いだこの手がすべてだった
他人へ愛情を求めていったのは
いつからだったか
全てを分かり合う事はできない
それが定め
所詮は他人 ....
秋の寒風の中
季節はずれの
蕾はまだ堅く
花弁は綻ぶのか
はたまた咲かずに
散ってゆくのか
秋の陽光に暖められ
懸命に生きるその華は
優しく、しかし凛々しい姿を ....
足元が霞んでいく
進むごとに
そんなこと
とっくにお見通し
突き出した指の先
新しい冬の風が
舐めていった
夢を見てたんだ
極彩色の
鮮やかな天国
ああ
過ぎていった季節 ....
君から逃げた
君を無視した
君から離れて
君を嫌った
そう、君は特別だった
君を想って
君を追った
やりきれなくて
隠れて泣いた
そう、私は素直じゃなかった
....
めまいがするほどに単純な設問の数々
「はい」か「いいえ」のいずれかで答えよと記されていた
簡単な筆記試験だからと
人事部のひとはわたしを残し出て行った
小一時間もあれば出来るよね
何だかなあ ....
猫のながぐつ、なっちゃんは
アヒルのくちびるで
せんべいをコリリ
よくきたね
あくしゅ、あっしゅ
星のくつした、さくらんぼ
唄いながらお絵かき
なっちゃんは、ようせい
(たんぷ ....
もがいて
苦しんで
傷つけて
希望なんてないのだろう?
この世がどんなに残酷か
知っているのだろう?
自分の無力さも
知っているのだろう? ....
全てを、そう
寂しさで塗り固めて
寂しさに囲まれて
生きていたら
いつかしか
寂しいなんて感情は
消えるのだろうか
ひ ....
図書館の本は
公務員みたいに黙って
読まれる、という役目を
少し怠そうに待っている
田舎の図書館は
どうも品揃えが悪くて
本にも覇気が無い
手に取ってみても
抵抗はしないけれど ....
who
おまえは誰だって問われても
わたしって誰なのかな
今のわたしがわたしなのか
ほんとうのわたしは他にいるのか
自分探しの旅路
だなんて聞き飽きた科白だけど
わたしってやつは
....
暗闇の中
天使が羽を広げて
きらきら粉を降らせた
あのひとの上に
見えないエンジェル・ダスト
あのひとはかがやいて
わたしは追いつけなくて
そして
わたしは
路上で
売 ....
私という鳥は
かくも遠くまで飛べる
それを知る時
私は戦き 畏れた
行っても行っても
青い空間ばかり
悲しみも喜びも
私を通り抜けていく
いつの間にか
私の胸にも青い空間ができる ....
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