好きなものの話をすると
なにがいーのと聞かれて
好きな人のことを思ってると
どこがいーのか聞かれる

別にいーから好きなんじゃねーよ
なにかしら受け入れて
生きてると
そんなものし ....
昼過ぎに悪夢にうなされて目覚めた
つけっぱなしのクーラーでのどを痛めていた
そのままソファに寝転がりテレビを見ていた
テレビに文句をつけながらチャンネルを変えていく
まるでパソコンの前に座るこ ....
きこえるものが
みなすいとられていく
みえるものが
みなかすんでいく。
私のなみだを誰も知らない。
ティッシュ箱を並べてみても
素通りされてしまう。
だから私は、
道化 ....
見てご覧
卵みたいな月だよ

見てご覧
オバケみたいに真っ赤な月だね

ちゃんと 見て
あっ 見えなくなった
もう せっかく綺麗なのに

高校時代 母が迎えにきてくれる車の中で 
 ....
蟻は汚染された土壌を
歩きながら、
花に出会った。
花は土壌から芽吹いた。
笑顔のまま生まれた祈り。

手のひらに、
流れ落ちる
黒い涙が、
咳き込みながら
抜け落ちた束の間を ....
鮮烈な闇の中で
炸裂する
赤い青空
遙かに千切れさった
芥子粒のような祈り

忘憂(ワスレ)草を身につけた群衆の
漠とした大地の上を
勿忘(ワスレナ)草を胸に抱いた乙女は
咳 ....
雨が去って
夜が去って
嗚呼
今日も
道路は道路のままで
そのことに
私は安堵する

もう
ずっと長い雨が
私を覆う
黒い雲が

急ぐよ

たましいが
しっぽがそこに
 ....
コンビニも
真夜中のファミレスも
あなたといるとどうして
あんなに
輝くんだろう

ありきたりの
ミニパフェが
あなたと食べるとどうして
あんなに
素敵なんだろう

さみしいと ....
ぐっ・・・・。と飲み込んだ負の感情。

ふとした時にこぼれて

些細な変化を気付かせた。

「それはまるで、革命前夜のフランスのよう。」

小さな狼煙が上がり始めると

その ....
手を当てて暖めようとしても
冷たい頬は硬いまま。

閉じた目を開こうと話し掛けても
名前を呼ぶ返事は無い。

「お父さん、おはよう。」

朝起きた私はいつものように
挨拶をする。
 ....
   クッキー。チョコパイ。
   パイナップル。崩壊。
   さっきまで缶切り探してる
   フクロウの首で周りを全て

   手錠。どくろ。
   UFOキャッチャー。
 ....
つめをきった
爪を切ったの
もうあの人のために
オシャレなんかしないように

そもそも塗るのがうまくいかないと
イヤなタイプだからさ、わたし
塗ったり落としたり
面倒くさかったんだ ....
『ダイパー・ドライブやっています』

“おむつのドライブ?”
丁寧な発音
穏やかなトーンの声に
思わず立ち止まる
行きつけのスーパーの入り口

『新生児用のおむつが特に不足しています。 ....
いつからか僕は
どこかで明日という落とし物をしていたらしい
その落し物を見つけるために
日々をおくっているのかもしれない

健忘のように
今日という開かれたページを
もうずっと読んでいる ....
 
詩をかかない日々

日常が連続する日々

やはり、わたしは言葉を紡ぎたいのだ



 
誰からも愛されなかったと嘆くニートが一人
生まれてくるんじゃなかった、と言い残し
ある日首をくくってしまった

それからしばらくして
彼の家に無数の恋文のようなものが届く

郵便局には
 ....
母さんと夕食を食べている

母さんは
ポテトサラダの味付けはどう? と聞く

僕は
葛藤の群青が冷却される三辺のFM波が機体
を下降気流へと誘惑してステンレスがベニヤ
板へとバク宙する ....
安売りをしていたので
星をひとつ買った
命名権付きということで
相応しい名前を小一時間考え
以前飼っていた犬の名前をつけた

部屋の電気を消すと星は仄かに瞬いて
偽物みたいに綺麗だ ....
スパイスと宝石の匙で
耳を穿られる

《誰の膝が欲しい?――

頭の中から始まる旋回舞踏
透明な花びら 光彩のミスト 
すぐに船内の浴槽が揺れるよう
隠れた海が押し寄せて捲れだし
突 ....
 夏の日差しを浴びて影が私の前を歩いてゆく。
 大通りから一本中に入った林道に避暑客は少ない。
 挨拶を交わすのは老人だけで見知らぬ若い友人たちは
 まるで私を影だと思っているのだろう。
 ....
青空から降りてきた一本の糸を
黄金色に変えたのはあなたなのに
なぜ私は全身に巻き付けてしまったのだろう

最大公約数の為の微笑み
没我に失う世界
あらゆる世界

俯瞰すれば夢のごと
 ....
チュートハンパな詩を書くぐらいなら
いっそ 黙ってくれ
そう言い聞かせて
アルバイトを週6にしたんだけど
深夜のドラッグストアに
鳴り響く 電子音で
睡眠導入剤の数を数えながら
おれ ....
群っていう字は君の隣に羊がいるね
名前に羊を持つ私たち二人は
未年に群れをなし干支ひと回りするうちに
何も変わらないことなんてあるわけがなくて

私の名前は父がつけてくれました
ゴシック体 ....
もうすこしよりそっててもよかったかな ミートソースをまきこんだ昼


常温のコーヒーカップに腰かけてめまぐるしいねとブレずにきみは


あれは冬 お店のなかスクロールして 値段で選んだカレ ....
電車の窓から見える景色は
近景がこんなにも速く流れるのは何故?
遠景よりも遠ざかるのは何故?
僕の傍にいる方が早く消えてゆく?
ならば遠ざけておかなくちゃ
大事なモノほど消えてゆ ....
西日のツンと熱さが刺さる土の上に
父の遺骨は 埋められた
真新しい俗名の墓石は それぞれの線香の煙に巻かれながら
親族が帰るまで夕暮れの空を 独りで支えなければ 誰一人として
家に帰る ....
「ろくでなし」

我がロクサーヌ
臈長けたその唇で
いたぶるがいいさいつまでも

でもときどきキスしてロクサーヌ
見た目なんてどうでもいいことさ

中身のない石炭袋のようなものさおれ ....
遠くの
PITに駆ける
くるまたちを視ながら

おはようと
誰も居ないような
僕だけの部屋に挨拶する
僕は

遠くへ
行かなくてもいい

街は働いていても
この部屋には
2 ....
君への愛が終わったから
録画してたドラマ一気に見よう
もうだらだらしていいんだ
夜中にポテチ食べちゃってもいい
朝からビール缶で飲んじゃってもいい
昼になっても外でなくていい
ちょっとエッ ....
孤独とは思わないが
無意味だと思う

呼吸して
空を見上げて
夕日の美しさに呆然とする

短い現を
必死で生き延びる夏の蝉のようだ

今日も命を鳴いたか?

悔いなく鳴き続けた ....
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