冬めいて部屋に取り込む鉢ひとつ

冬めくも猫を{ルビ抱=いだ}いてミルクティー

くちびるが一番先に冬めいて

冬めいてなんの未練もない鳥よ

パソコンを切って冬めく夜を知る

手 ....
 



冷たい指先から
ありもしない温もりが
すべて消えていくようだった




愛用していた
小さなティーカップは

一秒もしない内に
床への着地を成功させる事も ....
いけてる おばあちゃんでした
特筆したエピソードはない
けれど

名前が 池 てる

唯一無二の
おばあちゃんでした

寝言でドロボー!と叫んで
夜中におふくろを
震え上 ....
 きみは星座のように古い考えかたをしている
 たぬきの肉を食べた老人がいる
 きみはひとつの童話を読む
 本を机に立ててぴんと背筋をのばして
 文字と対決するようにしてそれを読む
 ストーリ ....
           

 あなたは夏をみる人だ
 うつむいたレースのカーテン越しに
 あなたは白い夏をみるひとだ
 窓辺にもたれながら、口をすこし閉じて

 
 花模様のレースの ....
供されたお茶は
どうしたって危険で
口を付けるのが恐いのだけれど
いただかない訳にはいかなくて
ただ眺めているだけにはいかなくて
もうなんとも誤魔化しようがなくて
だからといって逃げ出すこ ....
パレ-ドグロスで磨いたエンジニアブ-ツ

SR400改のキックを踏み下ろす不良

何処となく壊れそうな黄色いエレファント

抽象に浸り溺れるアルコ-ル中毒の髑髏

意識のない人形が横た ....
こたつたつ
少し歩く
猫を呼んでみて
夜が笑う
震える身体
注ぐ月
少し酔ったふりをしながら
夢見る団欒

こたつたつ
少し歩く
転がるみかん
時計がつぶやく
じっとして
 ....
私をあまり怒らせないでくれないか
おとなしく愛の詩集を手にするときに
透き通る言葉を考えようとするときに
人の郵便物を盗み見る者たちよ

その手紙には父の遺言が
その手紙には母の筆跡が
 ....
いくつもの美しいあかりが
真夜中の街路で飛び散る
若者たちは短い騒乱の中に飛び込んで
明日など要らないとうそぶいて見せる
ひび割れた舗装に隠された置手紙には
取るに足らない歌い手が書き殴った ....
詩の尾っぽを見つけて
しまったら
原稿用紙の海へ
すぐさま舟を出したくなる
昼だろうが 夜だろうが
凪だろうが 嵐だろうが
あくまでも
must、って感じで

置かれた受話器から ....
まとまらない
まとめたくない

心 自由に泳がせて

瞼の裏の水辺に浮かぶ
貝殻は過去のぬけがら


まとめる気がない
今日という一日を
どんな糸もすり抜けていく ....
          161103
そこに
あったはずのものが
見あたらない
そんなことが続いて
数十年
子どもから大人に
そして老境を迎え
あの世に戻るのだと
人はいう
横町を挟ん ....
葉が咲いている
膨大な緑素の内側に隠されていた
すがすがしい高熱が
いま葉をじりじりと焼いている
葉を継ぐものたちへと自らを遺すため
いま葉は美しい自殺を持続している
葉は世界の画素と ....
わたしに命をふきこんだのは
横須賀の廃屋のようなうちに猫と車と住む
がんこなかんばん屋の男だった

かんばん屋と猫と車はそのうちで
消えたがる女をなんにんも生かし
わかれをつげてきたという ....
ペリっと剥がして
セロテープ
いつだれが何の目的で
気づかれずにただそこに
一枚佇む
ぺりぺり剥がして
さようなら
思えばそこにあそこにも
よくよく見ればあっちこち
一枚一枚丁寧に
 ....
ハトが二羽歩いている
なにもない場所で
なにか啄みながら
啄まずにはいられない
生きるために
地べたを歩きまわらずにいられない


うまく歩きまわるには
首をふり続けずにはいられない ....
どうか嫌いになれますように
西日が部屋を染めていようと
   
どうか嫌いになれますように
葡萄が甘くて酸っぱかろうと
   
どうか嫌いになれますように
楽器が静かに鳴りはじめても
 ....
昨日の自分がシャットダウンしないでいてくれたパソコンをシャットダウンした
なにかが壊れてしまったような寒さがながれる あなたはあなたのからだをちゃんと守れていますか?
冬服を着て、瞼を閉じて、 ....
お湯がこぽこぽ
コーヒー一杯
注げば泡がもこもこ立てば
いい匂い
いい匂い
もこもこ溢れるつむじから
いいことあるよ弾ける予感
ゆっくり喉を潤し
優しい時間
ひらひら瞼の裏には透き通 ....
雨はやわらかく弾けて
あおいビー玉となり
ひとみに触れてとけてゆく

風は産毛をなでながら
うすい絹となり
はだに濡れてしみこむ


きみの発するパルスは
聞いたこともないのに
 ....
      000322

藍色の空に
椋鳥が騒いでいる
空に穴を開けて
飛んでゆくのだ
エンジンをフル回転にして
追いかけろ
ボヤボヤすると遅刻するぞ
ほら啄木鳥が開けた穴から
 ....
その森は 迷う為の場所で 






正しさや真っ当さ

綺麗な水 清潔なもの

そんな美しさを含むものが

自分の中で過剰に飽和した時に

一旦総 ....
自動販売機の横にはたいてい美しい女神が立っていて

ジュースを買うたび僕に微笑みかけてくれる

僕は物心ついてからいつも

彼女たちに惹かれてきたし

 ....
金桃にまぶしいさば雲の大きいの
沈んでく太陽にむかって
ゆうゆう
およいでく
みず色のひろい、ひろいそらだよ

風がひえてきて葉っぱのにおいは甘くって
こどもたち、眠そうに体温があがって ....
風切り鳥の巣は、美しものの世の通り門なんです。
風切り鳥が鳴くとき、誰かは何かを思って
守られて、衣帰りをします。
選ぶことで誰かを守ることがあるってことです。
ラベンダー畑でふっと空を見上げ ....
一枚の皿のふちが
欠けるのに似ていた


どこか満たされずに
水がもれていくような


目を閉じても
あふれるものをとめられない




  欠けている事を
   ....
うーん、とっ

斜めに傾いたような
だらっと弛んだ
秋の空はキライなんだ
アタシ

冷たい鉛色の
真冬の空の方がまだ心地いいな
冷気もキーンと引き締まってさ

落ちるんだか落ちな ....
あなたの微笑み
落ち葉を踏みしだく音のよう

深まるほどに
冷たくなって

高くポプラの梢を揺らす風
渡らなかった深くない川のせせらぎ

なにかが去って往く
色鮮やかな痛みを灯して ....
いつだっていまだって青い
地球は朝で昼で夜だ
なのに地表の隅っこで(あるいは真中で)
いまブルーライトに照らされぽつねんと
もの思いに耽っているわたしには律儀にも
朝昼夜は朝昼夜と巡り訪れる ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬めく- そらの珊 ...俳句14*16-11-5
砕け散った- 葉月 祐自由詩4*16-11-4
いけてる- もり自由詩8*16-11-4
きみが読む子供の本- おなべ自由詩416-11-4
夏をみる人_- 白島真自由詩22*16-11-4
エピローグ- 坂本瞳子自由詩1*16-11-4
孤独なアンリエッタ- 差羽ナガ ...自由詩1*16-11-4
こたつたつ- 灰泥軽茶自由詩516-11-3
手紙- 為平 澪自由詩416-11-3
ブローニングM1910- ホロウ・ ...自由詩4*16-11-3
詩人の彼は- もり自由詩4*16-11-3
ほどいてしまおう- 葉月 祐自由詩9*16-11-3
みあたらない- あおば自由詩15*16-11-3
紅葉- 葉leaf自由詩416-11-3
横須賀の駐車場がみる廃屋のゆめ- 田中修子自由詩11*16-11-3
セロテープの跡- 灰泥軽茶自由詩616-11-3
歩けや歩け- ただのみ ...自由詩14*16-11-2
アルタイル- やまうち ...自由詩3*16-11-2
シャットダウン- 水宮うみ自由詩2*16-11-2
コーヒー一杯- 灰泥軽茶自由詩316-11-2
変調少女- 小林螢太自由詩6*16-11-1
早暁- あおば自由詩2*16-11-1
解放の森- 葉月 祐自由詩11*16-10-31
自販機の女神- TAT自由詩5*16-10-31
そろそろかえろ- 田中修子自由詩4*16-10-31
美しものの- 水菜自由詩6*16-10-30
欠けている- 葉月 祐自由詩4*16-10-30
秋とゲジゲジ- まいこプ ...自由詩6*16-10-30
センチメンタル- ただのみ ...自由詩7*16-10-29
地球的青さ- ただのみ ...自由詩18*16-10-26

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