きみがめをとじている
つきがこんなにきれいなのに そういうと
きみはすこしあきれて ばかねとぽつり
なにもしらないこども たしなめるように

しろいつきのあおいひかり
ひとのゆききや くる ....
一見すると簡単で、実は難しい
鉄の錠前の鍵を見つけること
なにせ探す本人は目が悪いと来ている
ああ、どこにあるの
まずは目を治そう
そしたら鍵が見つかるはずだ
うどん屋で素うどんを頼んで
 ....
流しのしたの夕日、敷き布団のしめり
はたはたと風をはらんだシーツが
あおぐろい空を抱いている
はじめの雨粒をうけて濡れている
芍薬のはなびらの萎れ

みどりは濃く
吹き荒ぶだけの夜に
 ....
失くした心と失くした勇気
冷たい金属のような
失くした愛
心の中で考えるから
心は悪くなっていく
良くなったただ一つの事は病気
心が健康な色になった
こうして生きていける気持ちになった
 ....
がらんどう
でなけりゃ鳴らない
灯りはいらない
隙間から射し込む程度
《{ルビ外面=そとづら}はいつだって焼かれているさ
がらんどうで
鳴かねばなるまい


万華鏡を回す要領
青白 ....
髪の毛でふざけるのに飽きたら
諦観をもってこちらにおいで
シャンソンはもう進化することはない
ただただ伝統のなかで呟いているだけだ


アンティークな森の向こうで遠雷が聞こえる ....
これは架空の国
Abekobe Landのお話


Abekobe Landの王様は
反対意見が大嫌い
メディアにおふれを出しました
「『中立・公平』な報道をするように」

自分が信 ....
妻は歩道を歩いている
妻はお茶を飲んでいる
妻はポスターを見ている
妻は児童公園で休んでいる

巨大な虫がいる
全長3メーターもあるようなカマドウマだ
ふすま挟んで居間にいる
触角をと ....
踊りを踊るには
こうするんだよ
といって
知らない男が窓から入ってくる
ひょろ長い腕が床にまで垂れ下がって
体がやけに白くすべっこい
黒い薄衣のようなものを羽織っていて
その下はまったく ....
My boy
大事な薬をスプーンで入れようとするのに
真一文字に口を結ぶ君は、頑固者だ

My boy
頑固に生きるってことは
自ずと苦労を背負うってことだ

頑固であるってことは
 ....
今日 ひとりの男が電車に飛び込んで死んだ
理由は誰も知らない
朝のラッシュ時だった 駅は通勤客でごったがえしていた
アナウンスが流れる 
「○○駅にて人身事故のため 電車大幅に遅れています」
 ....
夕暮れ時になると思いだす
冬の岸辺にウミネコ一羽
死んだ魚をついばんでる



大人しい子供だった
要領の悪い子供だった
保育園のころ いじわるな女の子に
毎日つねられたりしていたの ....
僕たちは
宇宙にうかぶちっちゃいぱいの
トッピングなんだろうか

僕たちは
寄せ木細工で設えられた社会という
調度の構成要素にすぎなくて

いつも忙しくて小さな不満に支配される王国の
 ....
もう共感しなくなった年月が
物干し台にほされてる
夜になれなかったやみが
陽だまりで喘いでる
でも生きる方法なんて
なくならないのだと
笑ってる

昔言ったことのある言葉が
小川に産 ....
「線」だと信じていたものは
2つの物体が激しく衝突して
へしゃげ合った境界でした
あるいは
引いては寄せる波打ち際だったり
刻々侵食され崩れる海岸だったり
そんなものでした

世の中は ....
透明な何かがかすめた
それで十分
脳は甘く縺れる痛みの追い付けない衝撃に
砕かれ 失われ
死に物狂いで光を掴もうと
欠片たちは
凍結されることを望みながら
永久に解読不能
時間の延滞の ....
透明な羽が浮かんでいた

透きとおっているけれど
それは無いということではなくて

小さなシャボン玉は
虹を載せてゆくのりもの
パチンとはじければ
虹はふるさとへ還る

ふいに風
 ....
血なんて単純な道を流れてるから
つまらないな
迷いもしないし行き先をうしなったら
帰る場所しかみえないじゃないか



うすめたって飲めない話がある
うすめたからこそ飲めなくなったぬる ....
ぼくがきみのためにしたことと
きみがぼくにしてくれたこと
まよなかのこうえんでむかいあって
たばこをすいながら たしざんひきざん

マイナスばっかりだ…
おもわずたばこをなげすてて
にが ....
薄く なまめかしい生を 朧にたずさえて
キミは 呼吸している


しみじみ キミは 黒曜石だ

意識する外界に ぶしゅと 放出させたものは
どんなにか甘美な夢でしょうか 
キ ....
旅人の靴を履いている人
いつも忙しく走り回っても
見覚えのある細い指先で
涙の温度を測ってくれた

君はもう新しい土地に慣れて
庭の花に水を撒く時間だ

恋が終わっても心は続く
長い ....
ぬっとり湿った夜の膜を
そっとふたつの指で広げれば
胸を裂くような光のしたを
あたたかさ、なさけなさの影が歩いていた

カーブミラーの歪みのなかの
少しだけ正しい領域を
裸足で歩くわたし ....
ある日ふとおかあさんとおとうさんに
問わずにはいられなかった

「戦争ってそんなに悪いことなの?」
「当たり前のことも分からないなんて、そんな教育をした覚えはありません!」
「僕たちが平和の ....
いくつもの門を通り
いくつもの問を越え
理解と誤解をなだらかに重ねては
綴り合わせる 欲望の道すがら
まるで古い雑誌の切り抜きや色紙を
ぺらぺら捲るような 陽気な悲しみ
目深に被り直して
 ....
コトコトと煮物を煮る
人生にはそんな要素が必要な気もする

アンテナを高く張ってトレンディなことも必要なのかもしれない
誰もいっぺんには多くのことはできないから

天才でもないので特に高み ....
冷蔵庫をいつもの如く勝手に開け
これおいしー?とコンソメキューブを持って聞く

これはそのまま食べられないよと言っても
好奇心の悪質は止まるはずがない

ダメダメダメダメ!
カンシャク
 ....
あなたを中心に地球なんか回させない!
親の意地である
子が中心に宇宙さえ回る
振り回されてたまるか!

 あなたを中心に地球なんか回させない!
 
   
   よく乾いた洗濯物をたた ....
母国語の外へ
逃げ出したくなるときがある
意味の染みこんだ服を脱ぎ捨てて
なんとなく笑っていたい
それはカン違いのようであればあるほどいい

ぼくの思想や肉体は貧弱でも
それが白日のもと ....
風に運ばれて揺れる髪の毛は
頬をなぞる優しい手の動きを
思い出すような恋に良く似てる
永遠の森で見つけた涙を
頭の上に乗せて歩きたい
すべては上手くいくさ
と口にしながら歩き出すと
なんとなく
なんとなく
ほんとにそう思えてきて
顔をあげると
なおまっとうに歩きだせる
これが意気揚々というやつか
と笑みまで浮かんで
 ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
りんご- Y.T自由詩11+*17-6-5
錠前- 黒髪自由詩6*17-6-4
みずの器- むぎのよ ...自由詩517-6-4
ウォーキング- 黒髪自由詩4*17-6-4
がらんどう- ただのみ ...自由詩13*17-6-3
ぼくはこのさきも花を育てることなどないだろう- ホロウ・ ...自由詩3*17-6-3
Abekobe_Land- 眠り羊自由詩217-6-2
妻の夫- 渡辺八畳 ...自由詩317-6-2
踊りを踊るには- 春日線香自由詩317-6-2
一匙の薬- 服部 剛自由詩117-6-1
誰も知らない- 涙(ルイ ...自由詩717-5-31
ライフ_イズ_ビューティフル- 涙(ルイ ...自由詩517-5-31
alien- 梅昆布茶自由詩13*17-5-31
もう共感しなくなった年月- 新人さん自由詩5*17-5-31
「線」に憧れるワタシ- まいこプ ...自由詩417-5-31
スティグマティクス- ただのみ ...自由詩11*17-5-31
夏へ向かう羽- そらの珊 ...自由詩16*17-5-29
血と水- キクチミ ...自由詩517-5-27
いたみ- Y.T自由詩5*17-5-26
しじみ- るるりら自由詩12*17-5-26
- ミナト ...自由詩217-5-25
犯す- 印あかり自由詩20+*17-5-25
戦争- 田中修子自由詩9*17-5-24
白い頂のよう- ただのみ ...自由詩16*17-5-24
Police- 梅昆布茶自由詩1417-5-24
コンソメキューブ- 朝焼彩茜 ...自由詩1317-5-23
意地が抜けたら- 朝焼彩茜 ...自由詩517-5-23
トロンプルイユ- キクチミ ...自由詩5*17-5-23
- ミナト ...自由詩3*17-5-22
のっぺらぼうの町- AB(な ...自由詩9*17-5-22

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