海は水平線を
鋭利なナイフのように突きつけてくる
想い出は残照の別称であり
水のように浸る憂愁である

夏が去り
海岸には打ち上げ花火の残骸が
寄せ来る波間に漂っている
{ルビ流離=さ ....
ガラス管のなかに生身をむりやりねじ込まれるみたいな感覚が長いこと続いていた、閉塞感なんて月並みな言葉で話しても良かったがいつだってそんなものに真実を語る力などない…そこら中をうろついてる、在りもののイ .... 未知へ
タクラマカン砂漠を越えて
間氷期のほそい水系が
稀有のしばりとなるあたり

雪豹の瞳 罅割れて凍る水晶体
天山山脈から崑崙山脈へと
迂回するいのちの循環 
毟り取られた緑の草原 ....
恋に落ちていく
姿を見ているうちに
恋に落ちて いった いった


まさかの真っ逆さま
すんなりと落ちて いった いった


周りは
「何がいいの?」
なんてリアクションだったけ ....
窓ガラスの向こう側 
ことばにもならない
届かない 届けられない想い
潤んで たえきれず 幾筋も
雨は伝う

窓ガラスの向こう側
すぐそこに 見えながら
越えられず 力尽きて
くずお ....
幸せになります
あーちゃんもね、って
何それ

今日ほど
私の二枚舌が
歯がゆかったことはない
私は

腕いっぱいに抱えた花を
思い切り
空へと投げ上げる

花は
みるみる ....
今日の午前三時
痛む肉を携えて
部屋の暗闇に沈んだまま
私はひたすら夜明けを待っていた

その時また
意識のふわりと広がり始め
頭上から垂直に響く
無数の秘やかな息遣いに
じぶんの息 ....
静寂は ひとしずくの海
見つけたときに失くした
永い 一瞬への気づき
目覚めの夢の面立ちのよう


雨と風のかすみ網
囚われていつまでも
九月はつめたい考えごと


ひとつの確固 ....
過去に置いて来たはずの想いが
延々と生き抜いて蘇る
誰かが蒔いた白い花のように
今も時々あなたの夢を見る

たくさんのトランプを持った
あなたの最後の切り札は何?

ガラスのコップで手 ....
シンフォニック・メタルを車内に流しながら早朝の峠道を走る。車体がカーブを曲がるごとに風景はうねり、木々も道路も正しさを見分けることができなくなっている。現実という熱い海に溺れながら社会的反射神 .... 束ねられた数万本のなかから、何かの拍子に抜け落ちた一本の髪の毛は、しばらく空中をふわふわと漂ったあと、地面に着地して、そのまま眠るように日が暮れて、夜になると新宿の地下から出動する作業員たちが持つ掃除 .... そらが明るくなって
さみしかった
ことりが羽ばたく音が
しずかにひびいて
まちの
そこここでは
あさが燻る

たべそこねた月が
うすくしろく
ケロイドみたいに
空に
はりついて ....
八月に入って
夏の子が孵化した
春の子はカラスにやられて
しばらく空き家になっていたキジバトの巣
避暑に出かけたカラスがいない間に
夏の子はすくすくと育った
キジバトの巣は我が家のケヤキの ....
ある日
詩人の詩を読んで
自分は詩人であると知る
ある日
詩人の詩を読んで
自分は詩人ではないと知る
ある日
同じひとりの人が

そんなふり幅で
弦も響いて
からっぽだから余計に ....
虹の根元を今日の夕暮れ初めてみた

輝く太い白柱、虹の弧を支え
余りにリアルなその立体の佇まいに
遠い遠い常世から
       繋がり報知する
   そのサイン 
確かに見事に聳え立ち ....
半分眠って、半分起きている体の
そのちょうど真ん中に、ひとつの花が咲く。
咲いた瞬間に枯れてしまったその花の、真上にまた重なるように、同じ花が咲いて、しばらくしてまた、その上に花が咲く。
下から ....
たとえば、
呼吸や瞬きひとつで
もろくくずれてゆくような
そんなあわい羽で
夜の輪郭をなぞってる
そんなかんじ

やわらかいものから
順繰りにおちてく
それは実り
まだあたたか ....
骨から 時は 流れ
燃えるように 影もなく
匂いはないが 音はして
もの皆しめし合わせたように
口をつぐむ
秒針だけが雄弁な代行人を装った
あの 内耳に包まれる かつて
なにかの一部だっ ....
前は呑んでたけど
今はもうやめた
酒に縛られ ....
月までは案外近い
いつか行き来できる日もくるかも、と
あなたはいうけれど
それが明日ではないことくらい
知っている
人は間に合わない時間が在ることを知っていて
間に合う時間だけを生きてゆく ....
猫といつしよにすはつて
落ち葉がものすごいいきおひで
木にもどつていくのをみてゐました

世界がどんどんまき戻されて
文明がはじまるまえの
澄みわたつたあをぞらにもどりまし ....
黒が消火器を浴びた

怒って白を炙った





終わらないオセロ。







手袋







マスク



 ....
あなたのその愚かな 姉 の ようなほほえみを

点字にしてずっと撫でていたい 







知らない男がしゃがんでいる

あきらめた花がぽとぽと落ちてくる庭の木の ....
木々が襟を立てて拒む間
風は歌わない
先を案じてざわざわと
意味のないお喋りを始めるのは木
いつしか言葉も枯れ果てて
幻のように消えてしまう
すっかり裸になると
しなやかに 風は切られて ....
唐揚げにレモンをかけていいですか
唐揚げに醤油をかけていいですか
唐揚げにポン酢をかけていいですか
唐揚げにソースをかけていいですか
唐揚げに辛子をかけていいですか
唐揚げに山葵をかけていい ....
詩情さえ
なくしていいと思っていた
このコンクリートの延長線に
あなたはいない
ひとりをなくした
世界のようなひとりを
なのに今夜は
少し明るい
月見草が咲いていて
私は詩を書い ....
甘美なる赤い香りは
蒼い花を征服して
空間に調和という時間を与える

香水の飛沫
ヒステリックに飛び散る夜
叫びは歌とは違う
言葉が一つ捨てられている

孤独な人は名前を持っているの ....
ホームできれいな音楽を聴く
レモン色の飲料を飲む
すぐに身体の一部となる

目的地が分かって
最後の挑戦だと手を伸ばす
誰も知らない朝と少年

バスに長時間乗り
黒いシャツを着た人々 ....
まぶたの裏に咲く桜
遠くまでいけなかった足さきが
ようやく幹に触れる

よいのやみ
想い出を負ってしなる腕から
にじみだしていくほの白いあかりは
去っていった人のみちすじを辿るように
 ....
相手が
黙れば
黙るほど
言った言葉は
自分の方へ向かってくる
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海そして残照- 白島真自由詩16*17-9-19
あらかじめなにかが窒息している- ホロウ・ ...自由詩3*17-9-19
水系- 白島真自由詩13*17-9-18
ヘビーメンタル_- komasen333自由詩2*17-9-18
落涙- ただのみ ...自由詩5*17-9-18
象徴- umineko自由詩4*17-9-18
息遣い- ひだかた ...自由詩9*17-9-16
踏まれた絵具の朝- ただのみ ...自由詩8*17-9-16
古傷- ミナト ...自由詩117-9-16
おぼれる- 葉leaf自由詩217-9-15
紙飛行機を飛ばしたいね、できるだけ優しく- 宮木理人自由詩417-9-15
しののめスープ- むぎのよ ...自由詩13*17-9-14
朝の日記_2017夏- たま自由詩15*17-9-14
ふり幅- ただのみ ...自由詩11*17-9-13
虹の立つ- ひだかた ...自由詩6*17-9-12
ohayou!- 宮木理人自由詩317-9-12
SPEAR- むぎのよ ...自由詩13*17-9-11
- ただのみ ...自由詩4*17-9-9
軍隊の兵士になりたい- TAT自由詩217-9-8
秋窓- そらの珊 ...自由詩25*17-9-8
もどつていく- 石村自由詩16*17-9-8
トング.- 幽霊自由詩117-9-7
点字- タオル自由詩12*17-9-6
風の痛点- ただのみ ...自由詩18*17-9-6
唐揚げに- 深水遊脚自由詩2*17-9-6
今夜は少し明るい- フユナ自由詩13+*17-9-6
- 鷲田自由詩717-9-5
白夜- ふるる自由詩6*17-9-4
さくら- 小夜自由詩517-9-3
夫婦喧嘩- ホカチャ ...自由詩1*17-9-3

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