プラスチックの
罪のない赤や青
まじりけのない黄色にみどり
青ざめてるピンク

地図を裂くように
飛ばしてきた、
ビールの泡が
はじけるみたいに
かるい期待
(そして失望) ....
しじみに砂を吐かせた。
僕もそろそろ白状しないといけない。
わたしという器に
一塊のさびしさが盛られている

それは
昏い色をしているのだが
光の当たりようによっては
時に
ほのかに真珠光沢を帯びる箇所があったり
ほのかに虹色を帯びる箇所があっ ....
雨音のように
妖精の足音のように
今はもう無いはずの
ピアノが耳の奥で
海鳴りのように降る
目を閉じて幻覚に触れて
優しい声が指先に響いたなら
ソフトペダルを踏むあなたが
紫露草の ....
剥がされたとしつきが 白鳥の羽のしたに風をよんだ
はらはらと ふり 白く つもる
昏い 目の中のひかり と よぎるスカートの白が
したたるほどの夜明けを ゆっくりと通過していく

 ....
山口冨士夫のクロコダイルのライブDVDを見た
妻と娘は実家へ行っているので、爆音で
2008年のライブだけれど、
僕は確か、この日のライブを見ていたのだと思う

途中まで、あれ、僕の見たのは ....
買っておいた胡瓜と茄子に割り箸をさして
精霊馬をつくり
朝の玄関に置いた

いつからなのか
サンダルの隙間に
しろい腹をみせてころがる
蝉の死骸を拾い
リウマチの指を思い出す

 ....
さやかに聞いた
竹の花が咲くゆめを
みどりと土の色の混じる
薄暗いさなか
ちいさなとかげが
わたしのひふを すべる


魂が
つまっていたという
どうして うえつけ ....
とうもろこしをもぎると、
骨が折れるような音がして
透明な血がじゅわっと溢れて手首を伝った

舐めとるのに夢中になっていると
入道雲が発達してきた

わたしにはまだ涙が残されている
流 ....
シッカロールぶちまけたみたいな目覚め
水泡のような光が
カーテンの隙間でうずくまってる
殴り飛ばすみたいに引き開けると
強姦のような朝日が目の前で睨んでいる
君よ、空は明るい

 ....
てんじょうから染め物を垂らし ろうそくと鏡が揺れる小屋の もうとっくに知っている怪談に 肩をよせて聞き入った作法が
いとおしい


夜店のカラーひよこに触れた鮮やかな記憶 金魚を入れた袋の向こ ....
どんなタイトルでも詩はかけるさ、
とあの子は俯いて
じゃあエヌエチケーで、とぼくが砂を指でなぞったとき
遠くけむった空のスカートの裾のほう
さみしい集金人の穴の開いたポケットから
ふとこ ....
誰にも見られたくない
知られたくない
日記のありかを

日記の海に私は住む
羽根が欲しくて泳いでる
海の底でゆらゆら

もう少し軽く自由に
いつかなれたなら
ハマナスを見に行く ....
光が渦巻いていた
熱風が絶えず吹いていた
人々は絶えず歩き過ぎ
俺は串カツ屋の前で
アイスコーヒーを飲んでいた
とても苦い味がした
身体が熱く飢えていた
生きることに飢えていた

す ....
喫煙者でもないのにライターを、それも中々に高額なオイルライターを所持しているのにはそれなりの訳がある、なんのためかって?それは話を聞いているうちに判ってくる―なんて、べつにもったいぶるようなことで .... 灯りに群れる虫もいれば
闇に灯る虫もいる

子供と大人ははっきり区別され
子供の目的は大人になること
そのためにひたすら食う
大人の目的は子孫を残すこと
ひたすら交尾の相手を求める
あ ....
空があり風があり
時は世界樹をかけのぼって
あしたへとながれてゆく

だれかが小ちゃなブルースを
奏でているような気がしてでもそれは

ぼくの知らない紫の小花の群れだった

月への梯 ....
竪琴を抱え
星の間に立てば
亀の甲羅に響くのは
繰り返し呼ぶ
あなたの名前

今なら自由になれる
早く私を捕まえて
遠くへ連れ去って
一万二千年後にはもう
北極星になってし ....
ひと粒の種の眠りに欹てて
空と地は結ばれる
養い子らの息
殻の中で膨れる水脈 
夢のからだが眠りを突き破るまで

太陽が孵す夏の日は澄んだ炎
抱きしめた夜は火傷を負って
欠片ひとつ 片 ....
ボオドレエルの詩がアングラ演劇で上演されることになった。
私は必死になって地下室で詩を暗記した。
阿呆船館とよばれている劇団は統率がとれている。
演出家は鬼のような形相で灰皿を投げつけてくる。
 ....
たなばたさまも終わってはやいっかげつ
あまのがわにであったわたしとあなたの
まぼろしのおうせも忘れられる季節です
ぎんがのいりぐちには夢と絶望があって
にかこくごを話せると喜んでくれたけど
 ....
性急な紺碧が
ときおり、夕立と入れ替わりながら
ニュープリント版のような
景色を塗り替えていく
おれたちはコカ・コーラ・ボトリングの
罪深き赤色に寄りかかりっきりで
ラジオのキャスター ....
せいれいの かいせい と、囁いていたのはつけっぱなしのTV
それでも、精霊の快声に呼ばれたのだ 海をめざしていいんだよ
腹の底まで真っ黒い私は唇も塩分の味がする生きたままの生醤油だ
生臭い生き方 ....
いしを抱いて夜を
ひたす 
そして そめられていく
呼吸を ほのかに名付けて
あなたはうまれたのでした
ちぎれるように 風をおこして


春だとか夏だとか
うんざりするような ....
フェリー乗ってる感じで高速をゆく

彼女に彼ができたみたいで

胸にずきって風が吹くんだ

フェリー乗ってる感じで高速をゆく


つまらない奴の方がモテる

壁に背中おしつけて涙 ....
なんだかめんどうくさいので休みを取った
用もないのに休みの休み
それで・・・


映画を見た「天気の子」
こないだ予告編を見たら絵がきれいだったから
前作はつまらなかったのに
それで見 ....
長いあいだ 恋もせずに
眠っていた

営みがいとなまれ
物語は癒着しきって

開かれず 湿った頁を
ほそい指が捲るとき

できるなら まだ
起きたくはなかった
長いあいだ 恋 ....
とり忘れられ
赤々と熟れ過ぎた
トマトが、ふと
地に落ちひしゃげ
鴉が舞い降りた

赤い飛沫を舐めとるように嘴で何度も
つつき、カァァァァァァ、と鳴けども
人びとは潰れた野菜など気 ....
新鮮をたもつことはむずかしい
いつもそれはてもとから去ってゆく

この瞬間の永遠を画布に塗り込めて
とっても地球が重い日にぼくは

だれかの友達 になることを決めたんだ
彼もしくは彼女は ....
風は立ち止まると消えてしまった
草木が{ルビ堪=こら}えている囁きを零すまいと
螢を宿した子宮のよう緑は極まり
森は風の帰りに欹てる

蝶の影が肩を掠めた
あるはずのない感触は誰かの笑いの ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ビール- はるな自由詩119-8-15
しじみ- クーヘン自由詩9*19-8-15
静_物- 塔野夏子自由詩3*19-8-15
水玉にとじて- 丘白月自由詩119-8-15
ひまわりの途上- すいせい自由詩4*19-8-14
クロコダイル- はだいろ自由詩319-8-14
- 末下りょ ...自由詩9*19-8-13
竹花- すいせい自由詩13*19-8-11
とうもろこし- 印あかり自由詩819-8-10
君よ、空は明るい- ホロウ・ ...自由詩3*19-8-9
多く産まれる- DFW 自由詩11*19-8-8
NHK- はだいろ自由詩219-8-6
海の底でさようなら- 丘白月自由詩119-8-6
光の星- ひだかた ...自由詩12*19-8-5
Firewheel- ホロウ・ ...自由詩1*19-8-4
虫たち- ただのみ ...自由詩7*19-8-4
8月のうた- 梅昆布茶自由詩1719-8-4
琴座- 丘白月自由詩419-8-4
擬態標本- ただのみ ...自由詩4*19-8-3
アングラ演劇ラストツアー- 文学特攻 ...自由詩319-8-3
おにのすわるあまのがわ- 秋葉竹自由詩1019-8-3
Stray_Cat_Blues- ホロウ・ ...自由詩2*19-8-1
八月の汽水域- るるりら自由詩3*19-8-1
石のおんな- すいせい自由詩7*19-8-1
フェリー- 函館ドラ ...自由詩519-7-28
休みの休み- はだいろ自由詩319-7-25
物語- はるな自由詩819-7-24
夏の階に立ち- 帆場蔵人自由詩11*19-7-22
いい加減な- 梅昆布茶自由詩1119-7-22
反射光- ただのみ ...自由詩7*19-7-21

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