そんなにだいじなことが
あるだろうか
陽に透けている髪の毛や
ひびくように聞こえてくる帰りみちの子どもたち
なにかの秘密くらいちいさな爪のいちまいずつ
写真集にかぶったほこりのおどるとこ ....
最近、女房が優しい
ひょっとして、俺、癌?
気になったが
どうもそうではないらしい

何でかって聞くと
一緒にいて楽しいからと答えた
中学生じゃないんだぜ
俺たち結婚21年目だぜ

 ....
祈りって
なんだ。

どうやって祈る。

同じだ。

跪いても
酔いどれても

神には聞こえてる。

聞こえないのは
私のほうだ。

幾度となく語りかけるその返事を
私 ....
顔にハンガーをはめ(頭上と顎下で固定、ハンガーやや伸びる)
公園に出向く 小さな噴水や、銅像、
滑り台、鉄棒、ブランコなどがあり
ベンチには女子高生が座っている 犬を連れたおじさんもいる
 ....
どぶ川
終わらない完璧な輪
エンドレスチェーン
3000円のパーティードレスも
キラキラする変なマスカラも
つきおとされて髪の毛めちゃめちゃ

靴をなくして歩きながら涙もでない

タ ....
日曜日なんだから
なんでもできるのに
寝てしまったな 午前中
玄関のまるいスコープを通って出かけたい
ひゅるるとうねった体のまま
ちょっと明日の夢まで

最後に約束を守ったのはいつだろう ....
ニーチェ、ヴァレリー、デリダの視線、法線、
オフセット印刷で仕上げた、歳食った男、
ちょん切った、ちんこ、流した、性器、
俺は傷害罪になっても構わない、
六法によれば自分は刑務所に入る、
執 ....
絵のない絵葉書が届く
ことばのない詩が書かれていた
ピアノソナタが雨に溶けて
コスモスはうつむき顔を覆う
山の精気が少しだけ薄められ
ものごとを前にしてふと
過去からの声に手を止めている
 ....
草ぼうぼうが美しい

荒れ放題の草むらは公園だった

ベンチに座ると膝まで草に隠れる

ゴミが見当たらない

草に隠れているのだろう

遊具に涼やかな日が当たる

ぼくはそこで ....
ホームの柱には角丸ゴシックで神とだけ印字されたステッカーが貼りついていた
その柱にもたれながら乗車する予定の新幹線を待つ
正確には夫と娘が帰省するために乗車する新幹線を待つ
とうの二人は並んでホ ....
     わたしは帰る
     猫の住む我が家へと
     服も靴下も脱ぎ散らかし
     ひんやりとしたベッドへ
     もぐりこむ
     鼻先の生温かなけものの匂い
 ....
戯れが過ぎたのか
名月が遠い 待てない心臓が加速始め

この訪れの麗らかさを

深呼吸トクトク鼓動にはもって上体を反らして

螺旋の儚い軌道を静止飛んでいる

ひたひたの心に ....
ひかりのあたる角度によって
ものごとは綺麗に反射したりえらくくすんで見えたりもする

シャンデリアのある素敵な応接間
ある生命は空間を得るために代償を払う

それを得られない一部は
高速 ....
箪笥の奥深く秘められていたいくつかの小箱
おそらく母の物であろう歯の欠けた櫛に
出合ってわたしの心が波立つ

そして 夭折した兄たちの名に混じって
ボクの名が乾ききった小箱

それは ....
夏のあいだ僕らは
危うさと確かさの波間で
無数のクリックを繰り返し
細胞分裂にいそしみ
新学期をむかえるころ
あたらしい僕らになった
けれど
ちっぽけなこの教室の
ひなたと本の匂いとザ ....
八月十五日は 終戦記念日ですが、それは あの玉音放送が放送された日だからですが、
本当の意味で 戦争が終結したのは、七十年前の九月二日だということを 私は今年になってはじめて知りました。

 ....
{取消=本日は晴天なり}
{取消=爽やかな秋晴れなり}
金木犀の匂い好きなり
{取消=虫の音が心地良いなり}

{取消=嘘吐きは泥棒のはじまり}
前科持ちは一生の恥
地震カミナリ火事{ ....
ものすごい音を立てながら
トタンの屋根を突き破って落ちていくものがあった
僕ァ 蛇にまとわりつかれていたもんだから
なんにも見えなかったんだ
奪われていく熱を思いながら
中で変わっていく細長 ....
母からの愛を知らぬ僕チン
大人になったらおっぱい星人
挟まれたい!埋もれたい!
腹上死よりも窒息死

お金を払えばおっぱい揉める店
場合によっては母乳飲める店
もみもみしたい!ちゅーちゅ ....
アメリカ産のネズミ
ハハッと笑えば黄色い声が
敗戦国のモンキー
有り難がって御布施をばらまく

夢と魔法の国でも
通貨は日本円
ポップコーンに行列
頭まで弾けてら

ハチミツ大好き ....
呪いのリズムで降る雨が
窓の外のリアルを囁いている
昨日よりは少しまともな頭で
昨日よりもくだらないことを考えている
なにひとつ語るべきことのなかった
今日が変更線でゼロ ....
かつて まつげに
マッチ三本載せてみせた
少女は
そこへ
小さな蒲萄を
たわわに実らせたという

おとぎ話は
完結してからのほうが
むしろ真実だったりする

まばたきのたびに
 ....
家の目の前が川だから 安心だ
泳ぎ疲れても すぐに家に帰ることができる
天井川沿いに建つ我が家までは
ほんのわずかの距離なので
帰り道は スクール水着のまま 裸足で家に帰る
焼けついたアスフ ....
光と樹木が交差する
あの夏の濃い陰りを抜けて
ヤンマゆくよ

感光した記憶の傷痕なぞり
迷える樹海の鬱蒼を越えて
ヤンマゆくよ

うすい双翅に光彩を弾き
風の流れを遡り
この目が耳 ....
見開いた瞳が何もかも拒む時
舌が千々に裂け石となり果てる時
世界がおまえとおまえ以外に二分される時
おまえの奥深く
開く扉があり
時間の揺蕩う土地があり
虚ろな空があり 明けのような暮れの ....
ある時は弟になりました
川に流された弟の
お姉ちゃんとお父さんを励ましました
お母さんはいなかったので
お父さんは一人で子どもたちを育てました
お姉ちゃんはお嫁さんになって
 ....
朝8時から夜10時まで仕事
残業が当たり前の毎日

職場では機械のように扱われる
キカイダー
自宅では粗大ゴミのように扱われる
ネムイダー

どちらも人造人間
誰かに作られた自分だ
         150829

乗務機は今は無き香港啓徳空港に近づいた
これからがおいらパイロットの腕の見せ所
いつもわくわくはらはらする一瞬だ
真下には白いビル群が白い墓石が群れ成して
 ....
遠くで聞こえる
こもったジャズ

父が好きだった曲だ

なんだか懐かしい
おかしな波長で
この耳に届き
私を現実から引き剥がす

まるで夢の中みたいだ

まるで時代を滑ったよう ....
かなしみのほうに
かたむいていく白い朝は
つかみそこなった
ひなたちが
さかみちを
ころがりおちてゆく

いきさきは
とおい御国か

秋という字の
右耳に
火がともっている
 ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- はるな自由詩715-9-15
羨ましいだろ- 花形新次自由詩215-9-15
天の声- ガト自由詩7*15-9-11
ハンガーストライキ- 末下りょ ...自由詩3*15-9-8
生きることと死ぬことしか理解出来ない- モリマサ ...自由詩515-9-6
オアシス- ユッカ自由詩515-9-5
ニーチェ、ヴァレリー、デリダの視線- kaz.自由詩1*15-9-5
秋・逡巡- ただのみ ...自由詩19*15-9-5
公園- 吉岡ペペ ...自由詩615-9-5
稲妻市へ- 手乗川文 ...自由詩3*15-9-5
金の目と金の月- 石田とわ自由詩16*15-9-4
小さな秋の戯れに- 朝焼彩茜 ...自由詩17*15-9-3
蛍日記- 梅昆布茶自由詩1915-9-2
臍帯- イナエ自由詩22*15-9-2
コピーアンドペーストエンド- そらの珊 ...自由詩23*15-9-2
九月二日- るるりら散文(批評 ...11*15-9-2
取消線- たいら自由詩315-9-2
だから先に食べておきなって言ったの、エントロピー!- カマキリ自由詩715-9-2
おっパブ- たいら自由詩215-9-2
夢と魔法の国- たいら自由詩215-9-2
Rain_Fall_Down- ホロウ・ ...自由詩6*15-9-1
まつげに盛られたファンタジー(或いはモナリザの微笑み)- そらの珊 ...自由詩15*15-8-31
川岸- るるりら自由詩10*15-8-31
ヤンマゆくよ- ただのみ ...自由詩18*15-8-30
聖域- ただのみ ...自由詩14*15-8-29
黒い犬の話- 小原あき自由詩16*15-8-29
ネムイダー01- イオン自由詩4*15-8-29
真鍮の都- あおば自由詩8*15-8-29
懐古- ガト自由詩4*15-8-29
おとづれ- そらの珊 ...自由詩16*15-8-28

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216