「希望」が足りないね、と小さくレジで笑われた。
小銭の中には 絶望がびっしり入っていたので
安心していたのに、「希望」が足りないせいで今日
もごはんが買えない。
 てっとり早く生きるために、 ....
倒れた花瓶は音を立てずに
閉じた瞼の裏側に沈み
たくさんの小人たちが行列をつくって
どんどんどんどん階段をくだっていく夢を
みています

雁字搦めに絡まった
優しい文章の尻尾の端を
夜 ....
俺の細胞のひとつひとつには毒素があり、それが血に混じり体内組織を循環することで意味となる、通過した後の内壁は微量の劇薬に炙られたように荒れて、真白い泡を吹き上げる、それは流れに巻き込まれて同じよう .... ヒラリヒラリと舞う花も
雨に濡れて くったり萎む時間帯

朝顔 昼顔 夕顔と
ずっと眺めていられないから 美人は得なのね
印象的だから
すっと視界に入ったまま
脳裏の奥深くに蠢いたま ....
ブラッディー・メアリーという酒は

ある特定のメアリーの為に作られた酒だ





 ....
{引用=ひび割れ}
雨音は止んだが
雨はいつまでも
乾くことのない冷たい頬
満ちることも乾くこともなく
ひび割れている
  悲しみの器



{引用=天気雨}
泣きながら微笑むあ ....
猫と月は
もともとおさななじみなのに
とおく離れてしまって
それでも
月の胸に猫の痣があるように
猫の瞳に月がいる

ぼくがおきているあいだは
そっぽ向いてるのに
眠りにつくころ
 ....
実存は講壇で論じられるものではなく、勤労の現場で生きられるもの。勤労者は自らの青い実存を社会にさらし、不条理の網に引きずられている。「仕事には筋と理屈があり目的に向かった体系に沿っている」その哲学 .... 寝起きに熱いココアを一杯、これから朝を迎えます。
あなたに吹く風を私にも分けてもらえませんか。
春の嵐のような昨日をすーっと忘れてしまいたいのです。
 
雲の多い朝ですね。
 ....
すくった砂にふうと息をかける
真砂の信仰の
どよめきは波にかき消され
ぱらぱらと散って
どこかで喜色の声が聞こえる

それがすくって散らして
波は洗ってなくして

透明な海が流してい ....
闇は暗さにしか生きないらしい

例えば雨上がりの朝は
闇の気配を残している

貨物列車がごとり、と音を立てる
その分からない程の微動で
昨晩、闇が確かにあったことが分かる

雨雲を置 ....
   Ⅰ

わすれてもらへるなんて
うらやましいことです

たれの目にもふれず
こころのうちに咲き
たれに憶えてもらふこともなく
たれにわすれられることもなく
時のは ....
ワンカップのミルク
おどらされた花かんむり
つまびく糧は
ひとさじの砂糖
さらさらと
ながれるのは
、刻


やわらかなちぶさ
ならべて
そらをさかさまに
およぐせいし
 ....
羽田からの帰り機内で三歳ぐらいの女の子と一緒になった
女の子が僕の隣に座ろうとしたら
若いパパが
「窓側でしょう」と言って
窓側に座らせた
若いパパは僕の隣に座るとすぐに
「うるさいですが ....
私は空気にもなれない

せつなくもありません

ひとはどうして

けなし嘲笑うのでしょう

壊れたブリキのロボット

汚物扱いめだけぎょろぎょろ

私今日決めました。

風 ....
だれかの手袋が車に轢かれる季節がくるね
あと二十四歩でたどり着く家の明かりは暗いまま

金木犀散らす弱い雨に一つの傘をさす
住宅街の自販機にはまだ温かい飲み物がなくて
裏側に隠れた太陽を待ち ....
夕闇に溶けてゆくまでほおずきは小さな庭を灯すままごと

窓際にほおずき掲げ猫を待つおまえはどこに行ったのだろう

ぴりぴりと外を破れば顔を出すほおずきの内はト或る秘め事

昨日より幸せにな ....
町のノイズか

バッハのパイプオルガンか

UFOの襲来か

割れたスピーカー音か

耳鳴りか蝉かせせらぎか

滝かドローンか


電子ビームがなにかになりたがる

だか ....
灯台回転光
遠くを見ています
見えない人に
私はここですと

夜中に見つけて下さい
灯台回転光

星たちよりも
ずっと正確
気まぐれに
流れいく事もないから

少しずつで ....
今日がその日なら
     靴はそろえて

笑い顔で笑い泣き顔で泣く人の
歯に挟まった敗者の長い髪の毛を
結びつけた中身のない御守り袋が
まだ乾かない粘土の心臓をまさぐる赤ん坊の手だ
無 ....
ママはとても年老いて
たった1人で暮らしてる
毎日 電話をかけてきて
言いたいことだけ言っては切ってしまう
私の言うことなんて
これっぽっちも耳に入っていないから
ちぐはぐな会話

マ ....
はがされたばかりの空が、海が。詩へんをついばんだカモメのくちばしを読めばことばはなく、この街は。木洩れた庭先に女の子が水やりをする、ひかりに水をあげているの、と首を傾げる。チグハグなあいがまっ .... 不思議の森を歩く

ぼくの世界は既視感でみたされ
ぼくの記憶は整理されてたたずむ

ぼくの未来は予感され
ぼくの狂気はひた隠しにされて

ぼくの愛は調整され
ぼくの調理器は壊れている ....
共感されがたい物の
領域に入っていく

狭い空間に
足を滑らせていく

だけど
なんという居心地の良さ

リアルを忘れる遊具は危険

まるで

断崖から
スローモーションで ....
夜のまぶたは
だんだんに重くなる
(誰かの優しい手で撫でられているから)
歯磨きのミントの香りもなくして
完全にこの世界が閉じられて
安らかな眠りを得るまで
安らかな死というものを
ふと ....
ままみて とむすめがいうとき
まぶしくて世界はとてもうすい
ままみて このせんがいたい
というむすめの 指さきに
奇蹟みたいに細くするどいきずがあり
あー これは
花、きずだよ。
と ....
ある帝国の皇帝が夢で見た国
どうしても手に入れたくなった皇帝は
家臣に命じて船を出す
その国を我が物にするために
本当にあるうかどうかも分からない国のために
大掛かりな戦いの準備をし
意気 ....
わたしのキスのするところ
壁のない部屋 ななめのランプ
やぶれて可愛い女のこ
寝息のかげに沈んだ言葉
分別されたメッセンジャー
料金所では小銭が足りず
たりない夢を吐きだす獏
遠くに ....
子どもが風船を膨らませている
まん丸くした目を黄色の風船に
動き回る手足を赤の風船に吹きいれ
白の風船に子どもの自分を
水色の風船にきゅっとなる心を入れている

どれも軽くて
どこかに飛 ....
遠回りをした先の
二度と通ることもないような裏通りで
黄色い階段をみた
幾重にも黄色く重ね塗りされたような階段
色合いもさることながら
どこへ通じているのか、そもそもここを上る人がいるの ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
希望- 為平 澪自由詩317-10-17
屋根裏に置かれたままのぼんやりとした記憶- 宮木理人自由詩517-10-16
ブリック・バイ・ブリック- ホロウ・ ...自由詩2*17-10-15
鮃__ひらめ- 藤鈴呼自由詩2*17-10-15
グレープ・フルーツ・サワー・ブルース- TAT自由詩217-10-14
秋の雨/感傷として_五編- ただのみ ...自由詩17*17-10-14
猫が月と会話をするためのいくつかのピース- AB(な ...自由詩5*17-10-14
一職員- 葉leaf自由詩117-10-14
朝メール- ヒヤシン ...自由詩8*17-10-14
さようなら- 日々野い ...自由詩617-10-14
旅行メモ- ◇レキ自由詩4*17-10-13
春のスケツチ三題- 石村自由詩19*17-10-13
精飲- むぎのよ ...自由詩11*17-10-13
育メン- ホカチャ ...自由詩2*17-10-12
生きる価値- 花姫自由詩217-10-12
センチメートル- 青の群れ自由詩617-10-12
ほおずきざんまい- そらの珊 ...短歌5*17-10-12
不協和音- 吉岡ペペ ...自由詩417-10-11
灯台回転光- おっぱで ...自由詩517-10-11
今日がその日なら- ただのみ ...自由詩7*17-10-11
ママからの電話- 無限上昇 ...自由詩217-10-11
のっぺらぼうの街- かんな自由詩4*17-10-11
不思議の森を歩く- 梅昆布茶自由詩1417-10-11
S-9- ガト自由詩6*17-10-11
出航- そらの珊 ...自由詩18*17-10-10
ままみて- はるな自由詩717-10-9
ある皇帝の物語- 無限上昇 ...自由詩417-10-9
わたしのキスのするところ(あいたち2)- はるな自由詩217-10-8
風船- 小原あき自由詩2*17-10-8
黄色い階段- 宮内緑自由詩6*17-10-8

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