すべてのおすすめ
美を探ることは、ときに醜を暴くことになる
だが、自然の中でその両方は抱擁し同化している
落葉が積もり
雑草が生い茂る
自然の中では鳥獣の糞さえ風趣の一つだ

それは人の心も同じかもしれない ....
季節はいつの間にか
窓の景色として生まれて来る

わたしは、
季節を食べることもできる

触れることもできるし
ときには、憎むことさえできるのに

馬車のように疾走る季節を 
掴ま ....
見つめていた風が
 いつのまにか
ぼく の頬に触れた

やがて 
このまま 真っ直ぐ 下にある谷に
ぼく は抱かれるだろう

巨きな魚が蝶を呑むように
 腹の中に
ぼく は消えてい ....


(或阿呆の一生)が、それでも
まだかなりの時間 残ってる。
所詮は、
断章に過ぎずとも
初恋の
Cleopatra の鼻すらも、
もう思い出せもしなくとも
地球の表情は、いった ....


 沈黙の音信



夜中の音で目が覚める。
パチンとかバタンという音ではない
カンカンカンカン
トタン屋根の上を 何かが 
走り去る 音

抱きかかえられるのは嫌よ。猫み ....
 「条痕」


ぼくは、〈沈黙〉のまわりで遊んでいたことがある。
なんの裏付けも無いことばよりもそれが信じられたのだ。

大人たちの居間で飛び交う〈ことば〉の
ひどく空ろな虚構より

 ....

「イメージングLABO」




山? さん、 三 描っけ 欠っけ、、
さんかっけ ――が、

頂点から崩れるような感じで上に吸い込まれていく
だんだんと上の方から 上に向かっ ....
:四行詩:


 #


「迷宮入事件の深層」
詩の、死亡推定時刻に、
あなたは、いったい何をしていましたか?
偶像崇拝?異端審問? えっ、罪の無い作文を書いてた?
みんなやってる ....




 中学の頃の話だ。近所のセントバーナード犬をよく散歩させていた。
図体は巨大なくせに子犬に勇ましく吠えられると、かならずいそいそと私の方へ戻ってくるような気弱な(あるいは優しい)奴 ....



その痕のことは、
何も知らない
水たまりを、
陽気なアメンボが通りすぎたあとのことは、何も……
みずうみに、
きみが爪先でたてた水の音も、
寝転んで何かを囓ったり、口のかなで ....



「虚写ノ残像」


乾いた砂に二つの異なる影
少しずつ洗われた息使いを覗きこむ
無数にある偶然の中
鎖されたまま迸り出る感情を味わう舌
互いを睦まじく絡ませ合い
怠惰 ....
+



枯れ草に香水を垂らし
毒を取り去った美女の白い手
いま、土を染めた雪の
冷たい抱擁がそう見える。

ミルクを朝がきれいに嘗め
吹雪の中で夜を過ごした君の黒髪
あの、頬を ....
  

      不意に、居場所が消えて


          通り過ぎた記憶が深まる


       燿りなく途絶えた門を


     独りくぐり抜けようとする度

 ....
蟻は汚染された土壌を
歩きながら、
花に出会った。
花は土壌から芽吹いた。
笑顔のまま生まれた祈り。

手のひらに、
流れ落ちる
黒い涙が、
咳き込みながら
抜け落ちた束の間を ....
鮮烈な闇の中で
炸裂する
赤い青空
遙かに千切れさった
芥子粒のような祈り

忘憂(ワスレ)草を身につけた群衆の
漠とした大地の上を
勿忘(ワスレナ)草を胸に抱いた乙女は
咳 ....

  
白いシーツが晴々とはためく青い午後
大きな風にのって君の嬉しそうな声が疾走る
思い切り抱きしめればまるでお化けのようなカタチ
くすぐったいと笑う君をすっぽりくるんだその存在を
ぎ ....
  全開にすると全世界が流れだす蛇口を、今日もきみは10%ひねる 無数の瞬間瞬間を
音もさせず
かき消していく
静かな雄大な


半ば朽ちかけた美の前に
見上げると
人びとは立っている
感じられるのである。

響く鼓動を耳に
溢れる体温を ....
きみ、という名の女の子がいた
綺麗な瞳が自慢で、視力も良く、
そして、恋をしていた

だが、問題があった

きみ、は躰が、丸いのだ
太っているわけではない。
ただあまりにも、球いのだ。 ....
夏の次が秋だったあの頃を探しに
ぼくは今、 油切れの車輪を引き摺ったまま
秋の消息を訪ねて旅に立つ

窓枠の中でそっと にこやかに手を振り
石のような白い空に はぐれてゆく僕の影を 
 ....
遠近法が麻痺した囚われの眼(まなこ)を
墜ちるのを怖れた誤読の盲人たちが崇める
しんなりとした粘性の絨毯は織り上げる程
未来を消し去り 響きを失った時空に
拡がっている 奇妙な、奇妙な諧調
 ....
木漏れ日から、ふと宇宙を直観するような時がある。
それとよく似た体験を、―― 作者としてコメントを受けたとき
作品を見直しながら、ふと―― していることがある。
そんな時は、たいてい、その作品と ....
いかにもその渡世を彷彿とさせる
全身傷だらけで 目の据わった
一匹の猫が 固く舗装された道を歩いてくる
踏みしめる肉球 心は動かない
ただ黒く固い舗道のザラつく感触のみ
彼は自分の ....
何も隠せない快晴の或る日
昼でも夜でもない街の中を
わたしは 俯いて歩く  
恐れられる吠えない犬のように そして
世界の綻びを拾い上げ  何もない空を見上げる


機械仕掛の戦略を支持 ....
形の無いものから逃れようと、必死に奔るうちに
地平線は、もう、どこにも、見えなくなってしまう。
「待機せよ」と、ひとりの純白の少女が起ち上がり祈るが、
またふたたび、真理が降ることは、ないのだ。 ....
ぼくの化石が、笑いながら尋ねる
もう春ですか、と
やさしい物音が辺りに満ちてきたから、と
そう尋ねた時、湖水で何かが跳ねた


漆黒の深い闇の底へ、光はすべて埋葬され、
1つの箱だけ ....
どうしてそんなに、大きなお口なの?
赤いずきんの少女は尋ねた。
それは至極妥当な疑問だった。
ペローならば、ぺろっとイカレ、グリムなら助かる運命の、幼気(いたいけ)な少女を、だが、もっとハルカニ ....
フェラーリのような女が颯爽と乗込んで来た時、電車内は満席だった。

   *
女は、妙に似合う黄色の吊革を掴んで立ったまま、彼女よりちょっと薄紅がかった、シャア専用といった感じの、携帯電話を取り ....
街を歩くと背中ばかりだという
マッチ売りの少女が死んでいる通りを過ぎ
崩壊したまま放置された幸福の王子の像の前で待ち合わせしてる
みにくいアヒルの子のように{ルビ悄気=しょげ}てるお前が{ルビ愛 ....
Lucyさんのハァモニィベルさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ただ自然のままに- ハァモニ ...自由詩121-12-27
季節ノ詩- ハァモニ ...自由詩13*19-6-11
_「ミネルヴァとヤヌス」- ハァモニ ...自由詩5*16-10-3
或阿呆の一生- ハァモニ ...自由詩2*16-6-8
沈黙の音信- ハァモニ ...自由詩1*16-5-27
条痕- ハァモニ ...自由詩2*16-5-21
イメージングLABO- ハァモニ ...自由詩3*16-5-15
四行詩- ハァモニ ...自由詩3*16-5-13
ぜんぶ- ハァモニ ...自由詩2*16-3-27
『オパール』- ハァモニ ...自由詩9*16-3-15
「虚写ノ残像」___*【Odb】参加作品- ハァモニ ...自由詩2*16-3-14
枯れ草- ハァモニ ...自由詩3+*16-3-11
フロネシス_Phronesis- ハァモニ ...自由詩4*16-3-2
〈花々の流竄〉- ハァモニ ...自由詩4*15-8-4
〈ヘメロカリスの夏〉- ハァモニ ...自由詩4*15-8-4
風の樹陰(こかげ)- ハァモニ ...自由詩4*15-7-21
(【神話の掌】)※一行詩- ハァモニ ...自由詩9*14-11-26
【金木犀と夕焼け】※題名無茶ぶりより- ハァモニ ...自由詩4*14-10-22
【君の瞳が言っている゛わたしに話しかけて゛】※題名無茶ぶりリ ...- ハァモニ ...自由詩3*14-10-22
あの頃を探しに- ハァモニ ...自由詩6*14-9-16
Gの上空- ハァモニ ...自由詩3*14-9-7
続・きみの言語- ハァモニ ...自由詩4*14-9-6
リノケロスの肉球- ハァモニ ...自由詩4*14-8-12
一輪の日々- ハァモニ ...自由詩3*14-6-17
ある古代詩のソネット- ハァモニ ...自由詩6*14-5-23
【邂逅】- ハァモニ ...自由詩6*14-5-16
赤から青のメルヘン- ハァモニ ...自由詩4*14-4-30
繋がる赤い糸- ハァモニ ...自由詩3*14-4-15
もうひとつの童話- ハァモニ ...自由詩5*14-3-1

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する