コンパス

―家でコンパスを使って円を描く練習をさせて下さい―
先生から届いたメール

 さあ、早速コンパスを使ってみよう!
 こうして物差しで半径の長さを測ったら
 紙に針を刺 ....
 
涙が しょっぺー

砂糖をぶっかけても しょっぺー

わかっちゃいるんだけどなー なー




 
急ぎのメールが送信エラーを起こす 雨に濡れたアスファルトが映す街は
モノクロの写真
音も止まる
古いスチル写真
動いているのは
私の影
そして
雨粒と水の波紋

雨水に浸食されていく電柱は
濡れて黒い墓標
匂 ....
旭山動物園 シロクマ兄弟 




なあアニキ 
ちょっと脅してやろうじゃないか

 おれは面倒だ 勝手にやりな

じゃあ 見みててくれ 
あのこども脅してやっから
 
 白 ....
わたしは
片付けきれない部屋
足の踏み場もなく
散らかったまま
古い紙袋からは
見つかってはヤバいものたちが
虎視耽々こちらを窺う
ベッドの中には
初恋の人を模した
バラバラの詩体
 ....
今思えば、私は最初から躓いていた。


小学校一年生の算数の授業。

たす、ひく、たす、ひく。

簡単な問題でも両手を使う。

両手で足りなければ両足を使う。

えんぴつ ....
こんこんあんたはどこゆくおひと
日もくれ 野もかれ たびするおひと
げるげろ ふとっちょ ひきがえる
めそぽたみやあの 古池や

 ―――もっと もっとはげしく

おんおんあんたはなぜな ....
ああ
そうです
そのとおりです
私の思う世界では
なかったのです
世界はわがままで残酷
チャンスはあったはずなのに
だから
もっと強い気持ちで
がむしゃらに向かうのです
みんな笑い ....
年下の人が自分より大きいことを不思議に思った

当たり前のことだけど

高校の制服を着た男子は明らかに私より大きいのだ
そんなこと高校に居るときは当たり前だと不思議に思うことは無かったのだ
 ....
梅雨を仰ぐひととき 燦をご褒美に置いておく
今は灰色が銀色と柔らかな同盟を結ぶ 梅雨が前髪に透明な雫を創る
弾き出す紫陽花の衣に 新鮮な時代を吸い込むように 前を向く

天然に無意識に私の魂は ....
閉じかけた目をもう一度開いて
あなたの世界にあるものをもう一度見つめて
彼らはあまり音をたてないように
あなたがきちんと目覚めるのをずっと待っている


テーブルに ....
滞ることなく継続していく時間
の中に縒り込まれ生命
いつかは剥がされ
抜け落ちるとしても 
まだ先のはずであった

だが 
左足小指の
先に出来た米粒ほどの腫瘍は
細胞を溶かして ....
政策について
テレビのニュース番組でも
新聞でも
政府が言っていることは
金太郎飴のように
目や耳に入ってくるけれど

批判されないように
政府の優秀な人たちによって
作り上げられた ....
あるはずのことがない
ないはずはない
さがす しゃべる わらう
でもない そんな夜は
かみくだいて のみこむしかない

ないはずのあるがない
あるはずのないもない
あいも ちかいも ....
ピーマンだった朝
ごぼうと言われた昨日の昼
もやしっ子と中学時代揶揄され
これまで
土の匂いが抜けたことは一度もない
ハウスに移り住んだのは妹と義理の弟
僕は小さな畑の端っこで
売り ....
血管を流れる血のように
岩を滑る垂水が
ぼくの中に流れていたころ
ときどき 桃が流れ着く岸辺で
老女が野菜を洗い米をとぎ
男の子が笹船に乗って
都の方へ出かけて行った

川の畔の小さな ....
本当になりたい自分

本当につくりたい将来

本当にやりたいこと

全てはっきりと
目の前にあったなら

全て鮮明に
浮かび上がったなら

こんなに私は
迷ったりしないだろう ....
天井を見ている
小さな丸い大きな目を開けて
右手は暗号を司る 特徴のある握り拳
海ぶどうのハーモニカのような 足の指
口は ホーホーと開いている

天井を見ている
見渡せる限り 見ている ....
だが それは
扉から入ってくるとは限らない
ノックもしない

都会にもダイバーがたくさんいる
海べのようなプラットホームに
打ち寄せる通勤電車に

開けられた窓とか
流行のスナッ ....
荒れ果てた波
遠い雷鳴
深い雨雲

机の下に
犬が身を隠す
大丈夫だよと手を差し出すと
舌を出し
丸い瞳で
こちらを見つめる

静かな予感が
ふわふわと漂い
私を糾弾する
 ....
ちゅんとしか
啼けないでなく
ちゅんとしか
啼かない

くちばしの
下にある
君の発音器官が
そう決めたから

多くの言葉を持つ人は
たくさんの選択肢を持つけれど
ほんとうに伝 ....
雨が降っている
雨が降ると私はいそがしい
家の中が子どもでいっぱいになる
まるで空から降ってくるように
子どもがどこからか現れる
つぎからつぎから
家のすきまから入ってくる
窓もドア ....
鉄塔を仰ぎ見る

CO2を排出せず、地球に負担をかけない発電方法で有り

並んだ
鉄塔に
回らない
羽が
錆びた
音を立てて
軋んでいる
誰も居ない
海岸沿いの
道路には
 ....
 
風船をふくらませる

ギリギリまで、ひといき、またひといき

これが、わたしの 愛



 
萎んだ心に息を吹き込む
空気のように目には見えない
大切なものが漏れて往く
紙屑の皺を伸ばすように
 歌い出す 
いのちの輝きは遥か
記憶の地平の彼方
燃え落ちる花のように笑っていた ....
  破れた袋から
  {ルビ薄暮=はくぼ}がこぼれていく
  それは一度として充ちたことがない
  夕風を控えめな紅に染めはするが
  あのときあなたが入組んだ顔で
  言いかけたこ ....
亡き母に買ったワインをひとりで飲んで寝る 最低限の緑
最低限の空気
最低限の夢
希望が持てるかい?

下らない遊び
下らない勇気
下らない努力
希望が持てるかい?

足らない学力
足りない時間
足りない人間性
希望が ....
読み人知らずの
ささやかな空気の振動を
耳たぶでそっと掬って
外耳道へ流し込む

外耳道の突きあたりの
気弱すぎる鼓膜のときめきを
耳小骨は丁寧に拾い集め
蝸牛の殻に押し込める
 ....
Lucyさんのおすすめリスト(6448)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コンパス- 夏美かを ...自由詩36*14-6-30
しょっぺー- 殿上 童自由詩21*14-6-30
急ぎのメールが送信エラーを起こす- 北大路京 ...自由詩414-6-29
雨が降る街にて- ichirou自由詩12*14-6-29
シロクマ兄弟_−旭山動物園ー- イナエ自由詩10*14-6-29
ひとつの殻の中で崩壊して往く- ただのみ ...自由詩22+*14-6-29
数学的思考能力の欠如- 時子自由詩22+*14-6-29
てまりうた- 乾 加津 ...自由詩11+*14-6-28
自分たちのサッカーができなかった- umineko自由詩7+*14-6-28
帰郷- シヅキ自由詩214-6-27
灰色と銀色の梅雨- 朝焼彩茜 ...自由詩16*14-6-27
濡れることも出来ない夏なんて- ホロウ・ ...自由詩5*14-6-27
喪失ー友へー- イナエ自由詩14*14-6-26
税金泥棒、ですか?- 眠り羊自由詩2+14-6-26
ある- 竜門勇気自由詩114-6-26
野菜生活- 乱太郎自由詩23*14-6-25
ボクの中を谷川が流れていた頃- イナエ自由詩15*14-6-24
最終目標ください。- 無花果自由詩214-6-24
天井とお空- 朝焼彩茜 ...自由詩18*14-6-24
ノック- はるな自由詩614-6-24
キルレシオ- opus自由詩214-6-23
はずれくじひいたみたいなすかすかのオレンジを憎んでみたりする ...- そらの珊 ...自由詩20+14-6-23
雨の子ども- yo-yo自由詩6+*14-6-23
代替えれじい- ねなぎ自由詩214-6-23
風船- 殿上 童自由詩19*14-6-23
歌いたい- ただのみ ...自由詩16*14-6-22
破れた袋- 草野春心自由詩214-6-22
亡き母に買ったワインをひとりで飲んで寝る- 北大路京 ...自由詩614-6-22
ビートを刻め- opus自由詩114-6-21
聞こえた- nonya自由詩19*14-6-21

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