夜だから
長波が
響いている事だろう
コールを返さないと
pingみたいに

ねえきこえてるの

直接は
辞めてくれないか
角膜だって
鼓膜だって
継ぎ足されて
いるんだから ....
やかましい果実が無色になり
路上で処女が春を焼き尽くす
目を閉じて
梅雨空を写生した君が
葉の上で孤独を味わうのが六月
街は、ほら、鉄の香り

にぎやかなビルが無職になり
屋上で言葉が ....
ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ 何も隠せない快晴の或る日
昼でも夜でもない街の中を
わたしは 俯いて歩く  
恐れられる吠えない犬のように そして
世界の綻びを拾い上げ  何もない空を見上げる


機械仕掛の戦略を支持 ....
なだらかな丘を映した 湖はのどかで
ラズベリーのいばらに 縁取られた小径で夢見た
ふと目で雲を追う詩人のこころには
気の遠くなるような 循環が刻まれていただろう

自然などという言葉が  ....
おしるしが来てから二日後
夜、下っ腹に引きつる痛みがあった

陣痛 前駆陣痛か はたまた胎盤が剥がれてしまったのか
ネットで調べる仰向けの オロオロ妊婦

これは我慢できる痛みだから 陣痛 ....
緑色の闇の底で
君の白くながい指が
夢の皮膜へと滴ってくる
ゆらめく窓辺では
君の可憐な劣情が
青くヒアシンス状に咲いている
電車に忘れた傘といっしょに消えてて欲しい過去 蹴破る足はないが
閉された扉の前で待つ気もない
おれ自身が監獄
   だから言葉は旅人だ
去り行く背中に
   翼など無く
     タダノモジノラレツ蟲は

   預言の首飾りの哀歌 ....
>吹いて
<吸って
<吸って
>吹いて

あたたかい息が
リードをふるわせると
やわらかい音符があらわれる

>吹いて
>吹いて
<吸って
>吹いて

さみしい唇を
 ....
とても
とほうもなくとても
すてきな小説を読んだ夜
手放してしまうのが惜しくて
胸のなかで
それを抱きしめつつ眠れば
冬由来のゼラチンは
純粋な水によって
隅々までふやけ

迎えた ....
透明なビニール傘が

人の間をいったりきたりしている

ときおりの悲しみや

優しさのように
何も失うことなく
すべてを放棄するには
消えるだけでいい
だけど、すべてをこの胸に
留めおくことは
どうしてだか、こんなにも難しい

過ぎ去っていくこの春を
刻みこむようにイメージする ....
透けるような夕刻のさざ波に向かって

餌木を投げる

こういう晩には大イカがやってくるらしい

赤い餌木

黄色の餌木

緑色の餌木、銀色の餌木、紫の餌木

を投げた
 ....
今日、月がもも色で
口をつぐむように鳴らす笛が
灯台の{ルビ灯=ラフ}をかすめて
指どおりのよい
髪にまきつく

入りくちは浅くなめらかに
奥はとおくするどい爪のかたち…

荷を ....
弱々しい泣き声を自粛して
見上げる空に満ちるのは
サファイアの海

誰のものとも分かちがたい記憶の潮に
わたしは鼓動をそっと浮かべる

きれいな言葉も醜い言葉も
燃やしてしまえ、落 ....
今年の冬は
何時もの細長い島へ避寒に行くのよそうかな
島で 子作りするでもないし
このあたりでも河面も凍らなくなったし 
餌の小魚も採りやすいし

あの島の平地にはニンゲンの巣が広がって
 ....
喜びは誰に捧げるのだろう、肉付きのいい母親の頬は弾けていた。携帯の写真を覗いては閉じる。チョコレート色に焼けた力強い腕。ながれる汗は距離を忘れ、遥か故郷の土を抱きしめていた 。

できるだけ ....
風を孕んで舞ってきた
我が家の庭木で休んでいた
台風をやり過ごしたレジ袋
ワタシを見て名乗をあげる風来坊
家柄も出生も申し分ない家出袋

台所の片隅で
日陰の暮らしを送っていても
 ....
夜中の公園
顔の無い人が二人
ベンチに腰掛け
ただずんでいる

僕はというと
犬の散歩に来ていて
遠目にその様子を見ている

二人はびくともせずに
手を重ね合わせ
顔を伏せ
小 ....
その時、理由(いわれ)のない衝撃に狂うわたしのために
あらゆる風景が恐怖の紐で吊るされていた
だが、わたしは風景の風景たらしめる骨格なのだ

わたしの印象なら壁にそってどこまでも落ちていった
 ....
<僕らの本当の誕生日>

はるか年上の 僕の友達へ
敬語を使うなと言って 跳ねるように歩く
話したくもないという戦争の話を
僕にだけは 話してくれた

家出した僕を その日の夜に
君が ....
山底から吹く風を受けて
君と二人歩いた城山は
頂上に天守
天守から望む山の中腹は
鳶が風をはらみ
そのま中空に浮かんでいる

遙かに見渡す浦賀水道
あの頼朝が命からがら安房へ渡り
さ ....
マリッジブルーと
マリンブルーは
よく似ている

透きとおる
深い青と
私のゆううつが
たぶん同じで

だいたい
結婚は束縛である
水圧で
胸を押されて
呼吸できないその様子 ....
 
見上げてごらん夜の星ををききながら見上げてみる

梅雨の狭間の夜空を見上げてみる

あなたも見上げてはらっしゃらないかと、見上げてみる



*YouTube 見上げてごらん夜の ....
風に抗えず泣いてたたんだ傘 ガラスの傘さして架かる虹を待つ you & me   テーブルの隅に重ねた手紙も
  椅子の背に掛けたタオルも
  乱されてはいなかったけれど
  さっきまでここに猿がいたことはわかった
  茶と金の間のような色合いの体毛は
  一 ....
  ともあれ私のなかに
  これだけの鼠がいるのだから
  とうぜんあなたのなかにも棲んでいるはず
  血液の湿り気を好み{ルビ腑=はらわた}の肉を噛みつつ
  身体の{ルビ常夜=とこ ....
シは救いになるか
射出されるパイロットのように
肉体を捨てて魂を脱出させうるか

人生が進み
環境が移ろえば
シを求めることはなくなると
もはやシは
あやしい輝きを
一切持たなくなる ....
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