知恵の輪にペンチをそっと
何処にいたんだ
一人でいたのか
誰かといたのか
どこのスーパーだ
何を買ったんだ
いくら持ってたんだ
どうしてその時間なんだ
どうしてその店なんだ
どうしてパスタなんだ
どうしてうど ....
大丈夫ですか、って、
気軽に
声
かけれなかった
あなたに
ふりかかってる
ストレス
持ってあげられなくて
自分さえ
負担にならないか
そんなことばかり
気にして
....
壁に掛かった能面たちは
電灯に照らし出されると
生き返る
幼い子には
能面たちの話す声が聞こえるのか
じっと見つめ後ずさりする
激しい風雨の夜は
般若面が半開きの口の奥で
歯を ....
陽が沈むころ
コウノトリのコウちゃんは鉄塔に帰ってくる
ねぇ、コウちゃんいてないわ……。
洗濯物を抱えて二階から降りてきた妻がいう
鉄塔のてっぺんで夜をすごすコウちゃんは、まだ三才
個体 ....
木苺に僕が夢中になってたら ずるいよ母さん消えちゃうなんて
どんぐりをバケツ一杯食べた日は 僕の内からひしめく芽吹き
こんばんは独りになって見上げれば月も偉大なひとりぼっち
熊の皮か ....
粉雪が
路地裏で密談をしかけては
欠けてゆき
書物の名前を尋ねる人
でした僕は
あの秋
黒髪の少女と
制服を着飾る術を知って
いつまでも
知りませんでした
「おはよう」で始 ....
手の中に
ひとしずくの、すべて
空から降り
降り積もる、膨大な空白
無人の乗用車が飛んでくるので
僕は少し肩をすくめて歩く
アスファルトの
ちいさな粒子のひとつひとつが
轢き殺 ....
激しい飢えがある
研ぎ澄まされた刀に
腹をえぐられるような
鋭い痛みがある
確かに俺は致命傷を受けた
でもこんなんじゃ終わらない
終われないんだ
運命が俺に挑戦するなら
俺が運命に復讐 ....
ずっと、
戸は開いていたが
入ってくる者はない
おまえの魂が、刻一刻と
アケビの形に変わっていくのが
ここから見えているだけだ
夜以外の時間を少しでも
....
床屋にて
「おねがいします」
今日はどういった感じにしましょう?
「三浦友和にしてください」
三浦友和・・・ えー いつの時代の三浦友和でしょう?
「あれ ちがったかな。 ....
悪い噂は
広まりやすい
それが
己の護りになるなら
悪い噂はなお広まりやすい
悪い噂は
曲がりやすい
だれも
ほんとを求めないなら
悪い噂はなお曲がりやすい
....
神さまの足に蹴っ飛ばされて
コロコロと顔色を変えるような
サイコロ人間になるよりは
ポーカーフェイスな魚になって
ぴちぴち生きていきたい
どこからともなく聞こえてくるのは
つぶやく ....
風景を壊しながら
ゆっくり歩いていたら
感傷が45度に傾いた、
存在が比喩のような君が
新しい名詞を
街にばらまくから
リリカルに死んだ思い出が
一瞬で
胸の中にひろがる、
....
冬の鋭い空気に皮膚が擦れる
首の下をすり抜けていく冷たさ
固くなる指の関節
N市に雪は積もらない
部屋の奥の奥まで今朝は
白い日差しがのびていた
たやすく鎖せる六畳間では
ひ ....
トイレに駆け込み排便する
ああ、すっきり!
尻までしっかり手を伸ばして拭き取った後
レバーを下げれば
ばい菌まみれの そのおぞましい物体は
あっという間に流れ去る
そのうち臭いも消えるだろ ....
今、空の底にいます
屈折した光に包まれて
案外うまく歩けています
地図を読むことは
相変わらず苦手だけれど
磁石を温めて
風を読むことが出来れば
目的地にはいずれ
たどりつくかもしれま ....
心が凍えそうな夜
カレーなんだな
みすかしたように、カレーなんだな
悲しみのあまり
地球の上に這いつくばっていると
マントはもっと青くなる
おめでとう
これでようやく
動物の仲間入りだよ
頭上を銀河鉄道が
通り過ぎるのを気付きもせずに
四つん這いのまま ....
君のいないリビング
殺風景でアウェイで時間しか癒しきれない悟り
時折涙の理由を問いたいくらいに溢れ出す
寂しいよ とても
君のいないリビング 心にぽっかりとあいた穴
寂し ....
なんかいか
うまくやるために
犠牲になって
しんでくわたし
しなびた夜だ
ただただ空気がつめたくなって
朝がきてきえていく
さようならあの恋
あのときの匂いが ....
灰色に覆われていた重たい空は
夕方から雨に変わった。
わたしは宿の大きなガラス窓を打つ
雨の音を聴きながら
目の前のドッグラン広場を見ていた。
窓を伝う雨にわたしの顔は
....
隣の隣のサークルで“冷やし中華はじめました”だってこのビラなんですかって聞いたらよく見てみてって言われてよくよく見たら“や”と“し”の間に小さく“か”があるんだなにこれ、ひ、や、か、
やあい引っ ....
どこ吹く風は行方も告げず
仕舞い忘れた音色を今に置く
陽炎に例えて貴方とかくれんぼ
腕を伸ばせば遠ざかり
指でなぞれば刹那に変わる
患いは何処で鈴を打つ
どこ吹く風 ....
そらのおと
くもはそのまま
なにかがきこえた、そんなきがして
つちのおと
あしもとから
さくさくするこえが、おんどをつたえはじめると
みずのおと
ゆびさきから
さらさらと、きり ....
君はまた僕の世界を見てる
その瞳で次は誰を狙うの
落ち着くからって
いつも抱いていたぬいぐるみは
気づいたら大きくなっていた
世界を藍に染める僕は
彼女には受け入れられなかった
....
午前0時を過ぎて誰の誕生日でもない
あんまり心が鬱屈するので
冷たい水でも買おうと
深夜のコンビニに立ち寄った
ポケットの中をまさぐると
入っていたのはコインと星屑
どちらが使えるかわからないので
両方差し出すと
店員が受 ....
空を自由に飛びたいあなたは 不思議なポッケを持ってないから
空を自由に飛びたいあなたは 今ここで 踊ってけ
空を自由に飛びたいあなたは 不思議なポッケを持ってないから
空を自由に ....
シャカの手のひらの上の気分 行けども行けども辿り着かず
世界の果てまで行ったとしても そこには大きな滝が流れてて
そっから先は誰にも見えない 答えはウェブで CMのあとで
見たことの ....
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