すでに枯れ落ちた花のことを
長々と誰が語るだろう
赤茶けた花弁は路上に削られて
瞬く間に塵となるだろう


聖堂から微かに聞こえてくる祈りは
人間以外の何をも救うことは出来ない
言 ....
連綿と うけつがれてきた舟箪笥は
表の扉を開けても 次々と扉や引き出しが現れ
忍者屋敷のように 底板こそに 隠れされた空間があったりする
舟が沈んでも 大切なものが収納され金庫として利用されてい ....
僕は地球の人になる
道路標識をよく見て
交通ルールはしっかり守る
ご贔屓のチームがあって
試合結果に一喜一憂する
ほどほどに勤勉で
ほどほどに怒りを覚え
ほどほどにやさしく
ほどほどに ....
新しい土地での新しい仕事も二年目となった。仕事の要領や手順もわかってきて、日々充実しているはずだった。ただ、私の上司は私のことを嫌っていて、一年目のときはとにかく集中攻撃をしてきたし、二年目になっても .... Venus flytrap
抱擁から解き放つと
――心臓から飲まれていたのはわたし
黒い孔雀は飛び去った
眼差しの影ひとつ 
落とすこともなく 
時の支流が無数に重なり合う彼方へ
ひとつ ....
 戦い方を知らない僕は狩人だ。
 森の奥に隠れてじっと獲物を待っている。
 獲物を見つけても何も出来ずただ見送るだけ。
 消えるのは簡単だけどそうはいかないんだ。

 人は僕を優しいと言 ....
    頬を濡らすものを拭うこともせず
    ただ手放しであなたは泣く
    抱きしめても嗚咽はやむことなく
    わたしの肩が湿り気を帯びる
    体温の熱さが伝えてくるもの ....
敗走ではありませんでした。

勝ちとっています。


あなたたちへ
配送状況はぐらぐら揺れますが
小包に戦利品を。




私たちは神から必死を勝ち取っています ....
そんな粗末な寝床にかじりついて
どんな夢を見ようというのだね
おまえは堅実に生きることで
浅ましさを手に入れている

処刑のなされた丘で放置された罪人どもの血が
土に染み込ん ....
窓に差し込む光のパレード
雀が鳴いているうちはまだ良い
目覚まし時計で僕は一度死ぬ

ブラインドの羽根を回す力で
景色を切り刻む夢を見ていた
皆殺しの朝をミルクで薄め
コーヒーはいつもと ....
ぼくたちは知ってゆく
ありのままではいられないのかもしれないと

人生でたったいちど編んでもらったマフラー
誰もほんとうのレストランを知らない

バイク乗りであまり街歩きもしなかったし
 ....
つかみどころのない臓器
痛みはあっても在処のない

つるりと気取った陶器
来客用もちゃんとある

すきま風の絶えないあばら屋
震えている いつからここで

過敏すぎる 肉を削いで裏返 ....
病院帰りにコンビニへ入り
いつものように雑誌コーナーへ向かい
いつものように
立ち読みしている学生に
カロリーをチェックしている女に
記号化した挨拶を繰り返す店員に
社会を回している奴らす ....
遠くで雷が歌っている夕刻
羽が生えた蟻をみつけた
それは
退化だろうか
進化なのだろうか
いずれにしても
この世界にとどまる現実の形だ
つぶされないうちに
飛んで逃げればいいのに
な ....
朝を折りたたみ
昼を折りたたみ
犬を折りたたみ
猫を折りたたみ
自宅を折りたたみ
通りを折りたたみ
横断歩道を折りたたみ
バイパスを折りたたみ
街を折りたたみ
都市を折りたたみ
飛 ....
  なにかに 置いていかれてしまった
  わたしらがわたしらでなくなるまで
  ひとかけのクラクションは膨らみ
  小さなまま大きくなった

  波を待つ肢体のような
  五月蝿さ ....
刺される情景が繰り返し浮かぶ
千年後の都市の夜に立ちのぼる
問われる、問われる、問われる
「僕は世界を滅ぼすことができるか、と?」
十年前の僕が尋ねる
五年前の僕へ訪ねる
「人間は僕だけに ....
立ち止まり見渡し後に続くのは世界の果てであり着地点
見上げる事も有ればその頂でじっとしている
動かないのではない、動いたら殺してしまうのである。
だから、動けないでいる。
何時かなんて訪れない ....
滲む濃紺のシルエット
おくれ毛ぬれたその耳を塞いで
いたのは 誰の声だったのか

小さな手から逃げ出した
風船は 空いっぱいにふくらんで 
音もなく 破裂した 大人びて寂しい

始まり ....
分離した幸福を拾い集める夏
どこか空虚でどうしようもないその行動を

許すとか許されないとか意味もわからず
私は続ける

手いっぱいの幸福を
持ちきれない幸福を抱えて

私は廃線にな ....
伊藤若冲のニワトリやvegetable達を観たり



歌川国芳の水滸伝のガイルやエ ....
猫の喉奥から
小さな雷鳴が聴こえる
やがて
雨が降ることだろう

さみしさを埋めようとして
猫を飼うということを
怒っているのかい、

六月の保護色みたいな灰色の毛は
なでられる ....
書き連ねたその名が
細波となって 寄せては返す
好きだ 好きだと 漏らした声
海に降る雪 静かに跡もなく


わたしは溶岩
死火山の 抜き盗られた{ルビ腸=はらわた}
灰の伝道者だった ....
夕焼けを信じます

とても遠くて
あたたかいもの

まいにち見ていても
絶対にさわれないもの

すべての
つくられたものを
だいだい色に
染める絵の具です

女を
男を
 ....
靴紐を結び合った時から
運命は重たい辞書のように
座るのではなく歩くものなんだ

灯りの付いた家に帰る事
大切な写真が増えていく事

僕が思うよりも君はずっと
真っ直ぐな生き方を選んだ ....
説得したい。
説得。
説得した。


友達は
窓なんか開いてしまいました。


そして鳥籠なんかも開いてしまいました。


可哀想にしてるトリっぽいのが..いや鳥がアバラみたい ....
   あしたの天気予報をテレビで眺め
   ちゃぶ台のうえのビニール袋から
   隠元をとってはへたをとり
   ざるに放り投げてゆく
  
   あしたは夕方雨が降るらしい
   隠元は ....
うまれたての水のつめたさで
細胞のいくつかはよみがえる
けれど
それは錯覚で
時は決してさかのぼらない
この朝は昨日に似ていても
まっさらな朝である

それでも
あなたの水は
六月 ....
弱いものいじめ
弱いもの真面目
弱いものみじめ

強いもの意地ワル
強いもの意地張る
強いものイジケル

弱いもの堪える
弱いもの鍛える
弱いもの慕える
あなたのこと
大切に思ってますって
まっすぐに念じたら伝わるのだろうか
時々
野良猫で練習してる

野良猫なら上手くいくのに
人は生意気だ

野良猫は優しいのに
人は間違える

 ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スタンドアローン- ホロウ・ ...自由詩3*17-7-24
- るるりら自由詩4*17-7-24
地球の人- やまうち ...自由詩117-7-23
怒涛- 葉leaf自由詩117-7-23
女神の抱擁- ただのみ ...自由詩4*17-7-22
獲物の狩人- ヒヤシン ...自由詩2*17-7-22
夏の陰- 石田とわ自由詩14*17-7-22
Eveの手記- 幽霊自由詩417-7-21
試供品の朝- ホロウ・ ...自由詩2*17-7-21
延命装置- ミナト ...自由詩8*17-7-20
僕のレストラン- 梅昆布茶自由詩1417-7-20
こころ- ただのみ ...自由詩10*17-7-19
失踪するための- 北井戸 ...自由詩317-7-19
夏の扉が開かれる時- そらの珊 ...自由詩6*17-7-18
折り紙- やまうち ...自由詩10*17-7-18
遅行- 草野春心自由詩317-7-17
是幻- 浪人自由詩117-7-17
切り取り線- 花町 明自由詩1*17-7-16
暮れないまま- ただのみ ...自由詩16*17-7-15
ストーリーエンド- 倉科 然自由詩217-7-13
俺も死ぬしか無い- TAT自由詩217-7-13
そういう生き物- そらの珊 ...自由詩15*17-7-10
忘我のプラトニック- ただのみ ...自由詩12*17-7-8
信者- やまうち ...自由詩317-7-8
happiness- ミナト ...自由詩1*17-7-8
アバラの抱擁。- 幽霊自由詩217-7-8
隠元- 石田とわ自由詩9*17-7-8
今日の水に寄せて- そらの珊 ...自由詩18*17-7-6
弱いものみじめ- イオン自由詩1*17-7-2
まっすぐ- umineko自由詩7*17-6-29

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