すきなひとに気軽に
すきと言えないように

きらいなひとにきらいと
言えるはずもない

一緒の鍋をつついても
心にふれないよう気をくばる

湯気があたりをぼやかして
ほんとのことが ....
夢の尾はいつだって手からすべりはなれてゆく
そして明けて
朝、
つかみそこねた少し乾いたその手触りを思い出している
どんなにこごえても
血液は凍らないやさしい不思議だとか
たとえ凍ったとし ....
心臓の検査で二時間待たされた
結果説明をするのは
驚くほど穏やかな話し方の医師だ
この穏やかさは
草食動物がまどろんでいるかのようなぼんやり
草食動物が説明しはじめた
非常に穏やかにしかし ....
ふと
ほほえみの切れはしを
思い出す

靴紐を結ぶ時
信号待ちで雨を見ている時


紙コップでよかったのかもしれない
少なくとも
割れることはなかったのだから

けれども
け ....
できれば


ひっくり返すひとに出逢いたい


ちゃぶ台以外をね。




終りを はじまりにしてくれるような


私のB面に気づかせてくれる


アナログなひと ....
       カ ン カァン カ ン カァン……



   カ ン
     カァン
        カ ン

  絶対に

絶対に電車は通らない

      ....
肉を食べたはずなのに、
私はさかなを吐く。
さかなたちは私の咽喉から、
ぴしゃぴしゃ、
躍り出て、
シンクの ....
こどものころ
うそをつくときドキドキした
あいての顔をみられなかった

今は簡単に嘘がつける
安心して話しができる

ほんとうのことは
真っ白な綿につつんで
大きな木の根っこにうめる ....
私はホームに立っている。線路越しに街道を行く人々が見える。私はこの一年半ですっかり表情が変わったことだろう。顔の造作というよりは、顔の語り出す意味が変わった。
就職してから、次から次へと ....
軽トラックの
荷台から
あふれんばかりの、かや
山盛りということはこういうことだ
現役で農作業をされている人が
こんなにも近くにいるということが
無性に嬉しい
今朝スーパーで見かけた車の ....
点滅。
なんの信号を送ったのかもわからずにいる、緑色。

幻滅。
にこにこと笑っていれば不平を言わなければなんて嘘。

殲滅、
「誰の目にも映らないのはここにいないから」で完了。

 ....
あなたはごはんみたいに
真っ白であったかで飽きない
あなた無しには生きられない
あなたがライスき
いつの間に値上げされてる缶珈琲私を置いて時は流れた

昼飯を食べる私の箸止める高空からのヘリコプター

潮騒のような樹木のざわめきに心預けて夏のぬけがら

吐く息は白いかどうか確かめる十一 ....
夏終わりしゃがんで花火する男

夏過ぎて頭を垂れる扇風機

死ではなく待つ事こそが恐ろしい

朝部屋の壁にはりつく蜘蛛殺す

黄昏にカッターナイフ弄ぶ
一段進むごとに前の段は消え去り見えなくなってしまう階段を
すぐイメージできてしまうのは毎日の生活がまさしくそういうものだからだ
風は吹かず 窓から申し訳程度にさす光は
そこをより巨大に占拠する影 ....
純粋に野球やってる賭けてもいい いつまでも沈んでいたい
海の底深く 自由に泳いでいたい

かんたんなこと 君といっしょにいたい
シンプルに ふたりで明日をつくりたい
風をあつめ 抱き合えたらいい

君となら楽しい
 ....
太陽に向って歩く
それが太陽だからだ
あなたは神?
私はにんげん
これを夕暮れと呼ぶらしい
この角度、この浅い、浅ましい…角度
そのようにして入っていって
やがて剥がしていくつもりなのだ ....
こどものころ 戦争は いつかなくなると 思っていた
実際の話 古代や中世の時代と比べたら
安易な理由では、人は人を殺めたりはしなくなったのだろうか

むかし 中世の時代に 真鍮の牛という処 ....
夜の粒が
とけだしてゆく
空の底は
うすむらさき色にゆるみ

未来が滴らした
おれんぢが
静かに攪拌されてゆく

ここは
宇宙の果てなのだ
あるいは
巨大なグラスに注がれた
 ....
ナイフを手に入れろ
くすんだ景色を切り裂くために
ほら こんなに青く 世界は
青く燃えて たゆたい――

ナイフで胸をえぐれ
にぶい痛みを消し去るために
ほら こんなに紅く おまえは
 ....
いつか

きみとぼくしか知らない季節があった。

8月は32日あったし、

クリスマスは2週間くらい続いて、

だいたいが春。

気温だっていつも3度、
高かった気がする。

 ....
答えのない戦争が笑っている
錆びた原子炉が急な坂道を転がって
色とりどりの女たちの股ぐらを
獣じみたつよい風が通りすぎてゆく

右のポケットには
ちょっと水色のビー玉一個と、
アーモンド ....
私はさかなをかく。
私はさかなはかかない。
さかなのなかを私はかく。
さかなを支える骨の内部を流れる
熱い海の流れを。



塩焼きにされた秋刀魚にかぶりつく、
がり ....
地下二階で 小説を書いている
と、謂ったのは誰だったかしら すっかり忘れてしまった

ね、詩人はどこで詩を書くの?
地上?
地下?
雲の上?
あ、そうだ 地の底かしら

小説と謂えど ....
左手で書いた鏡文字 かたるしす
溶解して揺れる かくざとう

しっぽを振っているにもかかわらず
熱帯魚の水槽みたいな胃
汗まみれで凍結した手紙は私のために詩を唄わない


     ....
僕の隣に座っていた人が死んだ。それは呆気ない春の日の出来事。僕たちはその日待ち合わせをして、同じ電車の同じ車両に座った、中学校の同級生だった。なぜ死んだのかはわからない。ただ、僕たちが昨日この場所で会 ....  純 粋
  雨   あらゆるけがれ つ つ み こ ん で
 粋 純


    光◇◇光を◇通す
          ◇曲
           ◇     ◇
          ....
列車のベルが心臓直下で響きわたる
蒼白い片道切符を握りしめた駅
朝露で濡れた手は容赦ない
初夏の日、快晴、音楽、赤血球
揺すりあううちに まとめて角がとれて

本能が吹きすさぶ山頂のこの駅 ....
さあ お菓子を持っていきなさい
ぜんぶ持っていきなさい
キャンディーにチョコレート
クッキー マシュマロ おせんべい
袋いっぱいにつめて
ほらポケットにもまだ入るから

これは魔法のキャ ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
土鍋のこころ- 朧月自由詩1215-10-31
ノースバウンド- そらの珊 ...自由詩2015-10-31
心臓の検査- ふるる自由詩20*15-10-29
けれども- 昼寝ヒル ...自由詩215-10-29
ひっくり- もり自由詩5*15-10-28
遮断機の内側- 凍月自由詩5*15-10-27
ガム- あおい満 ...自由詩715-10-27
みちしるべ- 朧月自由詩515-10-27
旅立ち- 葉leaf自由詩215-10-27
かや刈り- そらの珊 ...自由詩1215-10-26
今日になって。/即興ゴルコンダ(仮)投稿.83- こうだた ...自由詩3*15-10-25
あなたがライスき- イオン自由詩3*15-10-25
短歌4首(2015年10月)- 山犬切短歌2*15-10-25
川柳5句(2015年10月)- 山犬切川柳1*15-10-25
僕は階段を置き去りにする- 山犬切自由詩6*15-10-25
純粋に野球やってる賭けてもいい- 北大路京 ...川柳315-10-25
海の底深く/恋は目がまわる- 北大路京 ...自由詩515-10-24
即興(散歩)- 香椎焚自由詩415-10-24
【HSM参加作品】真鍮の牛- るるりら自由詩15+*15-10-23
リキュールな朝- そらの珊 ...自由詩16*15-10-22
旧・青少年非行団の歌- ただのみ ...自由詩18*15-10-21
狂った季節- もり自由詩5*15-10-21
ぼくは笑わない- atsuchan69自由詩4*15-10-21
もえるうみ- あおい満 ...自由詩19*15-10-20
山田さん- たま自由詩18*15-10-19
パルスなし- 北大路京 ...自由詩1915-10-18
きこえる(ゴル投稿)- 百均自由詩2*15-10-17
ひとつぶの雨に欹てる- ただのみ ...自由詩14*15-10-11
光のプラットホーム- ありか自由詩17*15-10-10
老いた魔女の歌- ただのみ ...自由詩18*15-10-10

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