生ぬるい夜の穿孔だ、レーザーメスのような鋭さと正確さで、おれの魂は一本の絹糸のような血液を吹き上げる、それは紙の上に散らばり、ひとつの未熟なフレーズとなり、そのままで終わる…それは ....  
夏が透ける雨の隙間

渇いた紫陽花が

雨を、乞う



 
きのうとあすが
なわとびをする
たった一つの錠剤が
スプーンでかきまぜた珈琲になって
前頭葉を支配する
誰も気づかない
この脳が砂を掴んで
やわらかなくにを潰そうと
黄 ....
こんなに晴れているのに
こんなに暖かい朝なのに
激しく雪が降っている様子がはっきりと幻視される
今日は真冬

すべてのものは明らかに死んでいる
ただ物質が動いているだけなのに
 ....
おにぎりを握るてのひらで
詩を書いた
いつか
おにぎりのように
なるように
卵はひとつの理想形だ
人間もまた卵から生まれれば
これほど母親との確執に苦しむことはない
乳と血の繋がりはどんな病的恋情より
互いを束縛しその愛は動物並に遠慮がない
その点 卵は完璧だ
無 ....
他の児童の2倍のからだだったため
担任の女教師が
二人分食べていいと言った
デザートや人気のおかずではなく
余ってるコッペパンと牛乳をだ
私は腹に溜まるものがよかったので
喜んで食べた
 ....
ヘビメタTシャツ率の高い老人会に行く 四方に充満した水の粒子が
わたしの髪の毛を
ちぢれさせてゆく
梅雨に不機嫌になるのは
そんな他愛のない理由だった

透明な傘を持ち
すれ違う人が
生真面目な歩幅で
人を殺す理由
人 ....
値札ついたままのぬいぐるみと話している クーポン使ったせいかポテト冷めている
良い夢を見ようと
集中していたら眠れなくなった



仕方がないので
起きようとしたが
眼が裏返っていて
何も世間が見えない

暗転した中、手探りで
部屋の灯りのスィッチを ....
150606


めがねの度が合わなくなってきた
またお金がかかるわね
本を買うお金がこうして消えて
めがねをかける必要の無い
兄弟姉妹が羨ましいと思う
そ ....
 
傘もかわかない間に

また 雨がふる

あなたの瞳に 雨がふる




 
秋の公園に朝がきて
木漏れに異常なほど光さす
鈍い振り子の風が落ち葉を巻き上げる
はじめてきづいたのだけど
公園にはたくさんの人がいる
手をつないで目を細めている
でもなぜ?
巨木たちは ....
神宮前の小橋で懐かしのフォークソング唄う人

懐かしの? 

わたしは懐かしのを知らない

知らない懐かしを知ったふりして心縮めていたの



右肩横をかすめて通りすぎた黒服男はも ....
巨乳は
巨乳を隠したがるし
貧乳は
パッドを入れやがるし
一体、何を信じればいいのか・・・
私は疲れてしまったんです
疲れ果ててしまったんです

僕には
返す言葉が見つからなかった
 ....
たとえばある種の硝子を隔てて
見つめても そこには世の冷たい写しと
見飽きた己の顏しか見いだせないのだが
硝子の向こう 不可知な領域からは
こちらの姿が逐一観察できるように

ひと筋の時の ....
顔 鏡に映った自分の顔
腫れぼったく目が赤い
二日酔いの
こんな時間に起きた
己の欲望に負けた人間の顔

若いころは内面が空虚で空虚で
見てくれで勝負するしかなかった
から小奇麗にして ....
議長!

真行寺君

女子高生の夏服を
タンクトップにする法案は
余りにも独善的かつ
男性目線過ぎで
絶対に認める訳にはいきません!

「早く質問しろよ!」

なんだ、その言い ....
きみのスマホ わたしのいえの野菜室 かべがみの色がおなじなんだ


そのポット洗浄中だよあとにして 気だるいね、ダメだよ麦茶あげる


やりたいな大事なときほど目くらましあまいその日ぐらし ....
職業は会社員
仕事は数字を殺すこと
会社に入るまで知らなかった
仕事は数字を作ることだと思っていた
ところがそれは間違いで
一年の始まりにはすでに数字が
月の始まりにもやっぱり数字が
山 ....
マジで俺もうダメだと思った
大学辞めることになった時
退学 病める心 わかった
お前の好きなように生きればいい
なんて言ったってコミュ症なのに
関係切った虚無僧の身
焦がれて枯れて 散って ....
 
ページを捲っていくと
その先に
廃線の決まった駅がある
名前の知られていない従弟が
ベンチに座って
細い背中を掻いている
とりとめのない
日常のようなものは延々と続き
梅雨の晴れ ....
振り返りもせずに愛は逝く
小さな誤解を積み重ねて塔のうえに登る
そこから遠望する世界を胸に抱いて
おびただしいビジョンを想い描いて

立ち止まりもせずに愛は逝く
高邁な殻を脱ぎ捨てて脱皮す ....
わたしは海の月
波間を漂うお月様の影です

仲間があなた達を刺すこともありますが
JAWSほどの脅威でもないので許してやってください

ときどきあなたがたの住む都市という
人工世界を ....
あなたの腕と私の脚が 
幾何学的に重なって
ミルフィーユ様態の発熱体となる
右腕の先から頭を伸ばせば
男の背中ごし 悠々と輝る月が見えた
まるでこの土から派生して生い茂った多肉植物のよう
 ....
瓦全の空を想像で謳い
何時の夜も静謐なはずで
月に吠えるのは気忙しい隣の犬だ
希望とは氷菓の当たりくじに似て

詩は偽悪

然し最早修辞しか無いし
完美な幻燈を暗幕に映じ
畸人となっ ....
ハイスクールの生徒だった頃
バスを待つ間、暇で
バス停のわきにある
コインランドリーに
何の気なしに入ったんだ
そこで
乾燥機の中で回転する下着類を
見てしまった僕は
それ以来
コイ ....
どっちでもいい
君が蕎麦を喰おうが饂飩を喰おうが
君の人生だし
君の昼飯だ
ただ
ただな
今、蕎麦喰ってるのに「饂飩食べてます」って嘘つくのはあかん
俺、関西人じゃないけど言う
「それ ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
傷を編む- ホロウ・ ...自由詩1*15-6-15
乞う- 殿上 童自由詩16*15-6-15
テトラミド- あおい満 ...自由詩415-6-14
外傷の朝- 葉leaf自由詩215-6-14
いのり- フユナ自由詩16*15-6-13
『エンジェルエッグ』___卵から始まるはな詩①- ただのみ ...自由詩21*15-6-13
少年Q___私がQ食当番になった理由- 花形新次自由詩215-6-12
ヘビメタTシャツ率の高い老人会に行く- 北大路京 ...自由詩815-6-11
パーマネント_ラビリンス- そらの珊 ...自由詩13*15-6-9
値札ついたままのぬいぐるみと話している- 北大路京 ...自由詩715-6-9
クーポン使ったせいかポテト冷めている- 北大路京 ...自由詩615-6-9
- ……とあ ...自由詩6*15-6-8
眼鏡。- あおば自由詩6*15-6-8
雨模様- 殿上 童自由詩14*15-6-8
恐怖と悲しみ- なをり自由詩4+15-6-7
木漏れて- 芦沢 恵自由詩16*15-6-7
いつかきっと- 花形新次自由詩115-6-7
長くも短くもなく終わりも始まりもまた- ただのみ ...自由詩18*15-6-7
夜中に目が覚めて- りゅうさ ...自由詩315-6-7
紛糾- 花形新次自由詩115-6-6
ワームホールはいつも気まぐれ- さわ田マ ...短歌515-6-6
殺し屋のパラドックス- ただのみ ...自由詩15*15-6-6
ウミベの虚無僧- まきしむ自由詩115-6-5
梅雨- たもつ自由詩1315-6-5
振り返りもせずに- 梅昆布茶自由詩1215-6-5
海月通信- 梅昆布茶自由詩1615-6-5
◎影合わせ- 由木名緒 ...自由詩1415-6-4
ハメルーンの笛で- じぇいぞ ...自由詩115-6-4
コインランドリー・ベイビー- 花形新次自由詩215-6-4
冷やし中華始めました<幻>- 秋也自由詩215-6-4

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