風がやって来て佇んで声がした
分身であり風である

空気と風のマーブル色彩に増す透明度
エネルギーを分けにやって来て
あなたのやり方で表現する
風が眩しくて初夏の語尾がキラキラと揺れる
 ....
浮き沈む鳩の斑な声に文を書く手も唖になり
犬連れの人々が屯う辺りへ角張った眼差しを投石する
紙袋を被る息苦しさ己が手足を喰らう祈り
内へ内へと崩落しながら書くほどに死んで往く


薄緑のカ ....
{引用=
人形が落ちていきました

夏の、空に。

アイスクリームがとけるまで待てなかったのです。


お猿の絵をかいていた女の子が

「待って」

と ちいさくさけん ....
みのりがことり
と音をたて
みちた風をゆらしもする
衣擦れの
すきまを縫うひかりの
糸をまぶたで
つむいではながれる
影の
あわさに怯えたり

する

くもり、
軟 ....
ゆがんでいるか
踏破する指先の旅人
しろくなめらかであり
その頬に吹風は
行方をはばむことはない
いくとせの
起伏を顎に記述させ
あ、という声すら
ひそめて
 

夕ひは ....
未だ宵の口と
レディオ告げるのに
時はすでに朝になり
時計は音を立てる

今日は私の誕生日
誰も気にしない
奇跡がありますように

今日は私の誕生日
誰も気がつかない
魔法にかか ....
季節はいつの間にか
窓の景色として生まれて来る

わたしは、
季節を食べることもできる

触れることもできるし
ときには、憎むことさえできるのに

馬車のように疾走る季節を 
掴ま ....
複雑性PTSDという病気と、メンタルハラスメントにあってからの再発と回復を、ただ淡々と、いまその症状に苦しむかた、それからいわゆる健常者のかたにも届くような書き方で書いてみたいと思っている。

想 ....
ひと口 ふた口
切れ切れになったドーナツ
片付かないテーブル
固着して動かない暗い光の厚み

幼子の足どりの{ルビ覚束=おぼつか}なさ{ルビ鶺鴒=セキレイ}の尾のタクト
風と雲 木漏れ日を ....
手のひらの小鳥が
命を使い果たしていくとき
呼んだら
返事をした

それは
声にならない声
音を失った声は
振動だけになって
手のひらをかすかに震わせた

あれはやっぱり声だった ....
【虹色の白鳥】

遠い海に、虹色の白鳥がいるという
羽はとろけるようにやわらかく
飛ぶようにはつくられていない

青い夜を泳ぎつづけて
ああ、まるでひとりぽっち
そういう思いに羽が沈み ....
古めかしい上着はもともとはそこそこに値の張るものだったらしいが、今ではあちこち擦り切れてしまって、ジョージ・A・ロメロ映画のエキストラが衣装のままで歩いているのかといった有様で、凍死しないでいるのが精 .... ロックンロールを聞くために
玄関先の石段に腰を下ろして
鞄から引き出した
ディスクマンのイヤホンを、耳に入れる

{ルビ陽炎=かげろう}ゆれる向こうから
小柄な婆ちゃんが
歩行器に寄りか ....
目が覚めて一番に 口にした言葉は
くちなし
薫り ゆたかな色彩の白
しずくを 湛えた光沢の葉

無垢を 口にするときの ふるえる くちびる
くちなし
きょういちにち なにを はなすことだ ....
風のない日も向い風
おでこもあらわペダルをこいで
きみは往くきょうも
仮の目的地へ
本当に往きたい場所には
まだ名前はない
愛せない地図ばかり
もう何枚も手元にあるが
こんなに長い一瞬 ....
ハーレー・ダビッドソンに跨った売女が陽の当たる大通りで存分にハンドルを振り回しているころ、西のほうの古いアーケードじゃ昨日そこでショットガンを撃ちまくって逃げている少年のニュースでもちきりだった、 .... 風が担う祝祭の神輿

白蝶ひとひら
    またひとひら

もつれ ほどけて
    また結ばれて

あどけない水の声
    まろぶ 光の鈴

うたたねの距離
 雲雀につられ ....
枝も撓む薄紅の八重咲を
愛撫する風のように
目を瞑って
髪を 頬を
蒼白い胸元をすべり
いつのまにか
熟した果実の内側
水辺のあずまやで
冷たい肌を絡め合う
二匹の蛇
ずっと昔に滅 ....
ちいさな手がタンポポを摘む遠い日だまりに
開けられないガラス壜の蓋を捻じる
地平は終わらないラストシーン
エンドロールもなくただ風だけが映っていた

たわわに飾られた花籠に果実のように豊満な ....
おはよう
みどりの季節が
とても好きです
新しい顔
懐かしい顔
笑顔と同じで
世界は花であふれている
だけど
私はくるしい
失ってしまった笑顔を
私は知っている
つい昨日まではそ ....
サイパン島にも近年、大型の台風が
来るそうである。旧日本軍の墓守を
されている方がいて、このままだと
島の地形も変わり、洞窟なども破壊
され遺骨などを守れなくなるとtv
のインタヴューで ....
長い階段をゆっくりと
転がり落ちていく乳母車には
誰も乗っていません
あなたたちが見たくないと
目をそむけたから
あの子は最初から
いなかったことにされました

だから
母の悲しみも ....
そんなことあるわけないと
昔は気にもしなかったけど

21 mg だけは
計算が合わないという話
それ
今、聞かせてくれ
長い連休、借りてきたDVDも底をついた。祖母の家を訪ねる。といっても同じ敷地内にあるので、徒歩三十歩くらいの旅だ。
祖母は祖父が亡くなって、三十数年未亡人だ。未亡人はモテるのよ、と、八十歳になった今 ....
季節はつぎつぎ仕舞われて
ま新しいシャツの朝、とびはねた分だけ沈む靴

いつ吹雪がきてもいいように準備しておくんだよ。
たんぽぽを乾かして瓶詰めにして
転んでも泣かないように、いつもすこ ....
青空の月の白さ
距離を縮める嘘と幼子の足どりで
君の春は靡く
裏地には満天のプラネタリウム
湛え切れずに流れて落ちて
爪先に当たる石ころたち
祈りのように置き去った
今そこにある過去
 ....
雨の日の土は重たいけれど掘るには適している。三年前にホームセンターで購入したプランタースコップで、その日もわたしは裏庭に穴を掘っていた。大した穴ではない。人間の頭蓋骨がすべて埋まるぐらいの、小さな .... 時計の針みたいな
たんぽぽは
指で触れてみて
巻き戻せるかな

過去の出会いや
未来の透明を
ささくれが沁みる
花びらを揺らし

長針も短針も
待たない今

僕だけの
タイ ....
金の明かりに照らされた
夜桜のトンネルのした を

屋台の光が金色だ。林檎飴をひからせている。

夜叉か、この、爪、爪を磨いて、
夜桜の香にあてられる、
この手が銀の羽になろうとしている ....
閉じた目をあけたとき
私は一個の月となり
孤独な三日月の
寒さに凍えたのでした

ふるふる震える
突き刺さった星の旗は
悲しみから遠く離れて
無関心なあの丘の上で
風に吹かれ ....
Lucyさんのおすすめリスト(6448)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
このエネルギーを受けて- 朝焼彩茜 ...自由詩9*19-6-17
鳩と修司- ただのみ ...自由詩7*19-6-15
かげ- 羽衣なつ ...自由詩17*19-6-14
rain/fruit- むぎのよ ...自由詩719-6-12
第七頸椎- すいせい自由詩419-6-12
「今日は」私の誕生日- 足立らど ...自由詩219-6-11
季節ノ詩- ハァモニ ...自由詩13*19-6-11
複雑性PTSDという病、メンタルハラスメントにあってからの再 ...- 田中修子散文(批評 ...13+*19-6-10
拭えない- ただのみ ...自由詩7*19-6-8
梅雨空に- そらの珊 ...自由詩23*19-6-8
虹色の白鳥- 印あかり自由詩16*19-6-7
不自然な迷子に関しての思惑について- ホロウ・ ...自由詩4*19-6-6
歩行器とロックンロール- 服部 剛自由詩2*19-6-6
きっと_はなせる- るるりら自由詩28*19-6-3
自転車少女- ただのみ ...自由詩15*19-6-1
知らない道で親し気に話しかけてきた男- ホロウ・ ...自由詩3*19-5-19
陽炎- ただのみ ...自由詩13*19-5-19
やむにやまれず- ただのみ ...自由詩3*19-5-15
風の巣- ただのみ ...自由詩11*19-5-3
インパラ・ロード- umineko自由詩6*19-5-1
《継承退位》- ナンモナ ...散文(批評 ...3*19-4-30
歴史- もとこ自由詩12+*19-4-30
質量保存- AB(な ...自由詩219-4-23
まにまにダイアリー②サザーランド切手- そらの珊 ...自由詩719-4-20
たんぽぽ- はるな自由詩1219-4-18
反応援歌- ただのみ ...自由詩3*19-4-17
I_Know_I`m_Losing_You- ホロウ・ ...自由詩5*19-4-14
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うす布- 田中修子自由詩14+19-4-12
ハムエッグの月- 秋葉竹自由詩1019-4-11

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