私が大嫌いなお正月を

母がどんなに楽しみにしていたか

考えると涙が出てくる

少しボケたせいか

鯛のお頭が二つ買ってあった
思い出とかそういうの

どうにかして

なかった事に出来ないかな?

君に吐いた嘘が

今更になって重いんだ

荷物を下ろしてしまうように

思い出とかそういうの

なかっ ....
古い毛布にくるまって
そのほのかなぬくもりの中へ落ちてゆく
ときおり失った言葉を見つけ直したりして
なんで毛布が言葉を覚えているんだろう
そういぶかっている自分に気が付くと
ディスプレイ ....
くるくると空が流転する。
葉がさざめく。
海の底を人魚が泳いでいく。

悲しみは積り、積り、
切なさで、
わたしはそれを胡麻化している。

あなたたちも同じでしょう?
細やかなことが ....
 
あらしが去ると
いびつな たくさんの傷ものが
辺りいちめん埋めつくすから
さきに ゴミを散りばめておいたのだ、として
誰も彼女を責めたりできないと
今日もぼんやりしたかおのRさんは言う ....
迷子になったらしい女の子が
泣きながら走り去っていった
のを何もせず見送っただけの僕だ
何もしないなら
心を痛めても意味がない
つくづく僕みたいな
不審者だと思われたくない教の信者や
関 ....
 
 
海水浴場で父を洗っていると
監視員さんがやってきて
ここは海水浴をするところです、と言う
洗っている、といっても
石鹸もシャンプーも使ってないし
水を身体に濡らすところなどは
 ....
現代ならば夜行列車ではなく、
夜行バスに乗っていく。
でも誰も、
銀河バスなんていう奇妙なものは思いつかない。
(あ、毛糸で編むのを忘れた)
(あれはあなたのための毛糸だったのに)
車窓に ....
サイコロにもう一面加えた
物体を
積み上げたその
屋上に立っている
風は適度に
産毛を撫でる

乾いたシャツが余計で
もっと濡れていたらよかったのにと
ドライアイ
瞬きの度
次々 ....
{引用=モデル}
マネキンのようにスラリとして
颯爽と 人前を歩く
絵画や彫刻の面持ちで
料理を盛る皿よりも大切な役目を担う

 これを着たら
    あなたもわたしのよう

美は憧 ....
いもうとがきらきらした布に縺れて笑っている。わたしの知らない時間を束ねて。むかしのはなしをしよう、と言って連れ出した、四十分も無言で歩いて、ぐったりしたわたしをよそに笑っている。いもうとは清潔な幻 .... 朝焼けだよ。
朝焼けが真っ赤で綺麗だと、雨になるんだって。

と、君が言う。

僕はその、
「真っ赤で綺麗」という言葉に聞き入っている。

もし、彼女の言葉が本当ならば、
……そう、 ....
わたしうさぎの耳だから
見えていなくても存在を感じる
観察するように
わたしを見ているのでしょう
振り返るといなかった
気のせいだった
わたしの耳は異常な発達をしていて
いない人の存在を ....
川の此方と彼方
静かな川面に浮かぶ船
準備はまだなんだ
もう少しだけ時間を
そう言ってもたついている間に
船は遠のいていく
それはまるであの日の貴方の様だ
振り向かなかった貴方の様だ
花散里

僕の小さな世界史が
源氏物語だったら

次元を超えて愛を語れるものなら
あるいは1970年の山下洋輔だったり
アルバートアイラーだったりするのかもしれない

僕は何に対して ....
脱いだサンダルが戻って来る
さっき蹴飛ばした光のように
潮の道連れをピンクに照らし 
夏の端っこを避けて歩いても
トングが切れて指が挟めずに
サンダルの分かれ道で止まると
初恋みたいな伝票 ....
新しい仕事に馴染めそうになく
ハッタリを言ったり健康食品をやったり
錠剤2錠と常在菌
電卓で桁外れな数値を叩き出したり
結婚式を病気の治療だと信じて
彼女に渡されたゼクシィをじっくり読んだり ....
僕は夜明けをあまり知らない
けれど夕暮れならたくさん知っている

薔薇いろから菫いろへとグラデーションする夕暮れ
金色の雲が炎えかがやく夕暮れ
さざ波のような雲が空を湖面にする夕暮れ
不吉 ....
31
そのときはじめて
おじいの顔つき変わって
おかえりいいうた気がした


32
なあんお前
それぐらいのボルト交換もでけへんのか
飯は喰ったんかいな


3 ....
あたたかい色の
太陽の
朝、

心臓は
針金で
編んだ
さみしさの色をしている。


すっかり
青ざめた
希望は、
真実の蛇の姿を晒して
ゆらゆらと怯えながら揺 ....
坂道に
水の流れ、
大量に 
夜の透明、
車は行き交い
飛び込んでいく
人、人、人

君はスマホの
中に居て
綺麗な声で
歌っている
聴いたことのない
異国の歌を
夢見心地 ....
ショッピングモールにある
スターバックスは行列だった
店員さんは慌ただしく
注文をとる係と
ドリンクを作る係と
仕上げて渡す係とに別れて
効率よく動いていた
照明はあえて明るすぎず
影 ....
足踏みオルガンの
空気が少し抜ける音
いつも私が座る事が多い

買い替えてと言えば
捨てられてしまいそうで
言い出せなかった

赤トンボはいつも
あのオルガンに止まってた
 ....
{引用=窓}
梢に残された枯葉一枚
干乾びた想いの欠片
命はすでに記憶もない

生者の心は生乾き
過去と重ねて今を見る
いっそ綺麗に散ったなら


鴉が乗ると電線がゆれた
墨で描 ....
渋谷・RUBYROOMのカウンターで
白ワインを飲む
今夜は嬉しいことがあったから

先月はここで
赤ワインを飲んだ

この店では月に一度
「SPIRIT」という朗読会が行われ
今夜 ....
喉にやまびこが届かなくなって
トンネルの前を近道するよ
錠剤みたいな苦さも持たずに
ミントのトローチ優しく積もり
熱で溶けたのか舌で溶けたのか
喉が帽子を脱ぐまで舐めていた
挨拶ができるよ ....
夜の列車に乗ると
窓に映る自分の顔が
なぜあんなに
悲しく見えるんだろう

色あせて
薄ぼんやりした
古いフィルムみたい

これ誰だったっけ?
って思い出す
昔の友達みたい
その万年筆が本当に万年筆だと言い切れますか?
9999年目で壊れたら、九千九百九十九年筆ですよ。
 
 
冷蔵庫の中から動物たちの鳴き声がする
中に動物園が出来たらしい
食材などに用があったのに
動物や檻の合間を縫って
上手に取り出せる自信がない
仕方なく、冷蔵庫の隣で
キリンの口 ....
さよならをした次の日に歩く
理由や目的を置いたままで
いつの季節も薄着でいい
心臓の距離を確かめるために
生きている人に近づくよ
シャボン玉の帽子を被ると
お揃いの家族みたいで
割れたら ....
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