父親のことを書こうかと思う
優しい男だ
優しさを通り越して
気弱であった
かなり痩せ型で
ひょろひょろしていた
まあこうして
兄も私も
それなりの社会人に仕立てたのだから
立派な大人 ....
砂浜であたたかな光を浴びながら
私たちは貝殻に閉じ込めたことばを砕いている

細かい粒子がキラキラしては手のひらで
掴み切れないものをかろうじて掻き集めて拾っている

足の裏に微かな熱を感 ....
          雜文

 オレはただ寢ていた

 朝、何度かドアチャイムが鳴ったと思う 無視した

 もう午後だったと思う

 そのうち

 うるさいサイレンが聞こえた

 ....
つがいになったんだって
そんなの考えたことなかった
考えたことなかったけど
なんかいつの間にか
つがいになってたんだってさ

昨日と明日
ネジとドライバー
太陽と海
シナモンとウ ....
擦れ合うふたつの金属のような
疫病の女の叫び声が
複雑に入り組んだ路地で反響を繰り返し
縺れ合っては消えていく雨交じりの夜明け前
悪夢から滑落した俺は
自分がまだ生きているのか確かめてい ....
{引用=夕涼み}
薄暗がりがそっと首を絞め
あなたは鬼灯を見た
決して強くはない抱擁で
皮膚一枚を越えられず
互いの頬に帰依するように
自分の愛と思える部位を自分で弄って
記憶に補正され ....
    


       なんとさびしいのだろう
       どこまでも青く透き通る
       夏の空を見上げ
       忘却の罪を知ったのは
       いつ ....
水源と柔らかなことばにめぐりあう
船の舵取りは水辺の花を想いながら

いくつになってもできないものはできない
今更のようにはぐらかして過ごそうか

永くゆっくりと関わってゆく事は大切だし
 ....
  それはまるで
  昨日の太陽のさんさんと
  眩しいばかりの煌めきで在り
  今日の雨のしとしとと
  深く深く浸み込むさまで在り
  いつかの風がそよそよと
  凪い ....
幼子は昆虫ゼリーが食べたいと

大型粗大ゴミの日の熱風

初めての目薬ついに成功し

古い黄色いバイエルに花丸

犬と観る2020オリンピック

斎場の蝉アスファルトに墜落す

 ....
昨年のこと
とある詩のコンクールの審査を依頼されて
はい、はい。と気軽に引き受けた
どうせボランティアなんだから
身構えるほどの責任もないだろうし
兎にも角にも
年金詩人は暇だったのだ
 ....
バックミラーとサイドミラーで
後方を確認し
イザ ウインカーをあげ
片側二車線の道路でUターン

…のはずだったのだが

判らなかった
後方からハイエースワゴンが
直進していることを ....
画面には
今日も嘘があふれていて
私は何度でも
立ち止まってしまう

あなたの清らかさ
身勝手な才能を
今日もここから見ています
探さないで
  
甘い言葉に群がる鳥たち
それ ....
縁側に座り西瓜を食べながら
その黒い種を口から飛ばす
黒々として立派な弾丸は遠くまでよく飛んだ
白くて未成熟な種は気がつかずに食べてしまったかもしれない

夜、蚊に刺されたあとをかきながら
 ....
      わたしは考える
      寂寥について
      独り寝について
      細胞のひとつひとつに
      寂しさや孤独、不安が
      住み着いているのだ
  ....
無限につらなってゆく世界の果ての階段を
親しげな不条理とうでを組んできみがのぼってゆく

いつもおもうけれど
宇宙のなかの点にすぎないのに
点には面積がないのに
線にも幅がないのに
ぼく ....
{引用=飾り物}
沢山の飾り物を付けて
自分がひとつの飾り物のように
時代の吊革にぶら下がっていた
円環するはずの路線が
少しずつ内へと傾いて
渦を巻き やがて
凝り固まった闇
終着点 ....
スポーツの世界の

勝ち負けが

今までになく

小さなことのように

思えてくる
     もともと弱っていたのか
     怪我をしていたのか
     詳しくはわからないが
     知り合いが土鳩を踏んでしまった
     まだ息はあるが瀕死の状態で
  ....
    ぱちん、ぱちんと
    爪を切る
    飛んだ爪を拾ってみたら
    さびしさだった
    腰をかがめ
    切りにくくなった
    足の爪を切る
 ....
    あなたはもう
    忘れてしまいましたか
    わたしのことを
    わたしはあなたを
    忘れていました
    しあわせだったからと
    言えればよか ....
「告白録」ていろいろありますけど…
人選する人たちって全然参考にしていない
ということが証明されたようで
ちくった人に金メダルでもあげてくださいよ
O氏にたかりもうけた諸君
 とくにNH ....
今日もとりあえず元気で行こうハイタッチ
いつも優しいばくだんを作っている
そんなひとが好きだ

ひらきなおれない中途半端な言い訳
落札できまる交換価値とは無縁ではなくても
それでもやっぱり ....
  


    真夏の太陽に
    色はなく、その熱さだけが
    じりじりと世界を熔かし
    わたしを象る器すらも
    あいまいなままに
    歪んでゆく
   ....
海水浴場でバイトしている
七月の偶数日と
八月の奇数日が出勤日
つまり、各日ってこと
主な仕事は
海水浴場のトイレ掃除と
浜辺のゴミ拾い
朝八時から午後三時まで
三十分仕事して、三十分 ....
    失くすことを恐れ
    立ちすくむ臆病者
    案山子のように何もせず
    ただひたすら
    恐れおののき目を閉じる
    欲したものは
    すぐそこ ....
鶏もも肉の照り焼きを焦がしてしまった
照りというか焦げですな

完璧でないことを
受け入れなきゃいけない

老いた父母などにまでは手は及ばない
人のこととなるともうどうしようもない

 ....
     見る影もなく
     下垂の一途を
     たどっています
     この両の房の中にある
     喜びと寂寥、
     この歳になればそれはもう
    ....
                                                                        

   ひとりでは
   立てないと ....
冷やした部屋で
濡れた画面を見ている
夏の前日

みるつもりでいた夢
古い冷蔵庫、凍りかけたビール
物事の手前で
君が微笑んでいます

夏の前日
それは
訪れるはずのない ....
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水平線- umineko自由詩4*21-8-2
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