どうしたのきょうは眠れないの?
目をぱっちりと開けたまんま
だってわたしが眠ると母さんも安心して眠ってしまう
今夜はずっとわたしをみていてほしいから

だからわたしは眠らないの
母さんは少 ....
次の冬のために
てぶくろを洗う
寒くなると
きまって血流障害を起こす
私のやわな指先を守るための
カバーたち

毛糸で編まれたもの
外国のお土産でもらった
ムートン製のグローブみたい ....
服を捨てた
どんどん捨てた
着ていた頃の自分を捨てた

服に心をひっぱられたけど
ええいと切って
ばっさり捨てた

タンスはからっぽ
骨になったハンガーが
風にゆらりと揺れている
 ....
吊り橋の真ん中で二人は懐中電灯を消した
月も山の木立に光を隠した

手を延ばせばそこには異性がいた
何時も顔を合わせている相手だったが

不意に訪れた二人だけの世界に戸惑って
互いに黙っ ....
熱唱したいタイミングで店員が入ってきた となりから聴こえてきた歌を唄う  ちがうよ
 べつにデートってわけじゃ
 ぜんぜんそんなのじゃないし
 楽譜を買いにいくだけだし
 二人で

 キュラキュラキュラ キュラキュラキュラ
 (洋子)

 合 ....
スフィンクスのように座る 両手で胸に秘密を暖める

手っ手ないない

そのポーズは誰でもする 人と思っている飼い猫だろうが 
自由を選択した逞しい野良子だろうが

手っ手ないない

 ....
小さな
ぼくなら
海の近くから
人ごみにでては 浮かれた音楽を聴いたり
アメリカ映画ばかり



 まるで
 大人の挨拶のようにきみが呼ぶから
 ぼくはきたけれど
 いつにない星 ....
町境のしじまの軒先で
酒盛りをやっているというので
おともなく
どんなもんじゃといってみると
みな斬られて死んでいた

付近の田んぼから蛙の声がする
ひとばんじゅう
ただししじ ....
今年は見に行けなかった
私はひたすら
見知らぬ誰かの食事を運んでいた

この国のすべての土地の
花弁が地面に落ちるまで
ハコの中の
真面目の象徴は
この花の知らせを読む

この国の ....
 
 
夜、本から紙魚が出てきて
僕を食べる
文字じゃない、と言うけれど
紙魚はお構いなしに
僕の身体を食べる
だから負けずに
僕も紙魚を食べる
本当は枝豆の方が好きなのに
食べ続 ....
雨の日をえらんで走ってきた
すこしでも跡がつくように
それでも

あなたが
まばたきをするだけで
世界はすっかり乾いてしまう
赤ちゃんの髪の毛のように頼りなく
やわらかい抱擁に
「あい」というなまえをつけてみるこころみ。

おずおずとしたやさしい腕の持ち主を、見上げる。
いちねんまえの初夏の木陰で、透明な涙が光って ....
 よいしょ ほら これで見えるだろ
 うん お馬さんいっぱい歩いてるね ねえお父さん
 何だい
 あのお馬さんピカピカできれいだね
 どのお馬だい
 ほら あの4番のお馬
 ああ あれはト ....
シロツメクサが、あちらこちらで群れている
時折たんぽぽの黄色い花びらが見え隠れして
まるで、簡単すぎる間違い探し


花冠を作れないのはわたしだけ
細長い葉っぱを千切ったり
ありの行列を ....
三輪車を 逆さにして
サドルを ペタンと地面に つけて
ペダルを おててでくるくるまわしながら
もうひとつの おててで 車輪に砂をかけて
しばらく くるくるまわして 突然叫ぶ
「ど ....
絵筆に水をあたえているあいだに
なに色を使おうとしたのか
もうわからなくなっていました

あれから
もうずっと水で描いています
びしょびしょの画用紙が
いつまでもしぶとく破れない
 ....
じじからもらつたわらばんしにきらいなにんげんのなまえをかいた。

「静かにしてくださいよ」という声がして、みんな黙りました。
残念です。結局答えは1つしか用意されていなかったのですね。
最初か ....
おまえの中学時代の詩集音読してやろうか 前世がマリー・アントワネットの会  深夜の競馬番組
 通を気取る三流芸人が
 したり顔して言いやがった

 最終レースにはね、美学があるんですよ

 この野郎
 寝言ほざいてるヒマがあるのだったら
 芸でも磨け
 か ....
明け方
素になった
あしのうらが
のんびり呼吸をしていた

朝、起きて
人が再び活動を始めたときから
あしうらは忙しい
意にそまない誰かであっても
一緒に過ごさねばならない
破れか ....
さみしさにつける
薬はありませんか
たとえば
夢の言葉とか
理論で詰められない
感情とか
生まれ年のワインが不味い リモコン持たず布団に入ってしまった 私は この山の なだらかな稜線

空と山を隔てる稜線

そのエッジに 打ちのめされ

この山について 何も

書くことが できないのです

いずれ 書ける朝が来るか

それさえ ....
何時から皆泳げるようになったのか

すいすいすいすい
人間が横切る
何の不安もなく足が地球から離れる

風はないがもっと重苦しい流れがある
音は聞こえるのだが
ゴボゴボ空気の泡立つ音が ....
痛くて泣いてるってばかみたい
一人の闘い、だけど
お医者はきちんと診てくれてるし
看護師さんだってついている

それでも
一人の闘い
痛い、痛い
きょうは具合が悪すぎる

家族がいたならと
夢をみる
 ....
 田んぼ


乾いた田んぼに水が入って
追いつけないままに去っていった
春の詩をようやく諦める

花菖蒲は元気に咲いている
紫陽花もゆっくり色づいてゆく
発芽した朝顔は満員電車みたい ....
Lucyさんのおすすめリスト(6448)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
母さん- もっぷ自由詩313-5-18
カバー- そらの珊 ...自由詩20*13-5-18
脱皮- 朧月自由詩913-5-18
吊り橋- イナエ自由詩11*13-5-18
熱唱したいタイミングで店員が入ってきた- 北大路京 ...自由詩813-5-17
となりから聴こえてきた歌を唄う- 北大路京 ...自由詩313-5-17
パパが戦車でやってくる- 平瀬たか ...自由詩5*13-5-17
手っ手ないない- 朝焼彩茜 ...自由詩913-5-17
砂の好きな海- 乾 加津 ...自由詩16*13-5-17
午前二時に牛歩- mizu K自由詩5*13-5-17
春の象徴- 群青ジャ ...自由詩113-5-16
紙魚- たもつ自由詩1013-5-16
雨の日- はるな自由詩413-5-16
はじまりはいつも、はじまりすぎている。- 凍湖自由詩5*13-5-16
一九九三年十二月二十六日午後_中山競馬場パドックにて- 平瀬たか ...自由詩7*13-5-16
昭和ノート- あ。自由詩413-5-16
美味しいね- るるりら自由詩19*13-5-16
画用紙- はるな自由詩313-5-16
昭和ノート- メチター ...自由詩6*13-5-16
おまえの中学時代の詩集音読してやろうか- 北大路京 ...自由詩1013-5-15
前世がマリー・アントワネットの会- 北大路京 ...自由詩613-5-15
たそがれの約束- 平瀬たか ...自由詩10*13-5-15
あしうら- そらの珊 ...自由詩23*13-5-15
呟き- はなもと ...自由詩413-5-15
生まれ年のワインが不味い- 北大路京 ...自由詩12+13-5-14
リモコン持たず布団に入ってしまった- 北大路京 ...自由詩513-5-14
早朝の富士山- 小川麻由 ...自由詩4*13-5-14
間氷期- ……とあ ...自由詩10*13-5-14
優しい母さんいたならと- もっぷ携帯写真+ ...613-5-14
北の亡者/Again_2013皐月- たま自由詩35*13-5-14

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