青看の行列が覆い尽くしていくのが空だぜ
それがほこりまみれの吹雪じゃ飛ぶはずがないよな
上司同僚と催事めいた挨拶を交わして事務所を出たら
俺は空港における状況の逐一を嫁だけにメールすればいいのだ ....
明日
仕事に行きたくない
仕事に行かないで一日中
布団の中にいて
呪いをかけていたい

呪いをめいっぱいかけていたい
体がやせ細って動けなくなっても
呪いを一日中かけていたい

お ....
毎日の積み重ねが大事だと
先生は言うけど
生きてるだけで罪ならば
僕は毎日罪重ね
それが大事になるかもね

窓の外は曇っている
数えきれないだろう
あなたを探した朝の数など
数えきれないだろう
あなたと笑った昼の数など
数えきれないだろう
あなたを憂えた夜の数など
数えきれないだろう
あなたと歩いた道の数など
 ....
夜 狂いのむごたらしい清潔さ
不眠はわたしの明晰を鍛える
すべての致命傷がやがて
朝焼けに染まるように

消毒する どうせ助からないのだから
深夜 信号の変わった道路を
ふたりで歩いて ....
古いものは
新しいものと入れ替わる
自然の流れに逆らえない

気持ちも感じ方も変わり始まる

新しい年が始まって動き出す
何の邪魔もなく順調に動き出す

自分が創造すれば
いつでも ....
 自分に負けそうな夜。
 一人で泣くことも出来ない。
 頭の中は真っ白け。
 逃げ道ばかり探してる。

 こんなにつらい夜はない。
 体の力が抜けてゆく。
 なにか大きな怪物に
  ....
鹿が角を突き合わせるように
闘う日もあるだろう
カエルが冬眠するように
眠り続ける日もあるだろう

落ち葉が枯れて落ちるように
無様な姿を晒すこともあるだろう
太陽がめらめら燃え続けるよ ....
絵を描くように詩を
詩を書くように絵を

およそ生活に於ける
生産活動が
生きるに直結している
ならば

全ては絵だ
全ては詩だ

冷たい手を温める
息さえ

人が残せるも ....
こんなにはやく掘り返すなんてね
ドングリもまだ双葉
もうそこには宝物も埋まってないよ
涙と一緒に空に捨てたから
着る人がいなくなったスーツ。
二階のクローゼットの片隅で
父の足音を待っていた。

覆われたビニール袋の下に潜り
ハンガーに吊るされたスーツを抱きしめる。

(それは防腐剤の臭い ....
なんでいっつも

あんたはシャープペンシルで書くがよ!

それでどういて あたしにすっと

消しゴムを渡したりするが?

本気ながやったら

ボールペンで書きや

墨を磨り ....
故郷を遠くはなれて
というより
次の故郷をもとめて
家族はまだ
ふたりきりだけど
静かに暮らす日々が
永い冬の西日みたいに
遥かな春を望むように続いて


ふたりで
寝坊ばかりし ....
忘れた?
それとも覚えている?
あちこちで跳躍する囁きは
たったひとつのおぞましい現実を
僕らの前に突きつける
朝もやの中
最初の電車が走り抜ける瞬間を狙って
血 ....
笑っている或は微笑んでいるきみを
僕は安心して受けとめるだろう
ボディランゲージとして

でもひとりになったときの
君の顔をしらないんだ

あっけらかんとしてあの時は不倫しててね
と皆 ....
小さな火種はやがて
大きく育っておもいのほか
はげしく燃えるものだから
たじろぎ
あとずさりしたボクを
キミはすこし笑った

よく燃えるね
木と紙でできた家だからね
それに……
怒 ....
僕が蟻のように小さくなったら
この世界はどんな風に映るの?
きっと人間に踏まれて終る
助けてと叫んでも声が出ない
人間は大きすぎて
小 ....




外が言う聖域なき改革に
少し笑ってから
だれにも教えるつもりのない
ひとつのメールアドレスを
登録して機能させる
(そこはサイバーエリア)
(そこは賃貸住宅) ....
目。うろだのる遡に去過な僅のんほた
の               ま
前               で
に               ん
タ               悩
イ     ....
突然の笑みが嬉しくて切なくて
突然の再会が嬉しくて恥ずかしくて
上手く言葉が出なくて
上手く笑顔が出なくて



結局、あの頃と変わらない素振り
結局、あの頃と変わらない応対


 ....
ある日一つの愚かさが生まれて、
流言蜚語のようにばらばらと伝染していきました、
でも人生は無窮の海よりも美しくて、
人生を形容することが許されているのは「美しい」の一語のみです、
人生は形 ....
白旗を立てたのは
はじめてじゃあなかった
すべてを 無かったことにしたことは
はじめて じゃあ無い

終らせるつもりで立てたフラッグ
あの日 あの場所で憎い辛い人の傍に立てた
悔恨の ....
           160302

地下街の
地下貝違う!(怒)
B2出口前だ
間違えるな!(怒)
鬼軍曹の先輩の
赤い顔がどす黒く
酒焼けしているよ
怖いね
こっそりA4出口か ....
風が突っ走って往く
いつか追い越して往った風たちが また
地吹雪は踊る 白いベールを靡かせて
渦巻いては解かれ素早くさらわれる
終わりなく交わされる遠吠え 
異言の霊歌 あるいはレクイエム
 ....
君が今
何も見えない暗闇の中にいると言うのなら

僕は月になる

その暗闇の片隅から
君を見守る月になる

寂しくなったら
見上げてみて

絶対に
気付いてみせるから

 ....
引越し祝いにもらった胡蝶蘭が枯れた。
それなりに愛情を持って
育ててきたつもりだったのだが
ついに
根腐れさせてしまった。

水をあげすぎるなだとか
暖かいところに置けだとか
星の王子 ....
蛇口が
みずうみにつながっているように
蜜柑は
五月の空へつながっている
かぐわしい白い花
まぶしい光に
雨だれに
ゆっくりと過ぎてゆく雲に

蜜柑をむくと
その皮は
しっとりと ....
北風と太陽のけんかに巻き込まれてしまった男のはなし

自分さがしの旅に出て大人になって白鳥だったと気づくおはなし

恋という病に罹ったばっかりに海の泡になるしかなかった

有り金を竜宮城で ....
  

      不意に、居場所が消えて


          通り過ぎた記憶が深まる


       燿りなく途絶えた門を


     独りくぐり抜けようとする度

 ....
剥き身のコンセント・コードから
銅線が見えている
君のプラン・Aが
ショートしてる
あの
廊下あたり
焼けた
ゴムの匂いがする

声や恋が
焼けた場所
まだ残ってる
灰のような ....
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