裏通りの汚れた酒場の階段で
少女が泣いてる
馬鹿みたいな拳銃を下げた警官に
殴られた左瞼を腫らして

「断らずに寝ればよかったんだ」
「そんなことしたら赤ちゃんが死んじゃう」
「死なない ....
水牛の角をしゃぶりあげる農夫
爪の間で黒く光る唾液で
乱雑な本棚に覗く
オイルライターの火を消してる

腐った出来損ないだけが乗れる
朝晩三本のバスに揺られる俺はそれを見てた

膝 ....
いっとき
誰かをおもい
泣いたとしても
朝が来れば
人は顔を洗い
食事をし
読みかけの本の頁を開く
晴れていれば
陽を浴びに出かけ
つばめが巣立てば
ほほえむでしょう
四葉のクロ ....
藤は支えが欲しかった
己が生きて行くための

桜は藤を必要としなかった
だが支える力は持っていた

今では一本の木のように
鬱蒼と密にからみ合うが

異なる性を持つもの同士
時を違 ....
くたびれた我が身に
赤い旗がいくつも立つ
宣告は容赦なくて不要物に
なる日もとおくはない

息子達のために生きているつもりでも
やつらからはなんの音信もなくて

CSN&Y
ぼくたち ....
 
あなたは、ぼくじゃない

ぼくは、あなたじゃない

でも、わかりあえないわけじゃない



 
私は今日も渋谷にいた
スクランブル交差点の人混みに紛れていた
疲れているときは ただそうすることだけが
私自身を確かにする

今日 友人は予定があるのでいなかった
私はドトールコーヒー ....
小さなへびかと思ったら
いつかちぎれた
しましま模様の靴紐だった
だとしてももう
それをくぐらせるズックの穴がない
わたしにはもはや必要ないものだったので
さよならを言って
立ち去るくら ....
おとなになれなかったこどもは
おとなロボットに乗った
大きくて頑丈 パワーがあって
こどもには持てない武器をたくさん搭載していた
こうしておとなロボットは戦場へ出て行った
いったい誰がおとな ....
そうだったよね
くねっとすること

ぺとっとして もぞもぞして
変な感じがそのうち分からなくなる

それって変態じゃない?
とわたしが言うと

とてもすまなそうな顔をしながら
胸に ....
渋谷文化村ミュージアムをくだって
H&Mを左に見ながら
道玄坂下へ至るあたり

雑多な国籍の若者や
清掃するおじさんや僕のような納品車

いつものスリムな店長は
つけまばっちりのかわい ....
冷たい石の陰に身をひそめる蜥蜴
葉の裏で翅を休めるクロアゲハのように
公園から木影のはみ出している場所へ
車をすっと 滑り込ませる

小柄な老女が日傘をさし
現場作業員の日焼けした顔の向こ ....
雨上がりのそら
草原に敷かれた鉄路
長大な貨車を曳く機関車が
ゆっくりと風景をよこぎってゆく

産業革命をささえた心臓が
風景のなかで鼓動している

そんないまではめったに在り得ないシ ....
いつの間にか 
誰かに訴えたくなってる
自分は幸せだと

いつの間にか
誰かに言い訳したくなってる
自分は悪くないと

愚かなことだ

もしそれが本当なら
誰に伝える必要があるだ ....
  
ファミリーレストランで食事をしていると
同じ形をしたファミリーがやって来て
西の方角から順番に着座した
 
ブラザーはシスターに
シスターはマザーに
マザーはファーザーに
それぞ ....
僕にみずみずしいコップ一杯の朝をくれないか
活力に満ちた生みたての卵のような生命を

天のフックから吊るされたマリオネットのように
きょういちにちを微笑んで過ごしたいから
おはよう



僕のベットの隣に君がいる
肉と皮を蒸発させた君がいる
地上に置いていった骨だけの君がいる

ろうそくの炎が揺らめいている
数本の線香のか細い煙が揺らめいている
僕の ....
               150524

過去問はすべて解くこと
それが常識
それがここに居られる最低条件です
過去問が解けないようでは、これから先に進めるわけはないでしょう
そんなこ ....
 
パンツが脱げない

言葉からパンツが脱げない

たった一枚なのに



 
揺るがないものが揺らぐ
仕方のないこと
ありのままを見ているつもりで
水鏡に映った姿を見ているから
冷やかな風にさざなみ
優しい陽射しに微笑み
自らの夢を重ね映して

時を凍らせた写真 ....
                    150522


表題を見て思い出した
小学生の頃、一度だけ、傘を持って迎えに来てもらったことがある。
当時は、雨傘も貴重品、一家全員自分の傘なんて持 ....
雨で
ヒゲが湿って
しょぼくれてる猫

軒下から
灰色の空を呪い
ふやけた肉球を
丹念になめまわす

寒いだろう、とか
冷たいだろうと思うのは
いつだって人間の勝手で

猫は ....
私は何か失敗したり
悩みごとがあると
気持ちをくにゅくにゅさせる
細く伸ばして弾ませて
くにゅくにゅさせれば
ちょっとだけ楽になる
問題は解決しないけれど
背筋を伸ばして
首をぐるぐる ....
生きててごめんなさい
安易に
そんなこと想ってごめんなさい

あやまってすまして
ごめんなさい

あやまるなんてなんでもない
傷なんてついてないんです

生きているから
生きてい ....
たった三日でもわたしをあなたのテーブルに飾ってくれてありがとう
消毒臭くて清潔な水は、もちろん雨よりも美味しくはなかったけれど
あのまま樹にいたとしてもどのみち無残に滅びていく事にかわりない

 ....
寝起きの熊のよう
ボンヤリ不機嫌
だぶだぶの部屋着
クロックスを引きずって

それでも花 
今朝 三つめ

ピンクのチューリップ
黄色い水仙
真っ赤な髪の少女
重そうにコンビニの ....
中学生になってはじめて学校へ行った日
いくつかの坂道を登り下りし
いくつかの集落を抜けてたどり着く

坂道は辛かったが 
ところどころに桜が花をつけていて
気分は悪くなかった

集落は ....
車窓に映る自分を眺める
このスーツを着た疲れきった青年は何者だろう
いや、何者でもない、ただの「夜」だ
何者かでありたいようだが
何者になりたいかも分からず
ただ何者? という問 ....
興味なさそうな目
僕もたいして彼女を気にしなかった

でも
彼女
死んで

ふと
思う

葬式に行った帰り道

僕が話しかければ
彼女
死ななかったかもと
屋上からジャン ....
7

列車は一時間遅れで駅に着いた
駅員に辻馬車の手配を頼む

行き先を告げると
あのお屋敷にはもう誰も住んでおりませんが
と御者が問うので

私は構わないと頷き
門の所までで良い ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
flamingo- mizunomadoka自由詩215-6-3
海を目指す- 竜門勇気自由詩215-6-3
天を見つめるということ- そらの珊 ...自由詩23*15-6-3
藤と桜- ただのみ ...自由詩17+*15-6-2
息子へ- 梅昆布茶自由詩1215-6-1
じゃない- 殿上 童自由詩15*15-6-1
渋谷の喫茶- 番田 自由詩215-5-31
へびか靴紐- そらの珊 ...自由詩19*15-5-31
おとなロボット- ただのみ ...自由詩23*15-5-30
コロポックル- 鵜飼千代 ...自由詩25+*15-5-29
文化村通り- 梅昆布茶自由詩1315-5-28
日陰がいい季節になった- ただのみ ...自由詩17*15-5-27
ロコモティブ- 梅昆布茶自由詩1215-5-27
- ガト自由詩2*15-5-26
ファミリーレストラン- たもつ自由詩815-5-25
朝のマリオネット- 梅昆布茶自由詩1415-5-25
平成27年5月13日早朝- ……とあ ...自由詩16*15-5-25
ポスト/ドラマがはじまる前に- あおば自由詩9*15-5-25
書けない- 殿上 童自由詩23*15-5-25
みずにゆらぐ- ただのみ ...自由詩21*15-5-23
雨の日のお迎え- あおば散文(批評 ...4*15-5-23
奇跡の耳- ガト自由詩4*15-5-21
気持ちくにゅくにゅ- 灰泥軽茶自由詩515-5-21
- 朧月自由詩415-5-20
修羅- そらの珊 ...自由詩19*15-5-20
おじさんから見れば- ただのみ ...自由詩16*15-5-19
戦慄- イナエ自由詩12*15-5-19
雨の夜- 葉leaf自由詩415-5-19
花が飾られた隣の席- 日々野い ...自由詩315-5-18
987- mizunomadoka自由詩415-5-18

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