ともかく私たちは辿りつき列にならんだ
色水みたいなコーヒー 配られるチケット(権利と義務が 印刷されている)
視線は 端末に通知される
皮膚は薄くなる 誰にも触れなくなる そのことも忘れられ ....
{引用=不実日和}
声は裂ける傘のよう
いつかの夏を絞りながら
蜜蜂の愛撫に
義眼を転がして
女の雨脚は
蜥蜴たちの抱擁をほどく
鞄の中で犯された
天使の羽根が舞う丘
青い爪を持たな ....
文字の輪郭をボカす楽しみ方は、
旅から戻ってからで良いと思う。

全てが終わってから立ち上がる言葉

納得の上で「外」に出された作品を読み、
繋がっていく楽しさを感じるなかに
詩が見つか ....
死ぬには日日が足りない



生きるには愛が足りない




美しく死ねるほど走り抜けてないし






潔く ....
あぶくは、空襲の記録フィルムを、逆回転させているみたいに
なだらかな曲線を描きながら、届かない水面へとのぼっていきました
遮断された現実の世界の中で、わたしは
眩しくない光というのはこん ....
もしもあなたが詩人になるというのなら
その時点で未来はすべて捨てなさい
あわよくば名を上げて、などと
考えるのならはじめからやめておきなさい


もしもあなたが詩人になるというのな ....
{引用=週末}
雨はガラス越しの樹木を油絵に似せ
開きかけた梅を涙でいっぱいにする

雨は河住まいのかもめを寡黙にし
水面の泡沫は作り笑いに変わる

だが雨は歌っている 
運命のように ....
春の約束
永遠に叶わない約束
散るときを知って
失墜しながらそれでも
対の自分をさがす
さがし逢えたら手を繋ぐよ
ひとのまばたきより短い時間を使って

もしも一対になれたら
空へはば ....
硬い言葉より柔らかい言葉を掘りたい
怖い言葉より優しい言葉と握手したい

たった今昨日を片付けてきたところだ
荘厳に鳴り響く十二の鐘が埋葬する
そして何気なく今日となった明日に袖を通す

 ....
十四歳のある日
ぼくは
あらゆるものが
きっとこのままなのだ、ということに
気がついた
ひとは、ある種の
限られたコミュニテイは
このまま
もう
どこにも
行くことはないの ....
ロザリーは十五才
廃業したスクラップ工場の敷地の外れで
ハーケンクロイツみたいなかたちになって転がってる
もう腐敗が始まっていて
あらゆるおぞましい虫に集られて喰われている
ささやかな雨 ....
{引用=焼香}
{ルビ鶫=つぐみ}を威嚇する
{ルビ鵯=ひよどり}の
声は形より
広々とこまやかに
震えた
春の微粒子
住宅地の雪解け水を
長靴で測り
黒いコートに受ける
日差しを ....
 
 
塩水を買って帰る
安かったから、と妻に渡すと
またこんなもの買ってきて
そう言いながらも大事そうに抱えて
海に帰っていく
今日のおすすめはこれです
テレビの人が言った
(午前 ....
海底99メーターの孤独
エヴェレスト単独登攀の孤独

子供が離れた孤独と
爺ちゃん婆ちゃんのいない孤独

不安に怯えても孤独と融和しようぜ
もう子供じゃないんだから
もし好きなことがあ ....
手綱に導かれながらよろめく
いつの間にか鉛の靴を履いた

老いに削られ痩せ衰えた体
荒々しい息が吐き出される

ひとつひとつ生まれる幻影
熟さず霧散する己を舌で追う

間もなく土に帰 ....
あるいはがらんどうの街に棲む
たまさかさびれた繁華街で遊ぶ

恋の歌は春の猫のように
かなしいやさしい歌だろう

愛は重すぎていつも栄養学的に
分析できないものなのでしょうね

失わ ....
幾重にも重なったチャコールグレーの雲模様
ハッヒフヘホー
バイキンマンが登場する定型場面みたいな
重すぎて緞帳になれなかった布地みたいな
そんな今朝の空を額縁にかける

やがて大粒の雨
 ....
特別、僕のことを大切にしたりはしない

特別、僕のことを粗末にしたりもしない

毎度、ふぅん、という相づちの

そんな友達がほしい


約束なんかしなくてもいいような

午後 ....
職場でお寺の話になって
昔あなたと行ったお寺のことを思い出した
名前も場所も憶えていなくて
ネットで調べていたら
手が滑ってあなたの家を見てしまった
恐ろしいことに十数年の移り変わり写真 ....
{引用=散策思索}
イモリの仔の孵る日差しを思いながら
心当たりのない手首の痛みを弄ぶ
晴れた寒い昼下がり
氷結した河口の端を恐る恐る渡って行く
至る所に鳥や狐の足跡
人のはひとつだけ
 ....
 不思議な男でね。器量の悪い女に限って声をかけ、関係していくんだが、以降女たちは皆、美しく変貌していく。その果てに女たちは真の伴侶を見つけ、そこで男は速やかに身を引く。しかしその後も女たちともその夫た .... どこまでもながされてゆく果てしない旅だ
おみごとに円満する人生でもないし

きみのいる風景にぼくは入って行けない
俯瞰するわけでもなくぽさっと眺めてる

ぼくはコイン電池のCR2032で動 ....
机の上に延びる
湯呑みの影が
お地蔵さんの姿に視える、夜

――もしや

目に映る風景の
あちらこちらに宿る
心というものか
気が遠くなる
丸い三角や四角が浮かぶ
この静けさに包まれ
気が遠くなるよ
やがて深く沈んでいくんだ
この静けさに呑み込まれ

静けさの
深淵が奏でる
 全て諦めたとき
静けさが
 ....
やってねえよ

オレじゃねえ

本屋で本積み上げてレモンを乗っけてきた?

何の為に?

知らねえよ


やってねえよ

空いっぱいにフランスパンを浮かべた?

どうやっ ....
「うまいこと大文字山描けてるね」ヒトデなのだが大の字とする 収入のほぼ10割がドングリで「ドングリ払い」出来ぬと辛い {引用=愛憎喜劇}
遮二無二愛そうと
血の一滴まで搾り出し
甲斐もなく 疲れ果て
熱愛と憎悪
振子は大きく揺れ始める

愛も親切も笊で受け
悪びれることのない者
理解できずに困惑する ....
真っ逆さまの光の頂
 集めた八重歯を笊で濯いで
女は大きなアサガオの
   白い蛾に似た花を吸う
小さな蜘蛛が内腿の
      汗の雫に酔っている


生木の煙 風の筆
飛び交う無 ....
普段は気にも留めないのだけど
ふと気づくと
時があっという間に過ぎている
それにはしっぽも前髪もないので
つかまえることができない

天気予報では雪だったのに
外れてただ寒いだけの日にな ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
参列- はるな自由詩221-4-27
愚の原石- ただのみ ...自由詩4*21-4-25
海を見に行った陸地の終わりだった- 足立らど ...自由詩221-4-25
太っちょなガリガリガリクソン- TAT自由詩221-4-25
かみさま、わたしは海を汚してしまった- ホロウ・ ...自由詩2*21-4-24
もしもあなたが詩人になるというのなら- ホロウ・ ...自由詩11*21-4-19
頭痛の小悪魔- ただのみ ...自由詩5*21-4-18
対の羽- そらの珊 ...自由詩15*21-4-17
イメージの散らばり- 宣井龍人自由詩11*21-4-8
十四歳で死んでいったやつらに- ホロウ・ ...自由詩16*21-4-6
ロザリーはスクラップ工場の外れで- ホロウ・ ...自由詩7*21-3-14
反省なんかしない- ただのみ ...自由詩7*21-3-14
つぶやかない(二)- たもつ自由詩1121-3-12
海底99メーターの孤独- 梅昆布茶自由詩1121-3-11
老犬- 宣井龍人自由詩16*21-3-4
春のうた- 梅昆布茶自由詩1221-3-1
そういえばキミはバイキンマンが好きだったよね- そらの珊 ...自由詩9*21-2-15
出掛けなくっちゃ- クーヘン自由詩3*21-2-15
運命の分岐- mizunomadoka自由詩721-2-6
美しいヘマのしでかし方- ただのみ ...自由詩5*21-1-30
Fish_&_Chips,_and_Beer- 墨晶自由詩3*21-1-25
CR2032- 梅昆布茶自由詩921-1-25
ひと影- 服部 剛自由詩821-1-24
後もう少し- ひだかた ...自由詩821-1-24
供述- 墨晶自由詩5*21-1-24
「うまいこと大文字山描けてるね」ヒトデなのだが大の字とする- 北大路京 ...短歌221-1-22
収入のほぼ10割がドングリで「ドングリ払い」出来ぬと辛い- 北大路京 ...短歌621-1-22
サイレントチンドン- ただのみ ...自由詩8*21-1-16
中る- ただのみ ...自由詩5*21-1-9
小箱- そらの珊 ...自由詩721-1-7

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