コトバにしなくちゃ
わからないんだって
コトバにするから
けんかになるんだって
いいたいことためて
風船になった
どんどんふくらんで
はれつしちゃった
ひりひりするから
....
「あるところに花喰いという、花を喰う者がおりました。
年はまだ若く、どこかの城から逃げてきたとの噂もございました。
花喰いは澄んだ池の上に花のなる木を植えました。
その身重たさか ....
こんにゃくが泣くんです
キュッ キュッ って
から煎りされて
栄養は 無いんです
指でちぎったから
かたちは良くありません
みりんと出汁と砂糖
....
さくらも雪柳もなんだってああもこぼれるように咲くんだろう。
かたわらでぼとぼと落ちている椿の鮮やかに腐れるさま。
きょうも海が見えている。花曇り、ぼうやりとした稜線。
手を閉じたり開いたりし ....
風を眺め
風と語り
風を伝える
もうすぐ名前がなくなる村の
公民館の屋根のてっぺんで
風を聴き
風と歌い
風を奏でる
僕は少し錆びついた時間を
飽きもせずにつ ....
もう なんにちも
雨は降らないし 降りようがない
雨乞いの呪文も
もはや効き目は薄れ
わずかばかりの
水を流して
やり過ごしている
{引用=さかな 苦しいだろう
さかな 底に怯え ....
右足が重いと
おもっていたら
いつのまにか
根が生えていた
しかたがないので
歩きまわる
根をおろさずに
....
こがねの王冠をかぶった
いたずらにゆがむ顔
愉快だ、ハハ
水をさすピエロ
仮想めいてる存在が
黙ってなよ
君がね
くちげんか 地球儀を回す
すいーん すいーん
小 ....
辛いこと貯めこんで利子がつく
春を背に首から下だけで散歩
もう海はないから
自分が海になるしかない
君は言葉を持ちすぎて
詩人をやめた
紙の自転車では
見える所までしか行けない
全部で20本もある指
ひとつひと ....
夜のせいだ
むねが疼くのは
浚われたいとねがうのは
あばきたいと思う私の、まいごになって泣きそうな顔を
あなたはそうやって嘲笑うのだ
荒涼とした大地の上に
荒涼とした時空が
広がる
その
片隅を
写し取りたい些細な詞は
荒涼とした
影をなす
荒涼とした影の懐に
荒涼とした金属の
痕跡がある
....
白いひかりの内側で
やさしくもつれ合うものを
聴いていたかったのに
ただ、聴いていたかったのに
生きていてもいいですか、と問うよりも
生きていなくてはいけませんか、と問うほうが
....
私にとっての
文字はいつでも切実すぎて
弄んだりできないかんじです
常に
タスケテをはらんでいます
あなたに
むけての
真っ白になったページがほしい
いつからなくなってしま ....
ピピピピピ―――
心のアラームが鳴りだした
頭の中で
コトバたちが
跳ねまわっている
このムズムズ感は
脱皮の前の予兆なのかな
Are you ready?
変化 ....
動き出した車窓が
景色をゆっくり手放すように
やさしくほどかれる季節は
まだ寝ぼけていたい春の子が
ようやく
んー と
背伸びをしたみたい
かしこい子も
そうでもない子も
とにか ....
ひらひら舞う雪を数えた日
なにより優しい歌が耳に届きました
ひらひら舞う花を数えた日
なにより優しい歌は聞こえなくなりました
あの日生まれた約束は
今も静かに生きています
私の ....
透明な石になりたかった
あなたのからだを
ただ
通過するだけの
暴かれることのない
巧妙な嘘になりたかった
ひとのこころのくらがりに
....
死んだら
帰り道はないだろう
そんなことを考える僕
心の乱れを止められない
女だったらどうするだろうと
思いたくはない 僕は
心の乱れの中で
過去へ向かう
鏡の中で
煙草やめれてよかったね
痛みにはセロリだよ
予防にはストレッチ
きみはアスリートだったから
桜餅みたいな匂いの町を
強く清々しく
爽やかな別れの日にゆくだろう
....
あたたかくなり
さむくなり
三寒四温、
ひたひたと通り過ぎていく
少しずつ少しずつ
軽くなる空気、
匙でもきっとすくい取れないほどの
柔らかさ
季節の帯の端と端を繋げ ....
夏の立駐で
宙づりのア・ウェア
温度といい
風といい
夜
リネンの海で
かわいく葬って
また、次
こそげおちていく
応じている
わたしたち
かそ
かすか
かすがい ....
なぐなみみつめ
なくあほうどり
あほうとひにくる
にんげんのみこころ
ときやほしや
ははなるばしょへとながれた
なゆたのかなしみ
とはことなる
かなしみのゆれ
とあるひひるさ ....
指先だけをひっぱって
ちいさなお花に足とめて
桜の土手をうえに見ながら
ごろごろごろごろ花見する
疲れてきたらストレッチ
ワープしたけりゃHey!タクシー
帽子 ....
消えちゃいたい
消えちゃいたい
融ける雪みたいに
はらはら降る桜のように
誰にも迷惑をかけず
誰も悲しませず
消えてしまいたい
そんな夜もある
だけどわたしは人間で
....
昼休み、お弁当を開けると
中には凪いだ海があった
これはどうしたことだろう、
と電話をしても妻は出ない
それどころか、
海の中から聞き慣れた着信音がする
海が見たい、と言ってい ....
何が面白くて
大の男が
キャッチボールなんてやるのだろう
君と僕は
公園の片隅にある鳥篭の中で
黙りこくったまま
ひたすらボールを投げ
ひたすらボールを捕った
君の直球は
....
匣が匣として閉じられ
いづれ花が華として咲く
あわい希望を閉じ込める
包丁は包丁として布に包む
棘が棘として働くように
強い怒りはやわらかくしまう
箪笥の隅でみつけた ....
からだもこころもつらいとき
ぼくはやさしくなれる人間だ
それがわかった
それだけでもぼくには価値があった
からだもこころもつらいとき
あのひとはがんばってくれていた
....
四つ葉のクローバーはたまにあった
摘んでみると奇形だということが分かった
君もまた奇形だった
五体満足だったが理知の骨がない
幼年の輝く混沌、その奇形
大きな闇に覆われ、大きな光に開かれてい ....
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