綴じられた手紙の様に
 君の心を読むことができない

 それを
 どうしても知りたい

 僕のことを
 どう思っているのか

 今、自分が
 ごつごつした
 隕石に変身して
 ....
木造家屋解体
それは危険な現場だ
当然ながら周囲と現場を隔絶する
そして作業は始まる

まずは上からだ
瓦をはいで投げる
ポイポイと
深箱と形容される荷台に

梁と横木に乗っていな ....
ちいさなちいさなかっぱちゃん

あめふりあめふりだいすきさ

かっぱだからあめもみずもへいちゃら

おおきなおいけをぴしゃんぱしゃん

ぼくはおいけのかいじゅうだ

おそらのくもも ....
いつかもここへ座って空気を吸っていた
ななめに流れる道路、さかりをすぎたさるすべり
ひらかれた場所に座ってみわたせば
蒸発するいくつもの過去
【また きます】


「雨が降り始めましたから
みなさん もう いそいで 降りてください」
と云われて 震えた
そういわれて わたしは いそいで 
その場を離れてしまった

ほんとう ....
育てた罪を持って市場へ行った
飢えていたから金が
欲しかったのだ
金があれば食える
食えば生きていける動物に
僕はなりたいのだ


老練な仲買人は言った
自分で育てた罪なんか
売り ....
HONEONNA (骨女)


わたしの肩甲骨を
あなたの冷たい指先が
抱き寄せると

わたしの胸骨は
哀しく軋んで
あなたの裏切りを覚った

わたしの鎖骨を
あなたの嘘が ....
郊外上空/

図書館からコンビニまで
君の言葉が消費される
ビルの屋上では詩集が燃やされる
もう、僕は、
自分を疑っているんだ。
響きまくる音、音、音、
あらゆる音が郊外上空を支配する ....
今日は町内会の清掃活動日
今日は春のウオーキング大会最終日

近所のかみさんたちが
雑草刈りしている

 あいさつはしないほがいいな
  気付かれないように行った方がいいな

か ....
さよなら さよなら
季節は足早に過ぎ去って行く
あの頃の思い出も見上げた空の色も
今では遙か黄昏の彼方に

黄昏よ
いつの日もおまえはそばにいてくれたね
どんな時もその光に包まれれば
 ....
かつて
どこかで読んだ
斧はおちんちんの隠喩

その発想はなかったし
すぐに忘れた
私の斧は
君に
エノキと
言われてきたから

思い出したのは
借りてきた
オードリーのDV ....
あのころ書いた悪魔の詩は
どんなだったっけ

消しゴムをいっしょうけんめい動かして
きれいに消して かわりにたんぽぽの詩を書いたけど
きっと先生にはバレていたと思う

たんぽぽの詩は選ば ....
青く澄み渡った空に
シャボン玉が飛び交う
光を反射し
キラキラ
キラキラ

白いキャミソールの似合う女の子が
そのシャボン玉を
高台から飛ばしていて
それを
子供たちが
捕まえて ....
きりとる
春の桜の紅
夏の氷の青
秋の葉の黄
冬の山の白

きりとる
いつかの誰かが造った
黒い手のひらサイズの箱で
君の笑顔も
きりとる キリトル

きりとった残像
訴える ....
大型の
台風23号は
太っちょのトカゲ
のっそりのっそりと
近づいてくる
それなのに
生まれたばかりの
鉄人28号の子供たち
錆びることがない
超合金の裸ん坊
大雨が降りしきるのに ....
(知人)

友人ではないが、親戚ほど疎遠ではない。

最近は特に犯罪報道でよく見かける

匿名性を条件で被害者との関わりを能弁に語る者

推理小説の真犯人ではない。

現実の世界で ....
ぼくの産まれた家の梁に掲げられた肖像写真
セピア色の男は祖父だという
のっぺりとした老女は曾祖母だと聞いた
ぼくの子どものときから宙を睨んだ顔
五十年以上も表情を変えることなく
梁に張り付い ....
ぼくのすむ 高台の丘は みはらしが素晴らしい

ある風の強い朝 庭の柵がこわれて 

ぼくは 外の世界にでた

雨の日 ひさしのない場所ですごす


すこし 野性をとりもどす ....
 
夏の日差しをつめた小さなガラス瓶

机の上に ぽつり

砂に埋める勇気もなくて



 
{画像=140913144617.jpg}




僕たちはいつも何かに憧れ
僕たちはいつも何かに付き従っていた
特別な何かは空虚な私を満たして
あたかも違う何者かであるように
僕た ....
ぼんやり開いた窓から
生活の群体が 声とも
匂いともつかない無数の触手を忍び込ませ
夕べを小さく折りたたんで往く
界隈のステテコ爺のように
この胸を徘徊する諦めの ブラシのような足音
持ち ....
視覚に頼りすぎている

真っ暗、闇の中

視覚が遮断されると
他の感覚が鋭敏になる

真っ暗、闇の中

嗅覚、聴覚、触覚 、味覚
あらゆる感覚が敏感になる

自 ....
あなたのこと
嫌いになったと思っていたけど

好きになりすぎて苦しいから
わざと
嫌いになったんだと思っていたけど

ほんとうに嫌いだったのかもね

あなたのこと
好きだと思ってい ....
いくつかの
起承転結が
たとえば
レース編みの
小さな花模様のように
点在しているような
ひざかけを
(今朝、突然に秋が来たので、
 それが不意打ちであったため
 タオルケットだけの ....
ふたをする
という感覚

耳を塞ぐ
という感覚

たましいが
堆積して
そこにあって
そこにない

ぽっかりと草原に
ひざをかかえる
ような感覚

ちくちくと
腕に手の ....
ぼくらが産まれたころ
 産めよ増やせよ
政府の方針として人間の出生を奨励した時代があった
早く言えば 粗製濫造

ぼくら乱造された人間はお国のために死ぬこと
それが名誉だと…
他に役に立 ....
黒鍵みたい
しっぽでおへんじするよ
謳ってみて
汗でもなく
涙でもなく
果物から
液体が染み出てきて
それは
どれも芳しく
汗でも
涙でも
薬でも
ましてや毒でもないから
(万が一毒だとしても)
私はありたけを込めて
愛して ....
スパイダーマン
バットマン
スーパーマンたちが
こぞって
窓拭きをしている

ヒーローたちは
そこでは闘わない
闘っているのは
きみたちだから
地球上に一つしかない
と言われる石を持っている
それをわたしは
手のひらの可愛い琥珀に贈りたくて
釦を押す。  ....
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