大きな欅が伐採された
ものの半日かそこいらで
姿を消した
あっけないほど
たやすく
死んでしまうことは
こんなに簡単

雨を飲み
光を吸収し
息を繰り返し
いくつもの季節をその身 ....
角を曲がると
恐竜がいた

なんだかとても
しょんぼりしている

どうしたんだい、
と声をかけると
絶滅しちゃった…
と声を詰まらせる

仕方ないじゃないか
詳しい事情は知らな ....
黒い森に満ちてくる水の囁き
乱立した死を足元から咀嚼して
本能すら気づかないまま飼い馴らされ
鳥も猿もみな魚になる
愛の骸の揺籃は腐った銀河のよう
崩れ去って昼も夜もない今
柔らかな時計の ....
おいでんさい、おいでんさい

ここは誰もが座れる
椅子の広場さ

人は空に
空は蜂に
蜂は花に
花は大地に
大地は海に
海は光に
光は蜂に
蜂は花に
花は人に

なにに座 ....
浮き輪を
投げてあげたい無数の暗い努力の腕
アデューって挨拶を
輝く笑顔で友のためにする
好きなだけ
好きだから。


一番最初のまだ青い石榴の実は
眠るための大人の詩に
し ....
りんごを
横にスライスしていくと
星の形が現れた
こんなところに
ひっそりと
神様がいたことを
初めて知った
冬の日

湯気みたいな嬉しさを
胸であたためて
いっとき
死を忘れ ....
バケツに砂を入れてひっくり返して
ケーキ
おチビがスコップでぐさぐさぐさ
さして
遊んでいる

私は土いじり 癒されている

小春日和
桜を迎える心支度でもしたい

お兄 ....
今夜は満月 天に貼り付き 
煌々と現の恍惚を照らし出し
巨大なものに呑まれいく恐怖
束の間刹那だけ麻痺させて
街行く人の顔、
白くくっきりと浮き上がらせる
美しい本と空と地面があった
あるいてあるいて
夜空や
咲いている花を
吸い込んでいくと かさかさになったこころが
嬉しがっているのを 感じた
雨の日には 本を読んだ
子どもらのあそぶ
 ....
空にはやさしい雲がかかり
ぼくはストックをつかいはたして
ためいきをついたりしています

ぼくのなかに刃がないか検証してそれでも
缶チューハイを飲んだりしています

ぼくの知り得ない事っ ....
さとる君が
あい
と書く

愛 哀 相 藍 eye

さとる君が書く(あい)は
愛だというけど
僕は(あい)の中に
藍と哀と相とeyeをみつける
逢と合もみ ....
はじめて書いた文字は
まどかの「ま」だった
うれしかった
母がほめてくれたから

不思議の国のアリスを読んでもらって
気に入った言葉を
画用紙に集めて色を塗った

コタツに入 ....
寂しいのは怖いんです
心や
言葉まで
寒くなってしまうから

寒いのはいやなんです
子供のころの
冷たい雨に打たれた
終業式の日が思い出されて
通知簿を仕舞い込んで
悩んでいた ....
うそをついたり
ひとを泣かせたりして
パンくずを集めている
刺さりそうに白い
陽だまりをよけながら
ぼくの愛がはしってくる
うけとめよう
とすると
パンくずはみんな舞い
いく ....
おチビを連れて
冬の日
公園へ歩いてゆく

ほったらかしの木になってる柑橘
きっと期待のない味と思う
寂しいこころ
その木に 葉の裏に

うつせみ

寒さをしのいで生き ....
いとしいといわない
愛しさ
さみしいといわない
寂しさ

祖母と行く畦道
ふゆたんぽぽを摘みながら

手は
手とつながれる

枯れ野には
命の気配がして

墓所には
命だ ....
少し射に傾いて
右肩の方だけを床について
身を縮こませて
寝転んで見る

右目の玉だけを動かして
空を流れる雲を見ようとしてみたり

このままの状態で右手の小指を
動かそうとしてみた ....
毎日の両腕が
囲んでいる
空気や鞄の
大きさを見つめ

比べる相手も
いない掌の
隙間に挟んだ
ポケットティッシュが
歩き出す僕の
宇宙になった

冷たいビニールが
安っぽく ....
職場の会議で
白板にコメントを書いていた

物語と伝えるべきことを
コンパクトにまとめて
人を動かすもの
これって詩だと思った

詩のウイルスは
こうして生き延びていた

心が乾 ....
埋めなきゃな
その凹
ハチミツ
寒天
コンクリ
死にたい訳ではないけれども
毎朝大袈裟に 浮遊をさらに包む

人生が少しずつ速く伸びて
その場所へ齢と糧とささやかな幼い心を
献上でもするように 同じ手順で繰り返す

 ....
何につまづいてどこで倒れて
誰の手も届かないこの場所で
立ち上がることが怖くなったから
今は目を閉じて時間を戻そう

パールのネックレスのような長さで
繋いできたはずの思い出が揺れて

 ....
人生はネバーエンディングストーリー
地球は公転と自転を永遠に繰り返すわけじゃないのに

誰も知らない哲学がどこかの惑星で
発掘されるわけでもないのだけれど

僕たちは問い続ける自分に問いか ....
晴れた港の
防波堤を歩いた

コンクリートのひび割れから
小さな花は灯る
テトラポットは
夜ごと
組み替えられている
それらが
いつか砂粒になるまで
続いていくとしても
さかなの ....
曲がるトンネルに奪われた視界
両手にぶら下げたビニール袋は

あたしの歩く距離を知らなくて
ガサガサと立てる音に付いて行く

振り向いて欲しいお母さんの顔
あたしならもう靴擦れの跡を
 ....
世界で一番
小さな空港からは
一番遠くまで飛ぶ
飛行機が出るという

帰りの便はない
行ったきりそれでおしまい

だから飛行機も
使い古されて廃棄するだけの
年老いた機体ばかり集め ....
けれども雲はいつも太陽を仰いでいる
暗雲だから項垂れて地を見下ろしているとは思うな
幸福を見つけた者が全てを置き去りにするように
地のことなど顧みはしない
どれだけ雨が降ろうが雪が積もろうが
 ....
さびしい道化師は
観客のいないサーカス小屋にひとり
空中ブランコや象の玉乗りの夢を見る

もう雇い主なんていやしないが
故郷にかえるまえに思い出にあいにゆく

もう料金箱にはどんな人生も ....
午後を通り過ぎた影、踏みしだかれた詩文、血溜りのなかの指先、白紙のままの便箋、風が息継ぎをするときに聞こえる嗚咽は誰のものだったのか、忘れたことにした記憶が膿んだ傷のようにじくじくと抉り続ける理由 .... 電灯を持って 夜を渡っていく
陽に炙り上げられた煤けた空は
山影に 明かりをしまう

小指ほどの電灯をつけようと ボタンを押す前に
避け切れない車のライトに 身体は轢かれる
カーブミラーの ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かなしいおしらせ- そらの珊 ...自由詩12*19-2-2
ユウヤケザウルス- やまうち ...自由詩4*19-1-27
編み直される時間- ただのみ ...自由詩8*19-1-27
椅子の広場- 帆場蔵人自由詩519-1-27
サヨナラは、好きだから- 秋葉竹自由詩1019-1-25
りんごの神様- そらの珊 ...自由詩13*19-1-25
てんとう虫の知らせ- 朝焼彩茜 ...自由詩1119-1-23
今夜は満月- ひだかた ...自由詩719-1-22
置手紙- 田中修子自由詩1719-1-21
ぼくはもっと無知になって- 梅昆布茶自由詩619-1-21
あい- 世界世紀自由詩2*19-1-20
誰に弓を習ったの?- mizunomadoka自由詩1519-1-20
冬の雨- 立見春香自由詩1519-1-19
パンくず- はるな自由詩319-1-19
冬のお空の蝉- 朝焼彩茜 ...自由詩6*19-1-18
小さな散歩- そらの珊 ...自由詩2019-1-18
生態模型- 坂本瞳子自由詩2*19-1-15
駅前- ミナト ...自由詩219-1-14
議事録詩人- イオン自由詩3*19-1-13
窪地- 砂漠枯自由詩319-1-12
屑しながら- 朝焼彩茜 ...自由詩719-1-9
目眩- ミナト ...自由詩219-1-8
うた2019- 梅昆布茶自由詩1219-1-8
冬のパズル- そらの珊 ...自由詩17*19-1-7
お母さん- ミナト ...自由詩219-1-7
空港ピアノ- やまうち ...自由詩11*19-1-7
幸も不幸も- ただのみ ...自由詩12*19-1-2
コラージュ2018- 梅昆布茶自由詩12*19-1-2
ただ赤く塗り潰して- ホロウ・ ...自由詩5*19-1-1
夜の中- 為平 澪自由詩5*18-12-31

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