あなたの瞳は
地球ほど小さい
渦巻く星の雲浮かべ
光に濡れる黒い華

――めぐすり ひとしずく

恩恵とは湧き上る涙
乾いた世界に満ちて溢れるもの 

柔らかく羽ばたいた
ひとつ ....
(制作)進行がはっぱをかけるので
窓から逃げだした。

ドアが激しく鳴っている。
ベルも激しく鳴っている。

「うああああ!!!」と叫んで
僕は駆け出した。

UP日に追い立てられた ....
私は会社に絶望していた。私は上司からパワハラを受けて、心に深い傷を負い、一時休職しながらもかろうじて復職した。だが、私に対する周囲の目は冷たかった。私は自らの受けたありのままの被害を幹部に .... 冬の暗い夜に
遠くから聞こえくる音は
線路の断末魔である

パソコンの光だけは
部屋に拡がって
四隅の闇に吸い込まれていく

誰も世界につながることはできない
誰も外に出ることはでき ....
 

ゆけなかった

ひび割れた空のかけら
拾い集めて
黒曜をながした月光
あなたのような
静謐
いだかれながら
緩やかに枯れてゆく
水底の
片羽根なくした
蝶を

想っ ....
54才
Honolulu






今日の出来事である


道端に女子高校生の心らしきものが
無造作に転がっており
交番に届けるか否か随分と ....
寒い冬の夜に
赤い提灯と屋台の車
そこにおじさんひとり。
マンションに囲まれた
住宅地に赤い光と屋台と煙
香ばしい甘い焼き鳥の匂いと
屋台から流れるラジオの音

"いらっ ....
ニュースに続いては経済ナウです
最近「遠慮交際」と言われる
新たな交際が広がっています
これは、誰かとの交際を求めて
お金を支払うのではなく
誰かと交際したくなくて
お金を支払うというもの ....
大きくはない講堂で
詩人の声がしている

詩人の声は講堂よりも小さく
低いところを這うように響くから言葉のつぶは分からない
絨毯だけが分かっている
水を吸い込む時のように、そこだけが深い赤 ....
夕暮れがやって来る頃決まって私の腕に止まる君
ねぐらへ帰る途中なのだろう
一羽であることもあるし
友達を連れてにぎやかにさえずることもある
いやもしかしたらきょうだいだったのかもしれない
あ ....
永遠の 青薔薇への妄想は 
尽きぬけれども

生身の姿と 写真や動画が違うのは 
仕方のないお話だけれども

やはり 蛍のラジウム光のような色合いと
実際見た時の LED光のよう ....
雪のような歌がある
静かにふってきて
いつのまにか景色を一変する
真新しい一面の白紙を前に
こころ躍らせる者
昨日を忘れてしまい
ペンのように立ち尽くす者
雪のような歌がある


 ....
また道路に死体がありました
カラスが群がっていました
車たちは知らん顔で通り過ぎるのです

また道路に死体がありました
いつ死んだのかもわかりません

私はみなかった
なんの死体なのか ....
氷点下の空から、シャーベット状の月が、地上眺めて苦笑い。
そんなところで寒いとか言うなよ、なんて。

遠くで木星が、白い息を吐くような、夜明け前。
駅のホームやバスの停留所
そこからすべては始まりすべては終わっていく
人生を中継する固定点として
いくつもの人生を交わらせてきた
駅のホームやバスの停留所は
人生の仲人として
 ....
父が玄関先に佇んでいる。
綺麗に仕立てたスーツを着て。

奥の部屋から出てきた私に
父は聞いてきた。

「俺は、いつ死んだんだ?」

私は一瞬
間を置いて答える。

 ....
         151204
もう少し頑張って
細石になりましょう
そして奨学金を貰い
学問を究め
巌となりましょう
それが我が小国民の
生きる道です
チョコレートなんぞに
目を向 ....
何者かはわからない
狐のお面を着けた
誰かが
ぼくをじっとみつめていた
紅い鳥居の陰から
何かを呟いている

よく聞こえないので
誰なの? と
聞いてみると
ぼくだよ
と応える
 ....
きれいな人が 大きな昆布の束を抱えて
ピアスの石が イルミネーションに煌く
街のざわめきの中で 抱えなおした昆布の音が
雪が舞っている 北の海の潮騒に重なる


あたしは帰りに寄ったス ....
三角が重なりあって
巨大な円になる
深海に夢をみるアンモナイトたちは
そろってそんな夢をみていた
彼らの正体は遠い宇宙からやって来た
謎の生命体だったのだ

その生態は人々の背中に宿り
 ....
「アニキ」
「そのサバの味噌煮うまくない?」

うん

「自閉症のアニキ」が最近少し元気になって
おりてきて「居間」で「ゴハンをたべる」

「その春菊の胡麻和えうまくない?」

う ....
コンビニの駐車場と壁沿いの喫煙所の側で
畑とその向こうのアパートを背景に
ひなたぼっこをしている2匹
にゃー
にゃー
細く甘えた声で私たちを見上げる
にゃーっていってるね
2歳の子の ....
めずらしく混んだ帰りの電車で、
空いた座席に座って、
向かいの窓に映る自分を見ていて、
ふと、昔のことを思い出した。


小学校五年生くらいのことだと思う。
Y君という友達のアバートで、 ....
とびっきりの笑顔ひとつください
おいくらでしょうか?

こころの痛みを鎮めるお薬ひとつください
どこかにありますか?

曇りのない青空のもと
もうお気に入りの傘も要らないと
言ってくれ ....
太陽が大爆発したあの時、僕の頭の中ではゴミ収集車の音楽が鳴り響き、郷愁とは言い難いさみしい気持ちで満たされていた。

燃え盛る破片が隕石となって地球に降り注ぎ、人々の阿鼻叫喚が温泉のように街中で溢 ....
3が降っているお店を見つけた。あまりにもたくさん降っているので、ウィンドウの左端に溜まってプルプルと震えてるみたいに見える。これはきっとサンプルなんだろうと思って3の一つをつかんで引く(pull)。す .... ゴミがあった机の上は
ゴミ箱よりもゴミが多かった

ゴミ扱いされるより
ゴミ扱いする奴がゴミだった

淋しくて飛び出した都会は
田舎よりも淋しかった

叶わなかった夢は
叶わなかっ ....
「芸人ヨシダリアンの新発見伝コーナーです
 先ほど映像、すごかったでしょう
 今日は、スタジオに、あのエスカレータを
 開発した設計課長の杉本さんにお越し頂き
 ました」
「よろしくお願いし ....
目が口ほどにモノを言う人たちに囲まれて
君の視線のフィラメントが闇のように漂う
人見知りがひとり 見知らぬ人たちと
待合室でチェスの駒みたいに包囲され
遠くから黙々と頭を打つ冷たい秒針は亡霊だ ....
アパートメント二〇二の壁の裂傷
フラグメントの終焉と彼女の吐瀉物
ポリスの出動はいつでも間に合わない
彼は絶望の寝床にうずくまったまま
ダイヤルの記録は悲鳴のような声ばかり
テー ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
めぐすり- ただのみ ...自由詩18*15-12-9
アニメーターの独り言。- 梓ゆい自由詩2*15-12-9
真実- 葉leaf自由詩315-12-8
ジュラルミンの冬- 藤山 誠自由詩2*15-12-7
うつほ- レモン自由詩29*15-12-7
- 溶融自由詩315-12-6
焼き鳥屋さんの詩- 自由詩8*15-12-6
遠慮交際- イオン自由詩9*15-12-6
朗読の講堂- マチネ自由詩7*15-12-6
すべての梢は止まり木である- そらの珊 ...自由詩2515-12-5
日日草系- 藤鈴呼自由詩6*15-12-5
歌が聞えてくる- ただのみ ...自由詩21*15-12-5
道の脇にころがったワタシ- 朧月自由詩415-12-5
無題(仮題:苦笑い)- 天竺葵自由詩115-12-5
ターミナル- 葉leaf自由詩215-12-5
もういちど砂になって.- 梓ゆい自由詩4*15-12-5
もういちど砂になって- あおば自由詩6*15-12-4
異体- レタス自由詩6*15-12-2
グルタミン酸- 藤原絵理 ...自由詩13*15-12-2
重力幻想- レタス自由詩4*15-12-2
サバの味噌煮- モリマサ ...自由詩4*15-12-2
にゃーにゃー- たちばな ...自由詩11*15-12-2
街の灯- スプーン ...自由詩315-12-1
priceless- 梅昆布茶自由詩19*15-12-1
ソレイユ- wakaba自由詩215-11-29
12,976歩- こうだた ...自由詩5*15-11-29
無念ゴミ- イオン自由詩3*15-11-29
追い越し禁止エスカレータ- イオン自由詩2*15-11-29
ひとしれずゆくえしれず- ただのみ ...自由詩18*15-11-28
すべての夜は悲しみの膝元にあり- ホロウ・ ...自由詩5*15-11-26

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