ブランドのバックの中に流れ星集めて明日換金するの 本屋で万引きしたレモンが硬い カナリアの歌に合わせずカチカチとメトロノームは冷たく動く それは時を越え届く手紙
――封筒は茶色く変色して
だが土色の背中に亀裂が入るように
そうして新たな啓示を告げ知らせる妖精が
花弁のような華奢な翅にその霊妙を巡らせて
そよ風とワルツを踊りなが ....
なにが入っていたのやら
わからないのだけれど
綺麗な包装紙や箱

おふくろが
いただきものの
高島屋なんかの包装紙なんぞを

ていねいに折ってあるものが
押し入れの隅からときどき ....
美しい言葉を
うすぺらいと
思う人もいる
人の心や現実というものを
わかっちゃいないねと
笑う人もいる
そこへたどりつくまでの
流した涙を知らずに
美しい言葉を
幻想だと
突き返す ....
頭蓋骨にぽっかりと穴の空いた人は
心にもぽっかりと穴が空いたようで
表情は少ない。
手の震えは、脳味噌の痙攣で
その人の手の震えは、僕の心を痙攣させる

その人の無表情の時間は次第に長くな ....
やさしいやわらかいものばかりに
ふれてしまっていると
ひりひり、ひり
としたいたみのあるものをだきしめたくなる
ふあんやあんしんやそういった
ことにかんけいするのかもしれない

 ....
駐車場に車を止めて目をやると

2階の窓が明るい

携帯で電話



これからすることがあるので
今日はちょっと



すぐに窓は黒くフェイドアウト

駐車場に取 ....
誰かが外から力をねじ込んだ
固く ギリ ギリ と
{ルビ蜷局=とぐろ}を巻いて震える はらわた
突き上げるような衝動!
目を見開き
歯をむき出して
喧しくシンバルを鳴らし 
── 鳴らし ....
もうそろそろだと
祖母は言う
おかいこさんのからだが透けはじめると 
そのうち糸をはきだして
楕円のおうちで
別者に生まれ変わるのだと

その不思議な虫は
一日中
桑の葉を食べている ....
Lサイズの西日が

Sサイズの町を照らす頃

Mサイズの犬が

SSサイズの猫と

キッズサイズの路地へ入り

LLサイズの夕食を済ませ

フリーサイズの庭で眠るのです。

 ....
台風一過
雲一つない青空
仰観すれば…
あれっ蜘蛛一匹

秋なかば 
部屋を覗くお日様
そして
スパイ ダー
 
秋の朝陽は低く輝き
燦々と紅葉を照らしている
頂きの前は
これ以上ない空の青さ
エッジの効いた青さで
山を目指す街の人たちには
これ以上ない休日の
癒される風景だ
まるで絵葉書のような ....
私はわたしの重みだけで倒れて割れる

痛みの断片を寄せ集めて
出来上がったわたしを私は消したいのに
身体の内側から鋭い切っ先に刺されて
抜けた髪の毛の断面からすら血がしたたる
私の中身はわ ....
 私たちが
 自分を創り終えるのは
 いつなのだろう

 たとえば、
 どこかの建物の一室で
 最後の息を一つ吸い
 そして、吐き

 その胸の鼓動が
 ついに沈黙する時
 あな ....
 
前略 わたしはぼちぼちです

あなたはいかがですか 草々

追伸 ぼちぼちだといいな



 
寝ても覚めても
 迸る感情
君の事を想いつつ
朝日が昇る
まだ形状の定まらない
 流体の太陽

金床に流し込み
躊躇の槌で打ちつける
超高温の金属は
赫灼と輝き
理性 ....
大人になっても子どもの姿
{ルビ蓑蛾=みのが}の雌は{ルビ蓑=みの}の中
雄が訪ねて来るのをじっと待つ
翅も持たずに交尾をし
卵を産んで死んで往く

大人になっても幼いこころ
美しく濃い ....
秋風のなかに
ほんのわずかに残された
夏の粒子が
午過ぎには
この洗濯物を乾かすだろう

通夜、葬儀の放送が
朝のスピーカーから流れて
犬が遠吠えを繰り返す

香典の額を算段して
 ....
じっと目を合わせて
見つめてしまえば
もう、こっちのものだった
森羅万象の奥行きを潜り
泡立つ呼吸音に身を委ねる
壊さなければ訪れない静寂に
あてがった指 時間を悔やんで
包まれた喪服の相容れない微粒の黒
引き千切って 逃げ出すのもいい

やがて更新 ....
ショパンのノクターンを演奏している
サンチョ・パンサ号という
ふたりで名付けた彼女のグランドピアノのことで
彼女は、音が死んでいく、と悩んでいる。
音楽の師匠は、ちょっと綺麗な言葉じゃないけれ ....
セピア色の銀板写真に
固定されたあなた
肋骨の浮き出た体で
西瓜を喰っている姿に
戦場の匂いはないとしても

あの夜
炎にあぶられた身体は
反り返り 跳ね返り
決意は ぱちぱち爆 ....
断らずに済むのなら
だれも傷めず済むだろう

自分だけが傷めば済むだろう



弱音を吐かずに貫けば
士気は下がらず貫けるだろう

自分だけが背負う重みを貫けるだろう


 ....
秋の向こうに{ルビ欹=そばだ}てながら静かに燃える木の葉ほど
老いの門口 艶やかに {ルビ靡=なび}くことができようか

ひとによりけり だが

誰も自分が想うほど 美しくも醜くもなく
ま ....
生きづらいな
なんて時々生意気にもおもう

ただそれは誰かが対処できていることに
自分なりの対処法をもたないだけだろう

経験値はできれば幅広く多く積みたいものだ
子供達以上にドラクエに ....
そのキリトリ線は曖昧だから
うまく切り抜けたためしがない
だけど秋生まれはいつだって
短い季節に恋い焦がれてる

なんて半分は嘘
秋模様を切り取ろうとしたことは
後にも先にも一度しかない ....
【あたらしい一日】

ところで
どこともなく金木犀の香りがして
新しい季節の梢で すずむしが
昨日より すこしスローな音色の 今日を謳う

ところてんしきに
としごろてきに ....
アスファルトに打ちつける
雨の勢いが強くなり
せっかくの買い物も少しずつ
憂うつさを増していた

家に帰れば君がいるだろう
早くしよう
と足の動きが速くなる
最近キスが足り ....
Lucyさんのおすすめリスト(6469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ブランドのバックの中に流れ星集めて明日換金するの- 北大路京 ...短歌214-10-12
本屋で万引きしたレモンが硬い- 北大路京 ...自由詩214-10-12
カナリアの歌に合わせずカチカチとメトロノームは冷たく動く- 北大路京 ...短歌414-10-11
敬愛- ただのみ ...自由詩15*14-10-11
包装紙- 梅昆布茶自由詩2214-10-11
赤い月はノクターンを奏でる- そらの珊 ...自由詩17+*14-10-10
その人の笑顔- ……とあ ...自由詩18*14-10-9
いきづく- かんな自由詩9*14-10-9
サフランモンブラン- 芦沢 恵自由詩21*14-10-8
誰ももうネジを巻くな- ただのみ ...自由詩22*14-10-8
偏愛- そらの珊 ...自由詩2414-10-8
無意味を巡る意味のある現代詩- 左屋百色自由詩16*14-10-8
窓を開ければ- イナエ自由詩7*14-10-8
木曽の御嶽山- ……とあ ...自由詩7+*14-10-8
「ハンプティダンプティ」- 桐ヶ谷忍自由詩9*14-10-7
人間の完成- まーつん自由詩18*14-10-6
前略- 殿上 童自由詩24*14-10-5
融鉄- 凍月自由詩16*14-10-4
美濃夢詩びと- ただのみ ...自由詩19*14-10-4
まえぶれ- そらの珊 ...自由詩2314-10-4
媚びを売る- 無花果自由詩3*14-10-4
◎ほうずき- 由木名緒 ...自由詩11*14-10-3
音と言葉について尽きない話- りゅうの ...自由詩10*14-10-3
挽歌- イナエ自由詩11*14-10-2
傷つくための選択肢- 千波 一 ...自由詩414-10-2
ひとひとひら- ただのみ ...自由詩21*14-10-1
25年目のおっぱい- 梅昆布茶自由詩15*14-10-1
秋模様を切り取って/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩5*14-9-30
ぷれぜんと_三篇のオムニバス- るるりら携帯写真+ ...16*14-9-29
79円- かんな自由詩15*14-9-28

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