からだじゅうがジンジン哀しい
だあれも悪いわけでもない
空がまあるいわけでもない
それでも謝ってしまうのだ
なみだで夜道の外灯たちが
お花畑んなってにじんでいるよ
....
少女は ある年の四月からというもの バラードの中のヤマネだった
両親と同じ名ではなく ヤマネだった
冬眠のように まどろんで
春眠のような いつくしみで育てられ
ひかりが はねようが ....
空は青くて
当たり前だし
雲は白くて
当たり前だし
夕日は赤くて
当たり前だけど
月が赤いと
なんか不気味で
理屈を知って
賢くなって
なんか僕らは
小さくなった
....
さかのぼる 水晶のような 水滴が
高速バスは雨の中を走ると フロントガラスの水滴が
同じスピードで のぼってゆく
静かな行列が たゆまなく のぼってゆく
そんな様子を何時間 見続けてい ....
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美しいものは汚されるためにあるのです。隠されたものは暴かれるためにあるのです。邂逅のように、再会のように、死別のように、僕はどのような重力とともにでもこの映像の糧の中を泳がなければならな ....
私は歓喜した。私は恋愛がわからぬ。私は非リアである。詩を書き、文学を読んで暮らしてきた。私は硬派である。コーヒーはブラックしか飲まない。そんな私が女子から一粒のチョコをもらった。オリゴ糖入りで頭がすっ ....
誰かに似た人を
好きになり始めた
結局僕は
面影を頼りに
ふらつくクズ野郎だ
どこかの教会で
浅い金属が鳴る
頭のなかで幾つか答えが浮かんだ
八月の終わりの
猫背の信号機を
....
凛と張った送電線が朝の冷気に共鳴し
スクランブル交差点の信号が一斉に赤になる頃
私は私が私であったことを証明できる
数少ない証言者である。
温んだ泥からガマガエルが顔をだ ....
虹がきれいに出たからって
ぼんやり眺めて
こころ奪われたりしません
わたし詩人ですから
ただ その七色はもらっておく
雲が猫やクジラに見えたからって
気にならないし
一切興味あり ....
なつかしい
お菓子のような言葉いただいて
泣けてきそうな気がして
ひきしめる
今日はまだ
終わっていないから
一枚の紙を
折りたたんでいく
半分に折れば
にぶんのいちの面積の
しかくが出来る
そこには
重なる相似形
出来上がりの形を
思い描きながら
そっと指で伸ばしていけば
ちいさなさ ....
待っててくれ
いつまで?
かならず行くから
それまでもたない
からだが?
こころも
からだもこころも?
そう
そっちに行ったらどうなるの?
からだ ....
雛あられも鬼に投げたい
時計の針が午後にすすむ
ぬかるみに片方の足をつっこむ
目に見えぬ羽虫をよけるような、
ぞんざいなしぐさでカーテンを閉めた
部屋の卓上に置かれていた
....
あなたはもう
星をたべるのをあきらめて
だんだん肌がふやけるのも厭わずに
プラスチックばかりたべている
みずうみ一面にふやけたあなたの胸のあたりに乗っかって
見あげたらビスケットのた ....
甘いお菓子をあげよう と
つれてこられた壁のうち側には
びっしりと塩の結晶が生えている
塩をなめながら
つま先だちでのぞいたそと側では
こちらと同じように
塩辛い結晶がきらきらとか ....
――なんの欠如を
怖れているのか
踊りたいから踊るのだ
何が悪いか阿呆ども
元来人は踊るもの
踊って歌って
笑って泣いて
怒れるものが人なのだ
鳴 ....
眠りから目覚めてしばらくのあいだぼくは不安なことのない世界にいられた。
息子と公園で遊んでいちど家で仮眠をとった。
夕方のひかりがベランダから射している。布団のおもてがすこしひんやりしてい ....
痛いの痛いの飛んでゆけ
痛いの痛いの消えちまえ
ぼくまでひゅっと
ぼくまでひゅっと
痛いの痛いの飛んでゆけ
痛いの痛いの消えちまえ
悲しくなりたくないだけなら
....
強い力を持つものは
最初は敬われ
次に怖れられ
そして憎しみの餌食になる
ブルーカラーが背広を着るか
心が軽いと歌いますか
お仕着せを着てみますか
青焼きほどに魅力的ですか
旋盤から切粉が身をよじる様にですか
ツルハシの先端を起こすに適切な位置 ....
どこにいてもアウェイ
あんなにも森田童子を大声で楽しく唄う奴は負けない
ほころんで、揺れて、
待ちわびて、揺れて、
愛されて、色づいて、
愛されたくて、匂って、
踏みつけられて、手折られて、
ずぶ濡れて、さらされて、
....
{画像=130302095338.jpg}
めんこい めんこい
ちいさな いのち
どうやら わたしに きこえない
おとで おはなし してるの
しんどうで それが わかるよ ....
夕飯に缶詰をあける
100均の鯖缶だ
閉め切った部屋に
さかなの匂いが充満する
ろうそくの灯りの中
....
僕及びheのHELLO!という挨拶
# おはようございます。昨晩はよく眠れましたか?
朝六時に起きて顔を洗う為に一階に下りたら、
昨日までぴんぴんしていた金魚 ....
1.湖畔に佇む1本の孤独
2.湖面を滑る1羽の憂鬱
3.季節は旋回しながら降
りてきて
4.あらゆるものの輪郭が
緩やかに尖っていく頃
5.1本の ....
おひなさんが右か
おだいりさんが右か
日本の位置によって違うらしい
隣のおっちゃん婿養子
気にしているのは
居場所なのかな
だいじにされてる
ペットの犬を
連れながら
ふ ....
{引用= こがらししとだえてさゆる空より
地上にふりしくくすしきひかりよ}
埠頭の水たまりに
月がこごえはじめている
真夜中には
かげもまた針のようにゆっくりと ....
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