冬の朝
狩心

喧嘩はマイナスばかりではない
より良くしたいと同じものを見つめるために努力している
この世界が自分の認識で作られたもので、自分以外だれも居ないのではという、子供の頃の孤独と戦っている
そしてそこにあなたがいると、信じている

怒り、喧嘩して、嫌いになるかもしれない、しかしそこでもし、同じものを見つめる事ができるなら、また、
話しかけてはくれないか

とぼとぼと歩く冬の並木道は美しく、
果てしなく長い

人の笑い声が聞こえて、辺りを見回しても、人の姿は滅多に見つからない
その時わたしは、自分が人に笑われて馬鹿にされているとは考えない
もし仮にそうであったとしても、笑ってくれて良かったと考える
もしくは、自分が知らないところで、誰かが笑ってくれていると捉える
もしくは、本当に自分が関係のないところで、誰かが何かで笑っている世界があると捉える
そして、それを伝えてくれた耳に感謝する
そして、それを届けてくれたお茶目な神様に話しかける

「わたしはまだ歩きたいのです。

 寒さから守ってくれる衣服がいとおしいし、
 腹ペコな胃袋もいとおしいのです。」

空は快晴で
耳に当たる強い風がまた
あなたのことを思い出させる


自由詩 冬の朝 Copyright 狩心 2016-12-14 10:15:31
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