すべてのおすすめ
暖かい灯火を抱いて
真っ白な肌は
羽が積もるのを待っている
ルビーは血の色
瞳の色
真実を咀嚼して
淡い炎で
赦すのです
隙間に光を集めて
閉じ込めた心を
透かしたら
温 ....
あんな 最近気づいてんけどな
あたしの胸んとこにな
ちっちゃいお姫さんが住みついてるねん
こないだ
心臓がぴーってやぶけた夜があってんけど
そんときにな
破れ目のむこう ....
きみから放たれた愛しい種子は
酸素に混じり肺に吸い込まれ
潤んだ空間にじわじわと溶ける
熱いため息が吐き出されたとき
そのあまりの重さに
飽和状態であったことを知る
きみの ....
大事な人はいつもなにも言わない
それはだめだとか これをしろだとか
黙ってる私から遠くない場所にいてくれた
しわのある手でなぜてくれたあの人も
こわい顔で横をむいたあの人も
それでもいること ....
ニュートラルな空気
僕の頬に触れているけれど
そこにあることすら忘れていた
ペダルを踏み込む
ふらつきながら動き出す自転車
そこにあった空気を押しのける
次々と 次々と
....
この鞄には仕事の道具1(商品見本)が入っています
この鞄には仕事の道具2(料金表)が入っています
この鞄には古い電池が入っています
この鞄には子供の写真が入っています
この鞄には貰った御守りが ....
シャンプーハットを被って
カッパと言い張った
100%天然素材そんな物体は
本当に人間に害をなさないのか
いつか全人類が僕だけを残し
死んでしまったら
それは愉快で ....
滴るような影が覆う
窓ガラスにも無数の痕跡を残しながら
実体の無い掌が感覚を撫でていく
階段の暗がりは質量を増し
無音
外は雨
彼は目を閉じたまま
静かに耳をそばだてた
カーテンの隙間で
光が踊っていた
整えた呼吸に
蝶が舞う
微かな羽音は
外へ誘い出そうと
懸命に響かせて
私の闇を掻き回す
手の平は温かいのよ
父の温もりも
母の温もりも
薄 ....
極東の列島を斜陽が染める頃
コーカサスの空は真っ青に燃えている
極東の海に三日月が沈む頃
文明の交差点・カイバル峠は荒れ狂っている
星々より静かにせめぎ合う
神の法 と 血の神話
....
この命をみんなの為に使えたら良いのに。
この命をみんなの為に削れたら良いのに。
そしたら、思い残す事なんてないのに。
これは自己犠牲なんかじゃない。
....
筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた
引いた朱色は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳無さそうな
地平線があり
空 ....
料理は嫌いではない
むしろ好きなほうだ
ゆっくりと作った品々を
家族がおいしそうに
食べている様は小気味いい
だが
作るのが苦しいときもある
そんなときは
台所に座り込む
....
いーち、
にーぃ、
さぁーん!
四丁目の公園のわきを通ると
子供たちが叫んでる 一斉に
数を数え
数と数えられ
くたびれくすんだ任意の整数が
時速5キロの自転車で
....
小さな掌に握り締めた片道切符
縁日の人込みに紛れた赤い鼻緒
引き千切れなかったモラトリアムの鎖
終わってしまおうと噛み砕いた白い錠剤
でくのぼうの首に巻きついたネクタイ
裏切りと同じ色に ....
手離したはずの選択肢
見渡すことの優越感と
逆戻りする緊張に枝分かれして
毛細血管に絡み付きながら
そっと微笑みに呼び掛けている
遠くなった残り香は
脱け殻を捨てることを拒んだ
....
一人の夜を過ごす 僕は冷たい雨の中
ささやくその声 佇むサボテンは共に聞く
アゲハ蝶のようにヒラヒラと舞うことや
アポロに乗った搭乗員のように
空や宙を旅することは出来ないけれど
この大 ....
こえぇ、こえぇ、まじこえぇ。
明日あたしは退院すんだけど、
退院=ふりだしに戻る、なんじゃね?と
せつなく思ってみたりして
そうだよ
それが
本音だよ
こえぇ ....
かみさま ほとけさま
ジーザス・クライスト
わたしは明日退院します。
あなたがたの名前を呼ぶからといって、
今までの人生の懺悔や反省をするつもりは毛頭なく、
わたしが幸せになるこ ....
またしても
夕焼けに因縁をつけられる
丁寧に塗り直したばかりの
ちょっと自慢の金メッキは
緋色の光に呆気なく溶けて流れ出す
またしても
夕焼けに喧嘩を売られる
行先のどっぷり染み ....
人は自分を見付ける為に生きる。
自分を見付け、愛する為に生きる。
自分の求める「完璧」に成る為、
自分に足りない「何か」を補う為、
誰かを愛する。
私達は ....
金魚はきっと世界を弾丸に替える目を持っているでしょう。
静止しているか光速の平行移動で過ぎ去る世界しか、彼にはわからない。
一心に水を蹴るのは、少しでも世界を動かすため。
動く世界を渇望している ....
暗い窓の外に雪が降る
雪の色は灯りに映えて色を返す
窓を隔ててそれは揺らめきながら私の前を過ぎ
消えていく
落ちたかどうかはわからない
地面は窓の枠から遥か遠く離れたずっと下
きっと私 ....
新宿駅連絡通路できれいなひとに呼び止められた
朗らか過ぎる白い歯並びと
しなやか過ぎる姿勢の妖しさと
「あなたがあなたらしく生きているとき人は美しい」
白い歯並びからのぞく跳ねるような ....
いつまでも自分だけは
変わらないと思ってる
そんな甘い考えを
持ってる自分が嫌いで
自分のことを嫌う
その自分もまた嫌いで
いつまでたっても堂々巡り
僕の好きな僕はいない
結局 ....
目には目を
目蓋にはものもらい
いつまでも憎しみを握っていられない
自分の握力の無さを嘆くべきなのか
歯には歯を
歯茎には歯肉炎
いつまでも恨みを呼吸していられない
自分 ....
貴方がド♪なら
私はミ♪
私がファ♪なら
貴方はラララ♪
素敵な和音
楽しく重ねて
美しいハーモニーを
貴方がド(怒)なら
私はシラ(知らんぷり)
私がファ(不安)なら
貴方は ....
大事な友が死んでから、
一つの命が絶えるという事の悲しさを知った。
ずっと一緒に笑っていたかった。
お前の事を思い出さない日はない。
だけど、
それでも、 ....
何も考えなくて良い。
人が造った光の造形物を肴に、安酒を煽る。
聞こえるのは虫の声と、遠くをゆく車の音だけ。
嬉しい事も、嫌な事も、
この時だけは、思い出さずに ....
移り変わりの雑踏が庭を塗り替える
浮わついた駆け引きなんかじゃなく
思わせぶりな後ろ髪にやはり騙された
自己防衛の意思がむしろ
赤い眼鏡をかけていることを想像させる
発信源は未だ ....
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