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ひかりをみつけたよ
人が踏みゆく
黒いアスファルトのなかに
埋まっている
埋まっていた
だけど
誰も
拾わない
拾えやしない
だいあもんどなんかより
き
れ
い
どこ ....
願い事叶うなら とりあえず抱きしめて
永遠は作れない そんなこと知っている
あなたとは 分かり合うつもりなど ありません
本当のことなのに どうしてそう悲しむの
もう一度抱きしめて ....
友が育てたバラの花びらを
ポプリというものにして
ひと壜 私にくれた
大きなガラスの広口壜にいっぱいに詰められた
枯れた花びら
乾いて 色も抜け落ちた
かさかさの花びらに
香りが ....
からだという
枷をひきずりながら
とぼとぼと囚人が
やってきた
まどろみのなかで
わたしはうしなわれ
再生してゆく
あかんぼうのように
泣き叫ぶことが
できるだろうか
砂浜 ....
あたいはしがないエレベーターガール
箱に入って一日上がったり下がったりしている
こんなんじゃ彼氏だってできやしない
あたいは孤独なエレベーターガール
人件費削減の為に
近々箱を追われ ....
ハラハラサイタハナノシタ
キンギョハオヨグヒラヒラト
アカイコロモヲフルワセテ
....
燭台のともしびに羽虫の燃え尽きるように
夕陽を沈ませてはならない
銀色のリングのような月を黙って見送ってはいけないのだ
彼女の涙を数えてはいけない
きっとすぐに溺れてしまうだろうから
....
どうして人は、人の不幸を喜ぶのか。
あらそうと、残念そうな顔をしておいて
その実、興味半分に成り行きを知りたがり
ネホリハホリ聞きたがるのか。
そうして、人の不 ....
海辺のね、小さなレストランに行ったよ。
行きたいお店があるんだよねってあのこが言うから
ふたりで出かけることにしたんだ。
近所のバス停で待ち合わせ
時間通りに来た僕を
....
時折カラオケでシナトラのMy Wayを
米語で朗々と悦に入って歌い上げるひとがいる
しかもシナトラの歌い方を真似てブレスまでそのままに
しかし わたしは問いたい
あなたはレコードでもなくC ....
たとえば
悪意であったなら
オブラートに包んで飲み込む
たとえば
優しさであったなら
丁寧に蒸留したあと
春色のカプセルにして
冬に打ちひしがれた小鳥のために
蒔いておく
た ....
好きはみんな違うから
わたしの好きと
軋むかもしれないけれど
明日行くよ
「隣はごめんです!」
と、叫んだけれど
本心だけど部分だから
だけど
....
「ママ!ママぁ!」
真夜中私を激しく呼ぶ声の元に行き
いつも通り右手を差し出すと
大事なお人形を愛でるかのように
それを自分の胸の前でぎゅっと抱き締め
再びすやすやと寝息をたて始める
....
陽射しは澄んだ冷気を纏い
静かに微笑んでいた
病床から起き上がる母親のように
すると蒼白い時と仄暗い人の群れで編まれるはずの朝が
心なしか ふと暖色に染まり
視線は飛翔してはまた憩う 小 ....
愛染夜曲をききながら
たいして飲めやしないお酒をちびりちびり
いつの間にやら夜が更ける
*愛染夜曲 http://www.youtube.com/watch?v=gwc ....
あなたにあげる
おおいぬふぐりのあおい花
うぐいすのなきごえ
おひさまのあまい香り
はるの日のはじまりを
....
からっ風に吹かれ
あなたはひとり
どこへ往く
寒かろう
たったひとりでは
あなたの暖となり
ともに往き ....
凍る
水の表面で
足先から
凍ってゆく
満ち欠けの
潮騒のように
訪れては
去ってゆく
感情に
感覚が
乗っ取られる
肩の上に
降り積もる
雪は
道にできた轍を
消そうと ....
冬をついばむ
くちばし
幼い蕾が
羽ばたく季節の夢をみている
今はまだ色を持たずに
たくさんのおみくじが
今年の枝に結ばれて
羽ばたく明日を待っている
少し前まで
小さな ....
なくしものはないと
あの子は云った
わすれものもないと
あの子は笑うんだ
いつかの夕やけが ぼくの肩にとまった
片手に乗せた鳥が とおくへ飛び立った
宙を舞う羽の しなや ....
僕が好きなものを、キミは嫌いで
キミが好きなものを、僕が嫌いだったりもするけれど
それでも、僕は、キミが大好きで
キミも、僕を、大好きだって言ってくれた。
それで十分だ ....
人がいないことのかなしさ
戻ってこない哀しみがおおう
巻貝の自由だってもうちょっとましかもしれない
ただ居ても伝わらないかなしさが一番だったかもしれない
いつも人を否定しながらそれ ....
あなたのかたい頬
思いのほかやわらかくて
その冷やかな瞳にも
熱い涙は宿るのだが
心の奥深くに一つの扉があって
それは故郷へと繋がっている
絶対零度の沈黙
この地上の何よりも冷たい場 ....
目がさめて
なすこともなく
壁にうつる影をみている
となりであなたが
光だね
と
言った
そのとき
どうしようもなく
たとえようもなく
わたしは
あなたでした
....
みえない森の方角から
霧を纏い
しなやかな足どりで
私の窓の下に来る
ひかる夜露に足を濡らし
銀色のうぶげを欹て
耳をすましている
胸を刺す
たしかな気配
明かりとり窓のはるか下
....
ほら
めかくしをすれば
大丈夫
この世の全てのかなしみを
わたしの手で
隠してあげる
あなたが
もういいよ、といったなら
指のすきまを開けましょう
朝
目覚めて
しずしず ....
強さとは野蛮とは何
研ぎ澄まされた刃で誰を斬るのか
姑息な闇はもういいとおもった
死がもたらすものの方が正直だと
首を刎ね八つ裂きにしても僕は生きるのだろうか
キンメリア ....
僕の家の水道水には
カルキとカルマが含まれている
カルキは浄水器で
取り除けるかもしれないけれど
カルマはおいそれと
消えて無くなってはくれない
僕は毎朝
カルマで顔を洗 ....
えら
背びれ
くちばし
翼
囚われている
その範囲からの逸脱は
一方には死
もう一方は生を意味する
彼にはその水槽こそが出発点であり
前提であり結論である
保障され ....
クリスマスの思い出よりも
去年の反省よりも
新年の目標よりも
昨日
暗い路地でゴミ箱を探っていた老女に
私は親切にするべきだった
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