すべてのおすすめ
それは私の宝物
気が付けば口にする
歌のように
触れられないし
触れられることもなく
ただ佇む
だけれどそこに確かに存在する
あなたとわたしを連結する
振り返り、微 ....
海に行きたいと思った
また、冬に身を投じ、雪まみれにならなければならない
その前に、できるだけ平坦で、広大な場所に行きたかった
もともと、すべての生き物は海からはじまった
コンビニで食 ....
アールグレイを飲みたい季節になった
必ずミルクを先に注げと
脳内の英国人が作法にうるさい
記憶の断片で
お茶を入れると出てくる記憶
わかってるわよと独りごとを言い
たっぷり砂糖を入 ....
グレン・ミラーを聴くと
時々泣きそうになる
陽気な音楽なのに
父を思い出して
どうしてこんなに
切なく聴こえるのか
レコードに針を落とす父の
背中が見えるようだ
振り返 ....
この石の中では
絶えず雨が降っている
そう言って一粒の小石を
娘の手のひらに載せた
その人は叔父だった
いつでも青いマントを着ていた
血の繋がりはないけれど
とある出来事があって ....
生き返ろう
しばらくぶりの きょうだから
せぼねをゆかから
少し離して
元気 ということを
そらせた腰のちょっとへこんだあたりに
滑らせて
生き返ろう さあ
きょうだから
ま ....
ちょっと難しいことを
百人の私達の中に
セイウチの数を数えよう
セイウチは足が早くて
あっという間に廃れてしまう
ので
そんな
セイウチの仲間に おのれを数えよう
おのれを ....
カローラ
ライダー
看護婦の井田さん
ここでモーニング娘の
二文字しりとりモードを
避けるため
私はポスティングを始めた
ポスティングが右の奥歯に
絡まって来る
戸の援護射撃に
絡 ....
シルバーカーと一緒にね
まだ51歳なのに色気ないけど
それがすっぴんのわたし
シルバーカーと一緒にね
会いに行くよ
冥土の土産に
もう、余生だよね
ナイフとフォーク使えなくて ....
いや、むしろ語れないほうがいい。
あの空をみる
黒水晶の
あの空をみろ。
ドーナツの穴に住み
植物や動物と会話する
周りを囲んだドーナツに
扉が開くことがあり
人が訪ねて来たりする
右手を上げて少しあいさつ
「おはよう」だったか
「おやすみ」だったか
どちら ....
物置を痛打されて
私は憤った
畏友だけは痛打しないでくれと
ダースベイダーに頼めば
ダースベイダーはミッキーマウスの
ごみ箱をぐしゃぐしゃにして
序でにピノキオのごみ箱も
ぐしゃぐしゃに ....
死にたい病の私が今も生きている
消えたい病の私が今もここに居る
全ては天使が答えを教えてくれたから
希死念慮は霧散し
私は愛に満たされている
たった1人でもいい
無条件に愛してくれる人がい ....
言葉が絡まって出てこない時、
無理に言葉を紡ごうとはしないで
空を仰いでみる
私の悩みなんてちっぽけなもので
誰かに同情される価値もない
言葉が出てこなければ
詩を書くのを中断すればい ....
わすれそなこと
わすれへんて
ようゆうわ
ひらめいて
これやがなゆうて
さんぽやった
な
加速度て
正も負もあるんやな
わすれたいこと
わすれへんても
ようゆうわ ....
陽射しの下に
人が集まって
笑いが起きる
日々の小さなグルーヴを
ありがたく思う
そんな大げさな話ではないけれど
たとえば
心無いものと出会って
戦士は剣を抜き
心優 ....
眠気に負けそうになりながら
家族の帰りを待っている
予定の時間はとっくに過ぎ
心配をしながら待つことしかできない
連絡しても
おそらく返事はないだろう
1人で遊び歩いているはずもない
....
秋の横顔は
暮れる空を向き
旅立ってゆく鳥の影を
ただ見送っている
あなたも早くお行きなさい
手遅れにならないうちに、と
バスは来た
回送だった
けれどいったいどこへ戻るというのだ ....
毎日 生まれ変わっては
新しい私になる
何度でも死んで
何度でも生き返る
古い私を脱ぎ捨てて
新しい私を生きるのだ
新しい私は
昨日まで勇気がなくて
できなかったことをする
失敗 ....
眠れない夜には
好きだった歌を口ずさんでみる
眠れない夜は
無理に眠ろうとしないで
夜がふけていくのを楽しんでみる
明日が辛いからって 眠らなくても大丈夫
なるようにしかならないんだから
....
続けることに意味があるんだ
上手いとか
下手だとか関係なく
好きなことであることに意味があるんだ
いくら上手でも
嫌いだったら続ける意味なんてないよ
それ以上 上達することもない
世の中 ....
小春日和の週末は
外に出たいと翼が泣く
翼の持ち主である私自身は
外出するのが億劫で
特大アンケートに答えてる
どんなに翼が泣こうとも
出掛ける場所が見つからない
小春日和の週末は ....
蒲公英の繊毛には色がある
白色は視覚化されるが
赤、青、紫、橙は花の妖精しか見ることができない
その色によって着地点は既に決められている
人間の心も同様である
人間の妖精は太古に滅んだ
....
夢中になていた頃を思い出したくて
純粋に夢を追いかけていた頃を思い出したくて
古い引き出しの中をひっかき回し
古いアルバムを必死になってめくる
心の底から沸き立つ想いはいったいどこへ消えてしま ....
夢の中で私は旅に出る
船に帆を張り
宇宙という海へ出港する
デブリなんかに邪魔させないで
意気揚々と船出する
目指すは明るく輝くシリウス
コールドスリープなんて利用しないで
ワープを ....
ソーシャルクラブで
アリが大量発生して
借金の履行が必要な事を悟った
無い物は写真入れだけではなかった
ジェームスディーンも居なかった
稲穂が揺れても
アリは増殖する
ソーシャルクラブの ....
ゆーらりと
死のただ中で生きている
明滅するたましい
骸骨が怯えている
カタカタと音を立て
ボルトが緩まり 腐食する身体
錆びついた心に映る闇と光
絶望か諦めか
すべてを受け ....
意識はふくらみ 肉体から浮き上る
こどもの手に握られた風船みたいに
実体のない 軽すぎるガスで ぱんぱんになった
自我――今にも破裂しそう(でなかなか破裂しない)
が 明後日の風に弄られる
....
その部屋に入ると
うず高く降り積もった埃と
かび臭さが鼻について
忘れ去られていた時間を思う
もう 何年 何十年と誰も足を踏み入れず
部屋の存在すら忘れてしまった
大事なものがたくさん保管 ....
雨が降っていて
部屋が暗いので
昼ひなか電灯をつけ
本を読んでいた
一冊読み終えた頃
午後の日が
レースのカーテン越しに明るく射してきて
半透明のゼリーの中から
外を見ているよ ....
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