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人は一人だと知ったのは
夕暮れの空き地に隠れたときだった
もう帰るもんかと思ったけれど
戻るしかない自分を恨んだときだった
なぜ子供は親を選べないの
なぜ生まれる場所を選べないの
親は ....
私達はいつだって独りで。
けれどどんな時でも、一人で在った事なんて一度もなくて。
気が付けば隣に、前に、
時には後ろに、誰かが立っていて。
....
一
筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた
引いた朱色赤は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳 ....
今年最後の海を
あなたと見られたらよかったのに
秋が死んでいく
波音にはさまれて一秒ごとに
振り返るばかりの悲しい日々を
忘れるのに何年もかかるだろう
人と人が出会いそして別れるという ....
目の前のシルバーシート
半分だけ腰掛けて
杖をつき
キラキラのマフラー
この行き先について案じているから
パックリしたポケット
手を伸ばせば簡単に抜き取れそうな財布を抜き取る
そんな想像 ....
二人の思い出が
ぼやけていく
握った手が
離れた速度で
君からの手紙は
まだ引き出しの中
揺れる日溜まり
あの日の歌を口ずさむ
望んでも戻らない
手紙を読み直すことは ....
気が付くと音が止んでいた
いつもより時間が経つのが
早い気がする
雨はもう上がっていて
日はまだ差さないけれど
射し込む予感はあった
燃やされる堆積物に
湿った身体をそっと寄せる
釣り ....
海のビタミン吸い込んで
さざなみに抱かれたいの
君が新しいワンピースを着て
ベランダで僕を見てる
ピアノを海に投げ込んで
遠い世界に歌を贈ろう
今年初めての海を
あなたと見られて良か ....
湧き出る水のある川をめぐって
ダムという池をつくるそうです
下の村では 水がとぼしく
水よ 水よと叫んでいるそうです
上の村では命の川と
崇めている老人は次々しんでいった
川はだれ ....
試行錯誤の裏の裏
銀色の鎧はマニュアル運転
カリスマもでるは変形顔面
理由の価値は1億よりは軽い
信頼を叩き潰すのは
蟻の行列
心の奥より沸き上がるのは ....
その町には 薔薇の舞う季節がある。
薔薇の花が 花びらではなく 花個体そのものが
ほたほたと降って来るのだ。
その季節には一面が薔薇の花で埋まり
昔ながらの洋服店も 学校も ガソリ ....
また 低気圧がやってきた
気分が乗らない
何もする気がなく
だらだらと眠る
ジャージャーと
水の音
またあいつ 手を洗っている
もう30分以上も
イラつく
なんで
....
夏のそらばかりが 身をせめる
南風の吠ゆる 島の岬に
母のかたみの 赤い櫛で
髪を梳く
罪を乞うでなく
罰をあがなう 身にもあらず
まばゆく うれしそうに
紺碧色に待つ 海 ....
飛んできた花びらはお使いの途中
なんて書いてあるかは
太陽次第
掴んだって無駄だよ
ほら
もう
見えない
レモンソーダみたいな恋はもう ない
泡が綺麗だね
君が そう言った
....
樹齢いくつとかわからないけれど
ぼくより長く生きていることは間違いない
その身体のあちこちは皮をはがされ
表面に色の濃淡を作り出している
そんな老木のたくさんある枝のたった一本に
か ....
ふと目を上げると向かい側には同い年くらいのひと
高尾山にでも登るのかいかにもって雰囲気で
ひと待ち顔でおしゃれなデイパックを開けたり閉めたり
わたしと言えばパン教室のお友達を待っていて
忘 ....
自分を求めてくれる
自分を必要としてくれる
そういうモノに
ヒトは依存する
低気圧は急速に発達しながら
日本海を進んでいるんだという
静岡県では
注意報ではなく警報が出ているんだと
アナウンサーはいう
こんなに激しい雨
全部洗い流せばいい
泥、花、
眉 ....
長いトンネルの先
君を見つけたのはいつだっただろうか
薄暗さに慣れた僕の
からだをくるんだあたたかさに
立ちすくんで息を呑んだ
君の真下を歩いてゆくよ
熱い旋風に身を焦がし
夜に冷え ....
裏切られた・・・!
私は貴方だけを信じていたのに!
私には、貴方だけだったのに・・・!!
何か約束をした訳ではない。
けれど二人の間に ....
貴方の心に手を添えることで
貴方が楽になり
私が生を知り
それで2人が
今を笑えるならそれでいいと思う
貴方の胸に耳を当てて
その音を確かめて欲しいというのなら
私はいつまででもその ....
新鮮な墨が降り注ぎ
今日も新しい夜になる
昔の夢も 昨日の夢も
すべて洗い流されて
路傍の黒に宿って眠る
瞼の裏の死神が子守唄を歌い
今日の夢が昨日を殺す
旧い世界が死んで
....
愛してるの響きだけで
強くなれる気がしたのは
気のせいでした。
ちょっとスピッツ聞きすぎてました。
必要以上に。
恋心を音楽に乗せて、なんてふつう。
それよりも、誰もつけないよ ....
ゆふれいは
いると思う?
きいた 君がふいに
消えてしまいそうで
抱き寄せた
僕はいきている?
きいた 君は笑って
僕の胸に顔を埋める
こんな風にずっと僕らは
ゆふれいは ....
見わたすかぎり
あおあおと
海原
さみしげに
小舟が一艘
のどがかわいて
哀しくなった
水はこんなにあるじゃあないか
いのちによく似た絶望が
きらきらと
世界の途切れる ....
ずいぶん冷たくなった
雨粒が窓を打ち付ける
暗闇の部屋に響く
貴方の笑顔のように
ぱちぱちと
私の心に染み込んでくる
肩と肩が触れた瞬間から
手を取り合って
些細なことにも
一喜 ....
君の素肌に触れた日は
忘れもしない
君が十九の秋でした。
僕の心は君だけを
思い焦がれて
千々となり
集めて鈍く燃えたのです。
誰にも言わず
誰にも知れず
躊躇する手を最初 ....
スノビスムの撃鉄を起こし
シャルル・ド・ゴールに降り立った
着陸までは青空だった
雲の上だから当然だ
愛やその他の悪意を捨てて
身一つで旅に出るならば
そのような悪意から逃れられず
....
私達が生まれながらに持っているコレは、とてつもなく重い。
ソレは最初、両親が支えてくれる。
私達が一人で歩き出せるその時まで、
ずっと抱え続けてく ....
その後のこの期
夢のなかで
私はまだ
逃げも隠れも
している
この期に
およんで
い ....
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