すべてのおすすめ
やける痛みで何度も寝返りをうち
あなたはわたしの
名を呼んでくれたのだろう
受け容れられないと知ったら
そのあとのことなど考えられない
凍りつく鏡に心を映す
力などなくして
それ ....
カメはなんで歩くのが遅いの?
「甲羅が重いから」
「足が短いから」
いろんな言葉があるよね
カメは遅いなんて思ってないよ
カメはカメさんだからなんだよ
....
家は深く埋まるように石灰岩の石垣に囲まれている
来襲する猛烈な台風から屋敷を守るため頑丈な
けれどその石垣を越え いや崩しながら
夜な夜な犯しにやってくる
波がある
生け贄を求める ....
高野山僧侶四十名による声明
坊主になれ坊主になれ坊主になれ坊主になれ
坊主になれ坊主になれ坊主になれ坊主になれ
坊主になれ坊主になれ坊主になれ坊主になれ
坊主になれ坊主になれ坊主になれ ....
冬の{ルビ至=たどり}ついた日
海峡は慈悲のない 風でした
限りなく動揺する
どこまでも
消え去る端をも
わけ広げる海風景
北風の冷たさに波頭は白く飛沫をあげ
人などだれ ....
月をみていた
風の流れで 雲が激しく流れていた
まるで 月が大急ぎで走っているかのように 映った
月は変わらずとも
雲や風 その日の様々な影響で 変化してゆく
....
「いつも笑っていられますよう」
寒さを忘れて ひたすら願っていた
温かさに包まれていた
あれから…小春日和が続き あの温もりが此処に在るような幻想の中にいた
や ....
自覚がない
でも あたしの肩は
パンパンに張っている
他人にコリを指摘されて
気づく
足の先端も冷たい
脚も冷える
上半身は熱いのに
冬でも半袖ワンピに
綿カー ....
正しいことなんて知らない
正しいことなんて在るのか
ただ一つの正しいことなど
そんな言葉を抱えたままで
世界と対峙するからまよい
流されるだけなのだろうか
空が燃えつきそうな夕刻に ....
落ち着かない ざわめきばかりの都会(まち)に
今年も また クリスマスがやってきた
しけた ビル街の 四辻に出来た吹き溜まりから
流れる イルミネージョン 眺めてひとつ 吐息する
....
神楽坂を下る
「いっしょに帰ってもいいですか?」
「あぁ」
宴席でのお酌も拒むあなたと
いっしょに帰る
ーー 合評会の後だから?
ーー 「ゆきうさぎ」が好きなのかな?
....
2010
----
Dear Kyosuke
サンキュー フォーユアレター。
とても嬉しいよ。 Ho, ho, ho.
京介君は、たいへん 良い子にしてるんだね。
とても偉 ....
険しくも山を越え遠く獣道を辿るひと。冬枯れたすすき野原に歩き疲れ、ぺちゃくちゃと噛みくだいた米の粕をぺっ、と吐き出しては、また道を行く 。
夢みれば夢を追いたくなります。
街をさまよい ....
新興住宅街 新興住宅街 俺は大っ嫌いだ
見通しがいい 見通しがいい やたらと見通しがいい
人影がねぇ 人影がねぇ 昼間は人の臭いがねぇ
公園から続く 緩やかな坂道
バットを担いで 自転車乗った ....
君の家への下り坂を
夜の空気をひきつれて
自転車はひた走っていく
白いコートの女性は
電話越しに笑う
コツコツと地を叩く靴は
打楽器のよう
二人の少年は
マウンテンバイクに乗っ ....
うんうんと首を縦にふる
なんだか良いこと舞い込んでくるような
ダメダメと首を横にふる
良いことなんかどっか行っちゃって
なんだか悪いことだらけな日々となってしまうような
こりゃダメだ ....
携帯をにぎりしめる手がかじかむ頃
うちのハートも西高東低
はよかけてこんと、もう知らんよ
めしいの め
とうめい傷を
おしあてました
みあゲル のでした でも
ても 叩き落し
ても 踏みつけ
ても 凝らし 床に
うち つけ ないすれすれの
( られ ....
けろっとしたかおして
ぶなんな こたえばかりさがしてる
でこぼこも じょこびょこも なんにもないじゃない
そんな おめん うしなってしまえば
いいのに しろすぎたつるんとした おめん
あいつ ....
日本人は
源氏物語を禽獣の所業とは言わない
日本人は
赤穂浪士をテロリストとは言わない
日本人にも思想というのは
一応 存在はするのだけども
思想が規範となることは
原 ....
温められた皿が食卓に置かれている
「私を彩って。そして汚して…。」と
上気した白さで語りかけてくる
アンティパストでは物足りないと言いたげな光沢で
ゆるやかなフォルムの輪郭を際立たせている
....
ぼくは いつも何よりも 彼女のことが たいせつで
ぼくは 彼女を愛してた
ぼくは 彼女を愛してた
彼女の望む幸せが 叶えば良いと 叶えば良いと...
....
咽がカラカラよ
潤う体とあがる呼吸に
甘く香る枕が湿ってく
ください、くださいと
髪が揺れる
笑う貴方に
私はそっと泣く
震える携帯電話
一瞬目線を向けただけ
無 ....
長かった闇のトンネルも
出口はあるようだ
微かな光が目の前に一点
何度途中で
「闇の中で死んでも構わない」
と諦めかけただろう
やっと
やっと。
さあ今 ....
月にいちど血の塊を産む
生まれなかった卵と一緒にトイレに流す
私の体は痛む
痛みは臍の下から生まれて体中に(つま先までつま先まで)
それは生まれなかった卵の為に
じんじん じんじんと
....
山の中の切り株
風で倒れた木は切られ
まるで抜けた歯のよに
風が通るよ
私はそこに座り
下を見下ろしていた
彼が落ちて行ったのは
この場所からだった
偶然という言葉で
かたず ....
{引用=
1
水が
押し寄せている。
2
外は、寒いからね、
3
蓋のない瓶の中に
私と
君と
泡と、埃と
唾を
浮かべて
4
恥らいを捨てたあ ....
もうだいぶ
寒くないだろうか
と
青空に
その返事は
要らない
背中を丸めるのも
ふりかえるのもいつも
僕のほうで
そこが
暖かいことも知っている
南へ ....
ひとみを閉じていればいい
こころを閉じていればいい
電車が通過する前の
空気と地面の振動が ....
ぼくらは
いちども
愛してるよ
好きだよ
と
言い合ったり
していない
多分
私の片思いだから
ぼくらは
いちど
またねという
さよならをした
だ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294