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メゾピアノから入る旋律を
僕はとても気に入っていたんだけど
どうしてもイメージ通りに弾けなくて
いつも最後には
鍵盤をぶっきらぼうに掃除しあと
それでも静かに蓋を閉めた
あのころ優しく ....
「僕のレゾンデートルはオナニーです」
一見正しそうだけど、「僕がこの世の中に存在しているのはオナニーです」って意味だから、これは間違いです。「僕はオナニーする
ために生きている」という意味ではな ....
いいわけが思い付かなくなった
こじつければ無限にあった
あの頃は確かに
言葉は弱い私たちの
味方だった
* * * * * * *
体育館の
高い窓を見ていた
仰げ ....
せかいをあげるよ
そこできみはひとりぼっちになる
おもう存分たのしんでおいで
雨が降っている。わたしは埋葬する。恋のような、後悔のようなものをを埋葬する。小さなものを。浴槽に腰掛けてひやりとした刃をあてられる。剃り落とされる。粟立つ。あなたの顔が見えない。膝元に屈み刃をあて ....
今日も病院へ行った
お水とティッシュを買って行った
廊下ではもうお腹の大きい妊婦さんが
痛い痛いふうふう言いながら
旦那さんに背中をさすってもらっていた
彼女は具合がやはりよくないよ ....
街も人もびしょ濡れで
だれもきみにかまうもんか
いいから
こっちに来なよ
岬の突端にある一本杉
その根元に猫の額ほどの草原
崖下に望める港町は
なだらかな坂のある町で
火の見櫓以外高い建物もなく
斜面にへばりついた
小さな小さな灰色の箱の集落
漁船が停 ....
「僕んちは、4丁目のレゾンデートルの403号室」です。
君、それって「メゾンデーモン」の間違いじゃないですか?「メゾン」はすみかのこと。「デーモン」は悪魔。でも「悪魔のすみか」というマ
ンション ....
一杯のバーボンとブルース
煙草と笑い声
マスターの髭
子連れの君
何故だかわからないが
限りなく
幸せなシチュエーション
何も足さない
何も引かないって
このことかな ....
午後の風がきみの髪をなぜる
ああ、とてもいいにおい
ぼくは小さな蜂になって
きみの、ひまわりの笑顔にとびこみたい
甘ったるく歌ったり
背伸びして空をかじったり
きみの気まぐれな野性に
....
今日はまあなんとか
明日もやりたくはないけど など
贅沢言って日が落ちる
日が落ちてからの仕事だっても
終わったら明日は明るいから
楽しい
ああ ああ
今日はよかったっすか
....
空回りする日々
孤独に怯える日々
現実と理想のギャップ
世界に入り込めずに
また殻に閉じこもって
駄目なやつだと自分責めて
悲劇のヒロイン気取って
自分を否定するのは
もうやめ ....
仕事帰りに、
本屋さんへ行って、
「たまごくらぶ」という雑誌を買う。
彼女が、妊娠したのだ。
ためしに、
『膣外射精 妊娠』で検索すると、
膣外射精は、避妊ではありません、と書 ....
寝苦しい夜は
ジーンズに着替えてドライブに出かける
お気に入りのナンバーと
静かな車道
また明日が来るなんて
当たり前だけど当たり前じゃない
俺の夜はこれっきりかも知れないけど
....
oh! Fカップ
憧れのFカップ
瞳閉じれば
面影のFカップ
野球拳で負けた君を
脱がそうとして
おもいきり
ひっぱたかれた
痛くて嬉しい
Fカップ
来年の今頃は
....
○
△
□
○と□は似ているようで
□と○は同じでない
□と△は似ているようで
△と□は同じでない
共に感じるということと
分かったような気がすることも
似ているよう ....
画面の中には写真嫌いの
ふてくされた顔が
画面いっぱいにあって。
ふと不意に幸せを感じた。
小さな小さなことの積み重ね。
物を言わない大人の人。
....
想像して
そこはふかい水底で
わたしは引き金をひく
ためらいなく
なめらかに
あなたは貫かれる
(だめ
痛みは
想像しないで)
ほのぐらい水底で
ゆっくりと赤い糸をひく ....
世界にはたくさんの場所があり
たくさんの営みがおこなわれている
その日、僕が
することを選んだのは
床屋に行き
髪を切ってもらうこと
ひどく ....
「一人でディズニーランドのフィナーレに上がる花火を見た。
水族館の多面体ガラスドームに、ダイアと花の観覧車が映る時
すごくきれいだと思ったけど、同時に私が人生に欲しいものって
何だろうって ....
それはきっと些細な事で
幾重にも続く過程の先に
変わらない未来だけがまざまざと在り続けるだけ
変化が在ったと云う妄想だけの私は耐えきれずに崩れる
それはきっと些細な事で
幾重 ....
一ヶ月と一週間が並べられていて
レジの横には揚げたての一昨日
握りしめた過去を払って
少しばかりの現在を手に入れた
耳から聞こえる一寸を繰り返して
片手じゃ足りない隙間を集めて
....
できる
けどしない
あなたは
わたしに
なんでも
けど
しない
私はどう足掻いた所で
スッテンコロリン
女以外のなににもなれない。
生まれて死ぬまで哺乳類の
女とゆう生き物なのだ。
その女って生き物を時折ウザく
感じるときがある ....
{画像=110831002002.jpg}
夜の
瑠璃色の涼気に
夏は
フゥとため息をつき
頬杖をついて
浅い眠りを眠る
薄青い羽虫は
闇の中を飛翔するであろう
夏の夜に
....
終わったのだ、
叫べば 誰かが振り返る時代は。
日常の退屈の端境期で
それに気づいた不幸
俺は愚民だ
お題目のように 繰り返す
俺は愚民だ
他人様の 気を引きたくて
....
いつの間にか
消えていた
もうずっと
言葉を失くしていた
大事なものが
人ごみにのまれていた
ぎこちない優しさが
哀しみになった
そ ....
赤の鎖が 手足に食い込んでゆく
薔薇のうみのなか
催淫はもう身体を支配している
胸の上にのしかかってくる重圧感
息を吸い込めば 香る 甘美
薔薇の棘の痕 舐めるざらついた舌
拒否したい ....
ぼくはずっと、
ぼくという人間が、夢見たことや、
苦しみが報われたり、
いつか救われたいと願うことが、
すべて、
恋愛によって明らかになるものだと、
信じてきたようなところがある。
....
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