すべてのおすすめ
長い冬も
もうすぐ
終わる
寒い
寒い
雪の季節も
峠を越した
春は
旅立ちの季節
巣立っていく者たちの季節
春は
出会いと
別れの
季節だ
君の
笑顔は
....
あかねしたたる夕焼けこやけ
一尺五寸の袖ひるがえし
もみじのみちの落ち葉ふむ
振りからこぼれる緋色の襦袢
肩にながるるその髪の
さんごの櫛のその細工
川辺でうつむきあらう血の
い ....
子供たちを寝かしつけて
朦朧とした頭を抱えて
ただジュースを飲みたいがために
サンダルを突っかけて外に出る
雨上がりの真夜中
起き抜けの身体はまだ夢の中
視界は頼りなげで
僕 ....
他人の病気は
うつくしいのだ
見舞いの言葉を
喉でとどめて
細った鎖骨を
じっとじっと見る
わたしはわたしを
一秒たりとも
許しはしない
のだけれど
それがなん ....
雨上がりの濡れた空気に
しっとり染み込む芳香は
垣根の向こうの金木犀
乾き始めたアスファルトに
規則正しくむちを打つのは
子どもが回す赤いなわとび
吸い込みすぎて重たくなっ ....
{引用=眠れよい子よ
月がほしいと泣く君よ
闇夜の空に手を伸ばし
きつくきつく握っても
月はその手をすり抜けて
君の心を絞めつける。
ほしいほしいと泣けば泣くほど
月は君を支配して
....
影響
少しだけの賞賛が
少しだけの満足が
少しだけの尊敬が
少しだけの裕福が
それが人生の全てだ
と気づくのに人生の大半を費やしてしまった。
少しばかりの賞賛と
少しば ....
たとえばみせるために
死の予告をしたり
とめてほしいがための
自虐行為を
無くしてしまえと魔法を使ったら
世界は平和になるでしょうか
違法という名でとりしまって
すべてを削除していったら ....
期待に答えるふりをして
いち、にの、さん で ストップ
サイドステップとあっかんべ
まんざらでもないようだけど
足下、気をつけてね
知ってか知らずかどうでもいい
偽物だって ....
「東」
筋違いの愁いを下瞼に溜めたまま
勘違いの寝グセを直そうともせずに
東のゲートが開けば光とともに流されていく
煌めいているふりをしながら流されていく
....
トビが啼かずにまるく飛んでいる
白い朝の港の防波堤は
カラスの群れで
黒く染まっていた
ひゆん ひゆん ひゆん
と息をしている
ひゆん ひゆん ひゆん
と啼いている
ひゆん ひゆん ....
あのときあいつはああ言った
あのときあの男はあたしを笑った
あのときあのひとは助けてくれなかった
あのときやつらは追い詰めた
あの言葉、あの態度、あの時あの時あの時あの時あの時 ....
シャワーが浴びられない
赤の蛇口と青の蛇口を上手に開けないと
熱かったり、冷たかったり
今夜は何べんやってもダメ
シャワーで洗い流したいのに
濡れた髪が心までまとわりついて
上手に蛇口 ....
その唇を貪って
爛れた瞳には牙を。
爪を立てれば腐った皮膚は剥がれ落ち
貴方の最奥-ナカ-の大事なモノを暴き出す。
このコエは曝された赤い血肉に纏わ ....
その摩訶不思議な調べは、
けして妖魔を封じる術の音などではない
草木も眠る丑三の刻にひびく――
あえて眠らぬ者たちへと告げる、
慈・悲・喜・捨の警笛だ
幽かに香水の匂う背広を纏って
俺 ....
好きなのに
あなたに
言えなくて
愛しているのに
あなたに
言えなくて
はじめて
キスした
ときめいた
胸の鼓動
あなたに
プロポーズされ
戸惑っています
恋の予感
....
誰も居ない街の
小さな家の壊れて音がでなくなった
ピアノの前に腰掛け
ふうっと大きな息を吐いて
埃まみれな黒のボディを見えるようにしてやった
そして音の出ない鍵盤を必死に ....
ブランコに乗って 今度こそはと 宙を舞うの
宙舞って 行きつく先が あなたじゃなくとも
頑張れって 言われれば言われるだけ 頑張らないあたしは変なのかなあ
あなた ....
今日は嫌だけど明日なら会いたい
そういうこともあるの
嫌いなわけじゃないの
(愛してもいないけど)
好きよ
今は電話に出たくないの
....
「しーっ」
声をひそめた
二人の小さな世界は
好奇心とドキドキで
光を放つ
幼い横顔の天使は
森の奥に住んでいて
いつか来る
ヘンゼルとグレーテルを
お菓子の家で待っているの
....
粉々に砕けた星屑の海で、
一人ぼっちで船を漕ぐ。
宙をゆく旅は、
叶わなかった夢たちの残骸が放つ光で溢れ、
ひどく温かい。
波間から時折のぞく、
きらきら輝 ....
私の質の悪い悲しみを
ひとつかみ小鍋にぶちこんで
英雄気取りというスパイスひとふり
偽善者というスープを加え
一生懸命というだしを足して
永遠で煮ました
出来たものは
なんであれ極上 ....
遠浅の日々はいつの間にか息継ぎの仕方を忘れさせる。
駅まで、の最後の交差点に立つと
呼吸が止まるほどに夕焼けの匂いがした。
*
「雲は、本当は流れていないのです ....
生きていくのに精いっぱい
世の中にはおなかいっぱい
「それはくちにしてはいけないよ」
少々食傷ぎみ
胃もたれと吐き気
「それはくちにすべきものだよ」
おなかいっぱいの肥 ....
乳白色の制服がやぶれ去り
ひとつだけ取り残された違和感
ありふれた毎日を引き延ばしてやれば
いとも容易く包み込まれてしまう
そこまで小さく押し固めることが出来たのは
紛れもなく私自身だった
....
まだあたしがあの山の焼け跡を
無邪気に紅葉だと思ってた頃
空はもっと広かったし
星はもっと光っていたし
あたしはもっと可愛かった
まだあたしがあの桜には
いつかきっとさくら ....
泣かないで下さい、愛しい人よ。
貴方の傍らに横たわる私の亡骸に、縋ったりしないで下さい。
だってほら、私はこんなにも近くにいる。
貴方が私を想う度、貴 ....
立体的な画像に目を奪われ
グルグルと頭では
スプートニクが回っていた
七夕に願いをかけるなら
それはマジックで黒く染まっているでしょう
現実はいつも甘い薫りで
姿を ....
だいたいニッポン人は
マグロ食いすぎなんだよね
もう猫も杓子も
トロ、トロ、トロ、トロって
まったく、ろくに物の味もわからない
ガキどもまで
回転寿司屋で大トロとか、じゃんじゃんオーダーし ....
人類の最強の武器は
言葉であり
音楽であり
ダンスであり
レコードであり
アートであり
笑顔である
より創造的に
より意欲的に
より楽しく ....
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