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お早よう! 夜が明けた
全くひどい嵐だったが
ノアの箱舟の諸君、
どこでも好きな所へ行きたまえ
全くひどい夜だったよ
川を流れるオフィーリア、
太陽の光は残酷なものだ
もうお前の顔に ....
”恋愛”をしていたら、いつのまにか時間が過ぎてしまいます
その時間のせいで、”恋”は終わってしまいます
そして、その”恋”が終わった時に、どんな形であれ
上手いぐあい残っているの ....
ひとつの幽霊となって
ある日の透明をかえりみる
止まない雨に
裂けない雲に
青空の贖罪を聞く
糸を編む蚕の
たゆまない運動の
底の磨り減った靴の
歩いてきた時間を告げる
再会 ....
あの遠くに見えるのが、
ダウンタウンのビルの群れ
ガラスの建物達が、光りを吸っている
白い家並みが黙っている木々の中
赤煉瓦の屋根は、みなが城と呼ぶ屋敷
尖塔を空に向け
放ち、教会のよ ....
雪の降り積む
季節の頃に
じっとつぼみを
育んできて
やわらかな光が
いま やさしく包む
きょう、桜の花が
咲きました
これからずっと
幾年も
ふたりでいつも
過ごします ....
鏨(たがね)を打ち込む
光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む
切断する術は腕一つ
ハンマーふりおろしの際の微妙な躊躇は
表面を滑 ....
お月さま取ってきてよ
些細なことでボタンを掛け違えて
へそを曲げてしまった私に
ちょっと待ってろよ
今、長いハシゴ作っているから
そんな我儘を言ったことも
すっか ....
{引用=
1
それは
空洞と
いう名前の
留保に過ぎないのだと
口に出していた
或る夜
人はすべて
寝静まり
ベッドの上で時間が
ぐんにゃりとする
....
君に対して
誠実な言葉を口にすることが
できなくなったのは
君が僕を軽く扱うから
それは僕が
気が付かないまま
不誠実な行為を繰り返して
いたからなのか
ゆっくりと壊れてゆ ....
新雪の上にあし痕をつける代り鮮血を垂らす
雪の原(畑で可)に裸の女3人をしゃがませる
1の女は経血を垂らす
2の女は死産児を産み落とす
3の女は陰部にナイフが刺さっている
3人の女の流血 ....
炬燵の常夏で猫は寝ている
ここ2、3日の寒の戻りに私の厚着より彼女は薄着だ
居間の空気は停滞している
日当たりも悪いし仏壇まであってモルグのように寒い
私はそこで幽霊のように座りキーボードを叩 ....
土色に枯れた千の蛾が部屋を覆い尽くす
それに 白粉の殺虫剤を 噴きかける
ぽそぽそと 大小の蛾が 落葉になって
床に重なると 兄さんが 粉で真白の瞼を擦って
真赤な涙を垂らしながら言う
「一 ....
月が綺麗ね
あなた
三日月であろうと
半月であろうと
喩えば新月でも
夜空見上げて
語りかける
まるであなたが
横にいるかのように
月が綺麗ね
あなた
雲に隠 ....
正義を貫き通す
しかし正義の逆は
悪ではなくそれもまた別の正義であった
戦う毎日倒す毎日
英雄は今日も人々を助ける
けれどその一方で悲しむ人もいるであろう
誠に不釣 ....
耳の中、ゆっくりと流れ込んでくる群青色の金属音は
きりり、きりり、と子守唄気取り
前に進めば、曖昧なクラシックが見えてきて
立ち止まれば、冷えきったエレクトロニクス
遠い国か? い ....
三月の飛鳥山
王子駅から望むと
厳冬時とさほど変わらぬ
枝振りの樹々が
何の衣も纏わず
剥き出しではあるが
陽光に透けて
半月後の桜色の
淡い期待を靄のように
纏っている
穏や ....
いっこの点
ぐいるぐいる
切断面
にぃぃつやと
喉仏を動かして
ありったけを
跨ぐ
道と道が交差する
信号機は
滑舌よく
大人たちは
お囃子に合わせて
黒い眼を回しだす
....
濡れた鋏の翼で ブリキの鳥が
夜を 透明に 幾重にも 裂いてゆく
路上の暗がりの奥と 知覚の裏側に
魂が 横たわって 繋がる
そこに
黒い向日葵が咲き
黒い獅子が眠る
白鳥 ....
動き出した特急が
午後の太陽のように
去り行く僕の影を
ゆっくりと引き伸ばす
まだ知らない場所も
通り過ぎた道のりも
結局ここからは見えないんだ
僕はこの町が
好きで嫌いで
....
高架線の流れに押し戻されつつもドア際へ体を寄せれば
やがて天井桟敷の建物が左手に顕れる
夜勤明けの尻ポケットには馬券の束
そして耳に挟んだ赤鉛筆
「穴場に手を突っ込んだ勝負馬券は当然に ....
ここは 来たこともない街角
さもなければ
山色の険しいけもの道
道標もない白い雪原
あたしは一人ぽつねんと 立っている
足あとさえもなくして
道に迷ったのです
どうして ....
− エーリスに捧ぐ −
太陽が 沈む ぼくに
巨大な 火焔 膨大な 熱量
太陽が 沈む ぼくに
太陽の 中の ぼくの 中で 太陽が 燃えている
若さ そのオクタン価の高い年 ....
あるうららかで暖かな日
ふらり散歩に出てみる
あてどなく歩いてみる
春風はどこか優しくて
さらり南から吹いてきて
私の髪をもてあそぶ
花開いたジンチョウゲの香りが
....
ヘリコプターのような方ですねと
僕が言ったので
相手は少しへりくだって
それからむすっとして
紅茶を飲んだ
暗い路なりに
銀色の聖餅が落ちているのを見て
これはパンでもないし餅でもな ....
子供の心を忘れない大人になるんだ
いつもそう 思っていた
マックで子供あつかいされるの
嫌だった
....
とれたての干し柿とは何か
とりたてのめざしのようだ
とれたてのお新香とは何か
とりたてのふりかけのようだ
聖なる書改訂版には干し柿も
めざしもお新香もふりかけも
あの人が光りあ ....
延々と旋回して ぼくらが密集するのを 待っている
銀の鳥群
あれは 狩りの前の儀式
狩る側も
狩られる側も
祈っているんだ
戦場へ行こう
両親を想って ....
{引用=
君はどこから
何を引っ張ってきたのか
そんな
顔をして
僕には
読み取れない
君の
やせた歯茎が
うれしいのか悲しいのかどうか
ま、
と ....
台所に転がっていた
折りに入っていた桜餅は
ちんまり小さくて
一口でも食べ切りそうだ
桜色が濃すぎて
鮮やかでキッチュで
どう見ても体に悪そう
だから少しニヤけながら食べよう
....
さあーびいー、デンシャ。
ションベンしてえ。
あー、あ・あ・あ・あヤりてえ
ヤりてええええぇー。
ねえちゃん
ソコのネーチャン、
10円やるからやらせて
お嬢。
クサい足舐めてあげ ....
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