すべてのおすすめ
十年前に名古屋に転勤
一番はまこと屋と一柳の味噌煮込みうどん
つぎは昭和区にあった平和園の名古屋特製ラーメン
そして海午後のチーズオムレツカレー 優しい味
豊田市の山村にあるチャイナポート ....
風が吹いてる風が吹いている
根を失えば失う程
その獰猛な冷たさに気付く
自らが自らに呼び込んだ試練だ同伴者だ
風は吹いてる風は吹いている
全ての在るモノに
それぞれの風が吹き付 ....
玉ねぎを包丁で切ると目がしみる
時計の針の音を聞きながらカレーを作る
作り終えて コップにお酒を入れ飲む
子供の頃から読んでる漫画を読みながら
昔は使っていたけれど
今は使わない文房具が ....
オンコロコロセンダリマトウギソワカ
薬師如来の御真言だそうだ
仏経の事はよくわからないが
どうやら御真言の意味は秘密らしい
オンコロコロセンダリマトウギソワカ
パゴダには薬師如来 ....
あらゆる毛皮という毛皮を剥いで、
あなたをただ見つめる。
そこからはまるで、
万華鏡か走馬灯になった
私たちが見える。
私は手元を見つめる。
もうこれしかない。
新宿東口の街の片隅で、
....
…屋根から滴り落ちる水滴を見つめて
少しだけ ほんの少しだけ
水の音に耳を澄ませたい
鯉の泳いでいる 石に囲まれた
あの光景を思い出すから
かつての敗者だった僕に
送り届ける安らぎ ....
雑踏をかき分けながら
正午の鐘が鳴る
おなかも鳴れば
そこは立ち食い蕎麦屋
千円札を差し込み
天玉そばの食券がポロリと落ちてくる
ジャラジャラとおつりの音
男たちの背中をかきわけ
....
三年前にどうにも眠れなくて
三か月半の入院をした
そして今度はどうにも食べられなくなって
また入院する
そこはさまざまな動物が生息しているジャングルだが
静謐な時間が過ぎる場所
い ....
蒼い夜底の真ん中
白壁の沈黙、ふと絶え
薄い格子戸開ける女の白手
手招き三度、ゆらゆら揺れる
傷だらけの幼子の抱擁
骨組み晒し、癒されぬまま
格子戸の向こうに開ける界
二体の ....
無知のまま、知ろうともないで、
ぐりぐりと孔をまさぐるあなたは、
ややもするれば悪になってしまう。
あなたという私の憎悪を、
優しく抱きしめる、
あなたの腕が皮肉にあたたかい。
私はその腕 ....
160109
カードをかざしてください
ドアは開いて中に入れます
マイナンバーカードをかざすのだ
持参しなかった方は
残念ながら、お入りになれませんので
至急カー ....
林檎の甘酸っぱい匂い
鼻腔いっぱい広がる広がる
一日中肉引き裂かれる激痛と闘い
夜に進んで解放され
冷水求め冷蔵庫開ければ
懐かしい匂い 君の匂い
君はいつも
なぜか仄かに林檎の匂 ....
ミルフィーユ仕立て高層マンション
晴れとも曇りともつかない冬ぞらに
めりこんだ白い実体は陽炎にゆれて
二十年前には無く二百年後にも無い
むすう むすうのカゾクが
....
晴れた日に
( )を捨てる それは
たったひとりだけで行う儀式のように
もう一度愛してから、という未練は
明るい光が消してくれる
洗いたての
( )を捨てる それが
慣れ親しんだ ....
泣かせて
泣かせて
今夜はどうにもならないのだから
そっとして欲しい
恋じゃないのよ
なんでもない
駄目なあたしが此処にいるだけで
明日はきっと晴れるから
だから透 ....
忙しい奴らには
立ち食い蕎麦がよく似合う
時計をにらみ勝負する時間
彼らは旺盛な生命力を携え
今日に与えられた仕事を消化する
疲れ果て
帰った先の言葉は
ただのお疲れさま…
妻 ....
明日は五時からの出勤で
起きた朝は寒いだろう
私は何時も上の空で
コンビニおにぎりや
おでんのコンニャクと牛筋をみつめるばかり
でも やはり
時々松家の朝定食が食べたくなって
....
木枯らしが吹くビルの下で
私は一人佇む。
北風が、
繊維の隙間をすり抜けて、
肌に差し込む。
私は皮膚という皮膚の
口を大きく開けて、
舌に降り注ぐ血のぬくもりを抱きしめる。
あ ....
人は生まれて死んでゆく
あたりまえといえば
なるほど あたりまえ
太陽が昇れば起きて
陽が沈めば眠りにつく
ただ、そこに記憶があるだけで
生死もあまり変わらないのだろうと思う
....
千丈の真白い蓬髪を髭を靡かせ
岩塔に立つ
眼差しは虚空を刺し
何かをさがす
碧い瞳は一点を捕らえ
杖を突き
衣を翼に変え
邪悪な濁りを追求する
捕らえた濁りを
雷とともに緑の珠に ....
ひとの心は果てしなく彷徨う
距離や時間を超えてゆく
痕跡にすぎないものに捉われ
憶測の触手をあすに伸ばしておののく
ときどき何かを削ぎ落しながら
変わってしまうことをおそれながらも
....
どてらカボチャが降って来る
滝のように降って来る
頭をぶるんぶるん振り回しても
私の脳は考えない感じない
どてらカボチャはオンオン鳴く
夜陰を軋ませ鳴き続ける
私は感じ考える
無人大 ....
風呂の換気扇のスイッチを付けて今日の日記を書く
ラーメン屋に行きカウンターでラーメンを食べる僕の横に
若い女性が二人座りました 混んでいたのです
本当に本当に久しぶりに女性の近くに寄った ....
そのあたたかい頬に触れると、
私のなかで握りしめた、
生まれたてのあたたかなものが、
少しずつ剥がれていくの。
その剥がれたもののなかにいるものは、
胎児のような私で、
私ははじめて触れる ....
横顔とは
君の横顔が見える、という事は
なんと切ないものなのだろう
その視線が此方に向く事はない
僕は君の横顔を見ているだけで
それ以上、何も出来ない
膚の下の肺の中を
....
小さな袋に大きな希望
「育ってくれてありがとう」と心の中でつぶやきながら
姪っ子にお年玉を手渡した
重たいドアを押して外に出ると
階段を数段上ったところで
思わず立ち止まる
百貨店の屋上は
すっかり様変わりしていた
複雑な段差を組み合わせた
明るい色調のウッドデッキ
オリー ....
空と海の混沌に
突き刺さる黒い陸の先端
に白い少女が立っている
淡い彩りが現れ
生まれた風が海を押す
押されて海は岬に駆けのぼり
少女に白い言葉を飛沫く
潮鳴りにひそむ遠い記憶の ....
幾億粒の{ルビ眼=まなこ}が煌めく
夜の底
磁気に繋がり
流れを描き
脆く途切れ
こぼれる様を
見ているようで
見ていない
視線の針が交差する
決して出会うことはなく
跳ね返る ....
(ダレカダレカ解放シテクレ、
コノアツクルシイホドノ抱擁カラ)
私は時々、
私を抱きしめている、
この腕を暑苦しく思う。
私を抱きしめている私の腕を。
この腕には沢山の鍵が掛けられてい ....
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