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熱暴走を恐れている
いつブチ切れルかオドオドしながら
キーボードを叩いている
送風口に手をかざし排気の熱さに眉をしかめ
キーボードを持ちあげ底板に手を当てて熱さに一喜一憂する
そんな ....
私にとって秋とは
頑なに厳しい父ではない
寛大な母ではない
余命宣告をされた母方の祖父である
モルヒネに朦朧としながら必死に生を説き続けた母方の祖父なのである
それを今 ....
夜は眠るべきものだということを、少なくとも一日の終わりには眠りがあるべきだということを、あるときとつぜんわたしの体が忘れてしまった。とつぜんにだ。眠ろうとすれば、眠ることはできた。ただし四十秒ごとに目 ....
届かないものに
届こうとした
愛せないものを
どれだけでもいいから
抱けないものを
愛そうとした
遠浅のような悲しみを
泳ぐしかなかった
溺れかたしか
知らずに
どれだ ....
携帯番号教えてよ、
何気なく発したずっと言いたかった言葉。
帰りがけ、たまたま出会って、短い距離一緒に帰った時にとうとう言った。
君との繋がりが欲しかった。学校だけじゃ満足出来なくて、どこ ....
つまりは総括なのだ。
ありとあり余る残滓と
ありとあり余る余韻と
ありと有り余る余震と
ありとあり余る贅肉と
ありとあり余るバリと
ありとあり余るカニバリズム
雷鳴の中 交差点を ....
わがままなあなたのReは愛しても
まだ足りないと盗みいるひと
雨の夜は朝がこないとテレビのなかの猫たち
雨でも散歩はできるよね、と
傍らのちいさな犬はぽつり
おやすみが言えなくな ....
いいよもう
かまわなかった
びしょ濡れの犬のように
疲れはてて
いいよ
最初から
屈服するしか
なかった
かまわなかった
ひとを
殺してもいいくらいに
ひとを殺し ....
それはいつもそこにあるから
しかたなくて
必死にいのちを擦りあった
てんてんと開いたあなから
すこしずつながれだして
しかたないから
必死にいのちを擦りあった
かなしくもない ....
やさしい人はどこですか、と
尋ねることばが多すぎるので
空はすっかり無言です
晴れ渡る青空の日も
雨の日も
風の日も
空には無言が広がります
だから時には
黙って空 ....
今日もいつも通り
という自覚もなく
今日もいつも通り
という毎日が過ぎ
今日もいつも通り
私の隣には君がいる
だけど突然
底なし沼にハマるように
記憶に足を ....
一足早い中国の秋
人恋しい季節
たどりついた河北の地で
気の早い寂寥が
僕をつかまえる
もう出会えないかも知れない
あのひとの笑顔を
残してきたのは
や ....
路地裏の縁台に腰掛け
はだけた胸元に
団扇で風を送り
茶請けに水羊羹
冷茶を一服口に含み
にんまり、
路地には打ち水がしてあり、
しおれかけた朝顔の鉢が
そこ ここ
遠く ....
茜の空と群青の海
私は その{ルビ間=はざま}に行きたくなりました
赤紫の{ルビ間=はざま}は 空でも海でも陸でもなく
名の無い存在で
寂しげのような 楽しげのような
{ ....
傘をさせ傘をさせ傘をさせ傘をさせ傘をさせ
このやろう
雨だ雨だ雨だ雨だ雨だ雨だ雨だ
雨よふれ
傘をさせ傘をさせ傘をさせ傘をさせ傘をさせ
傘をさせってんだこのやろう
....
武器の形をした島
地球上で最も凶暴な住民、ただしあくまで、潜在的に
ありふれてはいるが、空から見下ろせばその島は太平洋に浮かぶ拳銃にみえる、シリンダーのあたりから山となって人工の針葉樹林が ....
月夜に
クロール
前進は
藍を割って
どこにも
届かない
それでいて
暖かい
指先は
ゆっくり
夜に染まる
NHK{ルビ何某=なにがし}局 午前8時12分
気象予報士 {ルビ大菅=おおすげ}伝次郎はハ
いや、照っている 照っている
月並みな予報を伝える人柄の
実直な紳士感がまばゆいね
気象予報士 ....
人一倍寂しがり屋なはずなのに
気がつくと、いつもひとりぼっちになってしまう
これも運命ってやつなのかな
※
みんなはひとつの輪になっている
それなのにわたしだけ一歩後ろに下が ....
本当に好きだったんだって
手をつないで歩く
後ろ姿を見て思った
森へ
つづく道は
つめたくて
きもちいいんだ
冬の
シーツみたいに
白くないし
深く
濡れているけど
たとえば
ビリジアンって
色が好きだった
絵の具
....
薔薇色が
咲くべき場所は
薔薇のなかだから
薔薇色に
飽きたければ
薔薇として咲き誇りなさい
深紅の香も
深紅の刺も
深紅の愛も
深紅の涙も
嬉々として示しなさい
....
菜の花畑
咲きさかり
やまぶき色とみどり色
そよ風と土のかおり
織りあわされる
やわらかな茎の
なかほどで
てんとう虫は
僅かのあいだ
同朋の仔を
確かに見守る
てんとう ....
傷つくのなんか
こわくなかった
でもあなたにさわれば
あなたが損なわれそうで
傷つくのなんて
こわくなかった
でもきみにさわれば
きみが損なわれそうで
うそをつ ....
花満ちる丘 風見守る下で
永遠の誓い あなたに囁く
明日が見えなくて
押し潰されそうな日々
自分さえ信じられない
凍てつく心を
そっと抱き締めてくれたね
信じれば 織り成せる ....
愛の可視化?
そんなもののために君を抱いたんじゃない
{画像=110911183602.jpg}
心を写す鏡のようだ
朝のsoraを見てそう思った
自分の心持ちが分かるような気した
元気がある時
後ろ向きな時
強い時
弱い時
so ....
いつものエスカレーター
朝の陽の中、目の前で
細い髪が揺れる
思わず手を伸ばして
触れてしまいそうになる
記憶が輪廻する
九月最初の日
通勤客の人の波
蓮の花のように ....
暗くなる前から隠れる所を捜した
冷たい風を避けて 二人は草の茂みに潜んだ
ざああ ざああ 荒れ気味の風が林檎畑を走る
強い風に羽があおられて もっと草の奥へと
二人は入り込んだ
夜空 ....
忘れないで
と言うには
遠すぎるし
忘れて
と言うには
近すぎる
出会わなければ
と思うには
おだやかすぎたし
会いたい
と口に出すほど
捨て身にも
なれなかっ ....
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