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知人の見舞いに桃を持っていったが
急に呼吸状態が悪くなったと
面会はできず
桃は連れ帰った

食卓に置いた木箱のふたを開けると
縦にみっつ並んで
桃たちは姉妹のようだ
血色よく尻を ....
人差し指を
口に押し当てて
シッというポーズをした

サイレンサーで
撃ち抜かれたような
痺れがきた

午後の図書館 
 
サインは明日につなげる送りバント

ホームランを要求されても困るけど

たまにはフルスイングしたいものだ




 
積み重ねるプロダクト
カーテンの隙間から溢れるベージュ
100年、100年、続く年
終わりなき有終の美

トラックを回して
ルーチンを終えて

クラシカルに暮らして
ニュートラルに導 ....
もう書き尽くされてしまったかもしれないけど
夏は きみの腕のきずに
ぼくのきずも ちょっぴり痛むんだ ごめんね
生きるために
そうするって
ぼくには全然 わからない と
言った季節 ....
雨が去って
夜が去って
嗚呼
今日も
道路は道路のままで
そのことに
私は安堵する

もう
ずっと長い雨が
私を覆う
黒い雲が

急ぐよ

たましいが
しっぽがそこに
 ....
選択は
すべて
最良のものだ
その中で
耐えて受け流して
喜んで
生きる
根を下ろすだけだ


会いに行きたい
人と
つきあおう
それが
いいじゃないか

会いたいけれ ....
『ダイパー・ドライブやっています』

“おむつのドライブ?”
丁寧な発音
穏やかなトーンの声に
思わず立ち止まる
行きつけのスーパーの入り口

『新生児用のおむつが特に不足しています。 ....
 
詩をかかない日々

日常が連続する日々

やはり、わたしは言葉を紡ぎたいのだ



 
母さんと夕食を食べている

母さんは
ポテトサラダの味付けはどう? と聞く

僕は
葛藤の群青が冷却される三辺のFM波が機体
を下降気流へと誘惑してステンレスがベニヤ
板へとバク宙する ....
 
しがらみを肴に

また一杯

まったく酔わせてももらえないや



 
人の輪郭ばかりがまばゆく降り積もり
忘却される往還は歌として刻み込まれて
歌は正確に人のさざ波を導く
正しさに先立つ正しさは愛欲に似て
幾つもの河を集めては飛び立たせる
人生がすべて ....
とつぜんのスコール
つみのない車の天井をひどく打つスコール
悪いのは人間
じっさい痛いのも人間で
こういった音を聞いて黙っているのが人間
黙って、このままながれていけばいいのに
 ....

と言ったら


ビーチパラソルは無く
海の家も無く
砂だけがある浜を
海水パンツ一丁で
海水に突入していく

はずはなかった
私の出身地は山間で
山から切りだされた木を
 ....
中学生の頃のよう
なんとも言えぬ息苦しさに耐えてます
あの頃もてんかん発作に怯え
呼吸のしかたが分からなくなりました
あれから十年以上たったのに
今はがんが怖くなりました
いいえ、ずっと怖 ....
――卵がない!
     よりによって

妻が亡くなってから 
最初の息子の誕生日
わたしは初めてオムライスを作った
息子の大好物
記憶の中の見よう見まねで
決していい出来ではなかった ....
いつだか忘れるくらい昔のことだ
うたたねをしていたやかんは飛び上がった
お尻に大火傷を負い落っこちた
あららお水を入れ忘れた
それにしても駄目なやかんねえ
優しいおばちゃんは呟いた
無茶苦 ....
土砂降りの雨を見ると
あの日を思い出す

鮮明な夏の一日

雨の中
泥だらけになって
野球したよな

ずぶ濡れになるのが
めちゃくちゃ楽しくて
笑い死ぬかと思った

お前とは ....
自然にできたグループに分かれて
植民地時代のボストンの街並みを色画用紙で再現している
春陽に包まれた5年生の教室

その穏やかな空間に一瞬そよ風が吹いて
支援クラスに行っていた娘がひらりと入 ....
            150623
迷子の迷子のこねこちゃ~ん
一部屋で開催されているのに迷子になるなんて
でも、あの子にはスマホは早過ぎます
どんな使い方するか分かりませんからと
こねこ ....
きのうの
夜が
いっこうに明けないので

けげんに思った
俺は
はっと気づいて
かろうじて

きょうの朝に
飛び移った

ゆれるゴンドラから
ゆれるゴンドラに
飛び移るよう ....
毎年その色を変える紫陽花に、
かたつむりは言いました。

「きみは色々と人を楽しませるし、
すてきだね。うらやましいよ」

少し口先をとがらせて。

紫陽花が言います、
「あなたは立 ....
刃で
切った左手
痛みが、
手から背中
脳髄に達するまでの
みじかい時間
はじめて、
檸檬の酸っぱさを
知った。
左目がつぶれていく
顔が崩れそうになる味
 ....
あなたを焼く炎は
煙さえ立てることなく
空に消えて

後には
黒枠の中で
ほほえむあなただけが
残っている
  
空に
光りの砂 
さざめき

大地に広がる
夏草の波
 ....
何故きみが
僕の腕を枕に
眠っていたのか
眼を開けて
「素敵だった」
などと言うのか
「ずっと一緒」
などと言うのか

思い出せない

思い出したくない

腕の血流が
完全 ....
どんなに醜い人でも
人を愛することができる
愛することに資格は要らない
愛は誰をも美しくする

どんなに迫害を受けている人でも
人を愛することができる
傷だらけの愛には
傷 ....
                          150618


どこか静かなところでと誘われたのがとあるマンションの一室
確かに壁は厚く、窓は二重窓、衣擦れの音も煩いほどなのだ。
時は ....
歌を歌って暴発して
そのまま無茶苦茶になりたい
どうなってもいいじゃねえかもう
何もないんだ 何処を探しても
だからせめて君たちと
歌を歌って爆発して
そのまま無茶苦茶になりたいの
 ....
許しは請わない
愛してないわけではなかった

だけど
許しを請うても許されない
愛がいつも
お前たちを包んだわけではなかった

届かない荷があって
時の河を越えていく

お前たち ....
〝おれは頭はいいが狩りは苦手なんだ〟
ジェンマは呟いた
〝誰にだって得手不得手があるってもんさ〟

同じ年に生まれた若い狐たちからは
「下手くそジャンマ」
「まだ一度もうさぎを捕まえたこと ....
吉岡ペペロさんの自由詩おすすめリスト(8825)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
御見舞- 自由詩28*15-8-11
スナイパー- ガト自由詩5*15-8-10
サイン- 殿上 童自由詩12*15-8-10
消える®- 水素自由詩215-8-9
- もり自由詩2*15-8-8
雨期_- umineko自由詩8*15-8-4
択ぶ- 野澤 尚 ...自由詩1*15-8-3
ダイパー・ドライブ- 夏美かを ...自由詩24*15-8-3
無題- 殿上 童自由詩12*15-8-3
ポテトサラダと葛藤の群青- 村乃枯草自由詩11*15-8-2
しがらみ- 殿上 童自由詩19*15-7-27
労働- 葉leaf自由詩615-7-22
スコール- 自由詩8*15-7-13
夏、と言ったら、海- 村乃枯草自由詩14*15-7-12
父へ- 川瀬杏香自由詩12+*15-7-7
『年中行事』__卵から始まるはな詩⑤- ただのみ ...自由詩15*15-6-27
やかんとおばちゃん- 宣井龍人自由詩11*15-6-26
夕立- ガト自由詩115-6-25
ものさし- 夏美かを ...自由詩37*15-6-24
ポエケットの迷子- あおば自由詩8*15-6-23
きのうの夜- 浩一自由詩5*15-6-23
傘のいらないお話- もり自由詩2*15-6-22
檸檬- あおい満 ...自由詩815-6-20
夏草- イナエ自由詩21*15-6-20
その朝、ベッドの中で- 花形新次自由詩415-6-20
- 葉leaf自由詩315-6-20
うるさい静寂- あおば自由詩8*15-6-19
森の奥にロープを持っていって!- まきしむ自由詩115-6-18
子供- ガト自由詩4*15-6-18
『聖母ジェンマ』__卵から始まるはな詩②- ただのみ ...自由詩22*15-6-17

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