すべてのおすすめ
月が隠れているこんな夜は不穏
雲間から微かに漏れる月光が狂わせる
人も獣も機械も大地すらも
何が起こっても不思議じゃない
当たり前のことだと君は言う
四十五億年の時を刻んだ地球からすれば ....
も吉と歩く
何もない冬の午後
も吉と歩く
はたちの頃 一年ほど日記をつけた
何も残せず ただ消えてゆく日々が
とてもこわかった
時間はたっぷりあったのに
いつもの散歩道
....
どこにも代わりのない
私だけの詩を描いてみたい
心のなかのもやもやがそう言う
私という存在が唯一無二のものならば
出てくる言葉もそうであるべきなのではないか
そうではないということは
....
月曜日が休みになった
連休などありえない流通業で日曜の休日も
夕方は次の日の積み込みに時間を割かれる
小学校と中学校の転入手続きが残っているのだが
嫁さんとの勤務シフトがあわない
ま ....
ビーバップ・みのるが好きだ。
ビーバップ・みのるはAV監督だ。
ビーバップ・みのるはすこし しゃくれている。
ビーバップ・みのるの声が好きだ。
ビーバップ・みのるはドMだから
自分のしてほし ....
閑散とした海辺のペンションのように
広々と逸脱した時が迎えてくれるのなら
片手間に解いてみるのも良い
この絡まった七色の意図を
だが
雨の指で打たれ続けることばは嘘
....
自分を責める
君は哀しい
君はピュアだから
君はかんたんに
傷つけられる
人を
辱しめる人って
いるんだ
....
自分の手のひらを見て思うんだ。
僕に、何かが出来ないかなって。
この手で何か、人のために
作ったり
奏でたり
守ったり
描いたり
....
毎週火曜日
下の娘のクラスにボランティアとして入っている
私が話すつたない英語でも
一生懸命に聞いてくれる
小学一年生の瞳には
一点の曇りも宿っていない
恐らくその瞳はまだ
本当 ....
霙と嵐と雷鳴で
十一月の夜が揺さぶっている
手のうちなんざ知れたもので
瞳は渇いたまま空を切る
初雪が覆った小さな棺
添い寝をしたくてもできなかった
小さな棺がゆらゆらと
時の浪間を ....
アクセルを開ける
しだいに風景がうしろに遠のいてゆく
風だけの世界だ
僕はすべてから解放されている
一瞬彼女の指を想う
届かない距離にある白さ
ただ優しい仕種で
微笑んで欲し ....
まっさらな紙が一枚
夜空から舞い降りてきて
ふと立ち止まる 君の手元に横たわる
゛私を汚してください
あなたの言葉で
その指先の綴る
文字の連なりで゛
日々
わだかまる想 ....
ぼくは誰の遺志でいかされているのだろう
ふとおもったのだが
生物の基本原理は摂食と生殖
僕だって変わらない
人生や愛に聖書が無いように
僕たちは風に翻るのだ
遠く越冬する鳥たち ....
泣きたくなると
勝手にやって来て
何をしに来たのか
ひとりで本を読んでいたり
携帯をいじったりしている
「飯作れ」
と
言う訳でもないから
わたしも
....
あなたにとって思う、
偉人、英雄、天才ってどんな人?
そうね
世界には
数多くの偉人伝が伝わるけど
どんなに強くて
どんなにすごくて
どれだけ天才であ ....
木箱の扉は
下辺が蝶番で、上からゆっくり開き
外に倒れてスロープになる
岸壁づたいに太い蔦
滑車一本で昇降できる
ロッジ部屋のような
木箱のつくり
+ + +
....
私を傷つけたあの人は
結局私の人生にとって
大切な人じゃなかった
3年かかって
やっとそのことに気づいた
仮に今 あなたが
誰かに傷つけられたと思っているとしたら
あなたにはもっ ....
ユーモア教室に通うの刑に処す
脳に転移していますね
ある日
余韻の残らない口調で担当医は言った
丁寧に覚悟を積み上げてきたはずなのに
質問をする私の声は上ずっていた
ひとつひとつ言葉を置くように説明する
....
元カノの元カレの 元カノの元カレの
元カノの元カレ は 俺 だったか
甥の 恩師の 親友の 妻の 妹の 幼なじみを
いじめた子の 曾祖父 は 福沢諭吉 です
今日も何処かでタマネギ ....
らら空が音をつけて見ている
見えない色 らら空の音
眠っている瞳 生きている耳
らら空が音を変えて知らせている
色をつける耳 眠っている瞳に届く らら空の音
近くか ....
今年も行った サーモンデー・フェスティバル
鮭が地元の川に戻ってきたことを祝う
アメリカ・ワシントン州イサクアという町で
毎年行われているフェスティバル
お祭りといっても
焼きそばやお好 ....
ぼくはあの頃 きみに恋をしていた
それで遠回しだけどアプローチしていた
きみがぼくの存在に気づいてくれるかと
でもまさかぼくの親友とつきあい始めるとはね
神様はなぜかいつもぼくに冷たい
....
あおい呼吸
霧雨のようなあなたの声
か弱く柔に響く
真夜中の
アイロニーパズルピース
うめるように
東京の隅っこ
ゆめのなか
あなたは
居座っていた
陽のあたる
....
一つ数えて 春を越え
二つ数えて 夏を越え
三つ数えて 秋を越え
四つ数えて 冬を越え
五つ数えて
軽く握る拳で
ポンと胸を叩く
吐き出した想いが
突如 目の前に現れる
誰に ....
私は誰かの余波
私は私で在るが無い
パリのオペラ座のすぐ横のキャフェ
ぼくが好んで座った席の
もうギャルソンと呼んではいけないムッシュは
ドラキュラ伯爵で有名なクリストファー・リー氏
そっくりのパリジャンだった
でも笑った ....
「サーカスに行こう」
木の若芽
世界という名のサーカス
さあ始まり始まり
天球の円蓋に星の明るいライト
玉乗り 道化 ジャグラー 一輪車 空中ブランコ ....
スタンドカラーではないけれど 凛々しく立つ襟元
ベージュが王色の トレンチコート
10年前の私の トレンチコート
袖を通した瞬間から 棺おけに羽織る永遠の私の制服
張のあるコットン ....
秋の海は幻想的だから・・と
男が女に誘いをかける
秋の海は思い出が振り返す・・と
女が男を拒絶する
男と女が言い争う
互いに引く気もなく
男と女の口喧嘩が終わったみたい ....
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