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ねぼけ まなこの アトリエ
いっぱいに 陽光は 満ちて
画布には 旋律から 対話への
やがて ひとつに 見える 道が 伸びる
( それは きつねの なの? うさぎの .... 
甘い 甘い
苺を食べた
あんたと食べた
最初は普通やった
やのに
あんたがいきなり
あたしの口に苺入れて
にっと{ルビ笑=わろ}てから
「うまいやろ?」
 .... 
失墜した月
隠された罰
夜という欠けた楽園
互いに刻まれた
二重の螺旋をほどいて
貴方のその卑猥な指で
ほの光る白い乳房を
道標にして
黒く反り立つ墓標まで
二人 .... 
目の輝きがレンズ頼りになって、
小さなポーチに小物を詰めて、
逆睫毛をひっくり返した。
前髪を切りすぎて、
眉毛の端がちょん切れて、
頭が少しだけ軽くなった。
でもまだ心臓に毛は生えな .... 
また 春が きた って だれかが いう
とめどなく 梅は ほころび
いぬふぐりは 淡く むらさきの 列を 走る
つぶらかな 音で ころ ころ と
ひとなりの {ルビ絃=いと .... 
木漏れ日の降り注ぐ駅前の並木道で 
信号待ちをしている君を見かけた 
髪型と服装以外何も変わっていない君 
懐かしい気持ちが風に乗って蘇る 
今なら気兼ねなく話せると思い 
君の元へ駆け .... 
 仕事に疲れてベッドに倒れ
 布団にくるまり丸まって深い夢の中へ帰る
 本当の僕は夢の中で生活しているのだ
 ジャングルで狩りをしたり 海で漁をしたり 畑で収穫したりだ
 君もまだ生きている
 .... 
曇った 庭の かたすみ に
そんな 便りが ある
二季を 過ぎて きた 冬の 朝顔が
ア・カペラを 一輪 ふるえて
白さに ひらかれた 暗さの 土地で
無伴奏(  .... 
まぼろしなら良かったのに。
それなら私は、あなたを哀しんで泣くこともなかった。
だって、ぬくもりを知らないのだから。 
恋人にはなれないけど、傍に居てあげることは出来るよ。
君を愛することは出来ないけれど、僕は君を宝物のように大切だと思っているから。 
あの頃は大傑作だと思ったシンデレラ城も、
今見るといびつに歪んだ自己満足の結晶だった。 
 
順調な始まりは、容易く
頻繁に転調してしまう。
 
予想していた 音は
半音 下がったり 
   上がったりだ。
 
怒【ド】 殻を破り
姿【シ 】 美しく
裸【ラ 】 立ち .... 
何故        そんなに       笑っているの        人知れず        ひとり誇らしげに        懍としてるの        何故        そんなに        生 .... 
拝啓
 お元気ですか?私は相変わらずの毎日です。
 
 朝は六時におきて、支度を済ませてから家を出て
 電車を乗り継いで、会社につくのが大体八時。
 五時まで仕事をして、また電車を乗り継 .... 
「は・ひ・ふ・へ・ほ」という文字が
ひとつずつだと
「は〜」「ひ〜」「ふ〜」「へ〜」「ほ〜」
ほら、なんだかため息みたいでしょ
「は・ひ・ふ .... 
何処かに吸い込まれていく君に
好きだ
と叫んでみたが
声になっていなかったらしく
通行人から物乞いと間違えられて
誰かが5円置いていった
ちょうど手元に100円あっ .... 
小さい足の
小走りピアノ
今日はとなりのネコとかけっこ
空気の上を弾む足
いっしょになって浮かされて
勉強どころじゃなくなった
もっとたくさん弾んでよ
耳にこぼれる音の玉
弾ん .... 
17歳の春を覚えている
高校二年の春休みの夜
死に気づいた
いつか死ぬんだ
そう思って
胸が締まって
吐きそうになった
生きたいと思った
僕の意識が
僕のカタチが .... 
雪野原をなぞる、赤い指先。
ほう、と吐いたひと息が 冬の落ち込んだ雪空に
溶けて消えた。 
おまえが
おまえの母の指を握りながら
泣いていたので
どうしたのか聞くと
おまえは
母の左手の薬指の
銀色の指環を
指ごと握りながら
これが欲しいと
言って
 .... 
手で触れようとすると崩れてしまうおそれがあります。
できることならば遠くから眺めているのがよいでしょう。
 *
 雨だれ
 雨の音がするのです。
 理由はそれだけです。
 .... 
神様を時計でつぶして流れ出た液体はとうめい
色があったらいくらかましなのに
にごって先が見えなければもっといい
のどごしがわるいんだ
まとわりついて
私はあらゆることをみとめることができない .... 
白くなった。山なりのダイヤモンド。
湧き上がる歓声には喜びと悲しみと、
振り抜く。追い縋る。
背負ったナンバー。回る打順。
へい、ヒーロー!
今君の目には何が見えるかい? 
光を、見た。
数え切れないほどの 
好きだと奏でたきみの声。
するりと動いたきみの手と、
ざわめく夏の新緑は
雨に紛れてぷつりと切れた。
途絶えたそれは、
それは、かなしいそらみみだった。 
誰かを思う、優しい手つき。
頭を撫ぜる。
互いを繋ぐ。
頬に添う。
滲むいとしさに胸を打たれ、
降り注ぐ想いのシャワーを仰ぎながら
昼しずりのそんな日に、
「ああ、あたたかい」
そ .... 
「狐つき」
こん と ないてはなりませぬ
こえをあげては なりませぬ
とられたくない だいじなものは
かくしておかねば なりませぬ
くらいよみちは こわいけど
ふきさすかぜは つら .... 
私がどれだけあなたを憎んでも、
すべてを閉ざしたあなたには
何もかも 拒まれるだけで。
それは酷く不快な、
死 よりも悲しい、灼熱のうつつ。
それは、
それは 果たして、 
たえられないたえられないと言いながら点を取り、
だめだよだめだよもうだめだよと言いながら偏差値を伸ばし、
わたしなんかわたしなんかと言いながら楽々レベルを上げていく。
そんな同級生に囲まれて私は .... 
あの子がもしもあなたの太陽なら、
私はきっと芽吹けない種ね。 
 
 
 
 
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