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寒風に手指をかばう
待つとも待たないともいえぬ朝まだき
冷え切った空気が
空高くから透明に降りて
ちいさな公園の
遊具に残る最後のぬくもりを絶やす
ほぅ、と湿った息を吐く
....
すこしの未来から
この腕の中へ
孕みきれずに通り抜ける風
逡巡の末に口をついた言葉は
よるべなく
冷えた石畳へ滲み込んでいく
たった十五センチの命
声が 風にのるのは
....
空がパッと閃いて
少しあとで雷が鳴った
昨日も今日もたおれそうに暑くて
夕立でもあれば少しは何かを思い出すかしら、と思った
この邪魔なおくれ毛は刈りあげるべきじゃないかしら、と思っ ....