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みんな幸せになればいいのに
暴力的な春風に耐えながら
詰まりそうな呼吸を必死に続け
目に入った砂粒で泣き
砂粒のノスタルジーを聞かされ
更に目からは涙が止まらず
涙が止まる方法を あちこち ....
産毛に当たった風は示す
そこかしこにもたらされた
水蒸気の束

拝借された通り道は皮膚
花びらが通る度わずかに香る
花畑の猥雑さ

耳元で囁く大気の運動
今年の音色も活性する
強弱 ....
医師の言葉に呼応して
治療を始めた
余命半年は拭えた
(彼女はどこ?)

3週間×13
ずっと増え続ける数字
たかが数字 だが重い
できる事はする
頑張れ 私の内臓

今では何処 ....
治療しなければ半年です

そう告げられました


でも私は治療をします

そして半年以上生きます


生きます
から騒ぎのヘッドフォン
耳から外した途端
空虚がなだれ込んだ
世界は静止してしまった

私の体はがくんと落ち
その場で手にした石を
池に投げ入れても
波紋さえも描かない

生気を奪 ....
それにしても
グレード4という言葉には
激痛が走る

君は笑いながら言った
「俺の詩も書いて欲しいな」

本気か冗談かなんて
わからないけれども
君の気持ちがわかるなんて
そんな事 ....
固いつぼみを こじ開けようとも
春を待たねば 時期早々
滲み出た 乳白色の液体が
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」の
器に混ざり込み 静謐な
長方形の世界に留まってしまう


暖かさを待 ....
赤裸々 ララ ララ 裸子植物
 裸子植物のたくましさよ
 太古の生命があるのよ

赤道 ドン ドン 肌刺す光
 光のとらえどころのなさよ
 粒子でもあり 波でもあるのよ

光よ ララ  ....
私は この山の なだらかな稜線

空と山を隔てる稜線

そのエッジに 打ちのめされ

この山について 何も

書くことが できないのです

いずれ 書ける朝が来るか

それさえ ....
有機体に満ち溢れているのに
荒涼とした味を覚える
過剰な砂浜
砕けた白波は強風のしわざ
風が存在を知らしめるかのように
砂が無数の線となり砂浜を埋め尽くす

自分の意志で砂浜に立っている ....
ねえ みんな聞いてよ
昨日も行ったんだけど
今日も行くの
大きな病院に

朝食抜きなのに
思わず食べそうになって
あわてたわ
とりあえず薬は飲まなくちゃ

メイクする気にもなれず
 ....
Lucyさんの小川麻由美さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
みんな幸せになればいいのに- 小川麻由 ...自由詩7+*18-4-13
うねり- 小川麻由 ...自由詩6*18-4-5
がんと共に- 小川麻由 ...自由詩5*16-5-20
余命の告知- 小川麻由 ...自由詩11*15-5-10
無力- 小川麻由 ...自由詩2*14-7-30
連れて行かないと約束して誰か- 小川麻由 ...自由詩5*14-7-8
花となって競い合う- 小川麻由 ...自由詩9*13-12-9
赤裸々なとうもろこし- 小川麻由 ...自由詩8*13-8-29
早朝の富士山- 小川麻由 ...自由詩4*13-5-14
過剰な砂浜- 小川麻由 ...自由詩6*13-3-10
いってらっしゃいと言ってください- 小川麻由 ...自由詩5*13-2-22

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